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読書と映画

読んだ本、見た映画について感想を書いています。
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【洋画:歴史】 アレキサンダー

【評価】★★★☆☆

alexander.jpg
2004年/アメリカ
監督:オリバー・ストーン
主演:コリン・ファレル
出演:アンジェリーナ・ジョリー、アンソニー・ホプキンス


好きな歴史物をレンタル。
3時間と長丁場な作品ですが、最近、多用しているDVD倍速(実際は1.5倍速かな)機能えば、おそらく2時間弱くらいなので、全然OKなのです!
では、ストーリーから。

【ストーリー】
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紀元前336年、マケドニア王フィリッポス2世の息子として生まれ、ギリシャからインドまでの版図をもった大帝国を築いたアレキサンダー大王の生涯を描いた作品。
アレキサンダーは、青年期、父であるフィリッポスとの確執を生じるが、フィリッポスが暗殺されたことにより、アレキサンダーが弱冠20歳で王位を継承する。
その後、ギリシャを制圧し、隣国の大国ペルシャに侵攻を開始。
そして、ガウガメラの地で、25万のペルシャ軍を、果敢な戦術を駆使して4万のマケドニア軍だけで打ち破り、ついにペルシャ王国を滅ぼす。
更に、中央アジア、インドへと遠征軍を進めるが、その過程で、部下による暗殺未遂計画や、アレキサンダーと部下との意見対立による部下の殺害事件といった、アレキサンダーと部下たちの間の確執が生じ、進軍を行いつつも、悩み傷つくアレキサンダーが描かれる。
そして、インドでは、戦闘による負傷し、部下達も進軍を望まなくなったため、本国に引き返が、本国で、33歳の若さで死去する。(完)
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映画は、アレキサンダーが少年期の頃から始まります。
アレキサンダーの父フィリッポスと母が不仲であり、暗い野心を有する母の影響を受けることで、父フィリッポスと確執を生じることとなるアレキサンダー。
しかし、父フィリッポスが暗殺されたことにより、弱冠20歳でマケドニア王になります。

少年期からマケドニア王になるまでの過程では、アレキサンダーが愛馬ブケパロスを手懐ける逸話や、アリストテレスを家庭教師として教えを受けていた話、男色者(両性愛者)であるといったことが、描かれていて、史実を忠実に再現している印象を受けます。

男色については、昔は、一般的な(?)風習であり、日本でも戦国武将でも衆道(男色)が流行していたので、そういうものだなと思いつつも、やはり、ちょっと、ギョとするので、敢えて描かなくても良かったのかなという気はしました。
多分、日本の戦国武将もので、織田信長や武田信玄、上杉謙信を扱う際に、衆道(男色)についても忠実に描かれていると、事実とは知っていてもギョっとするよなというのと、同じようなものかと。

さて、その後、ギリシア平定はあっさりと描かれ、ペルシア王国との一大決戦、ガウガメラの戦いが描かれます。

アレキサンダー率いるマケドニア軍4万に対し、ダレイオス3世率いるペルシア軍は25万と、圧倒的にアレキサンダーが不利。
戦いの始まる前、陣で作戦を練るアレキサンダー。
そして、部下達にその作戦を説明することで、ガウガメラの戦いの全容が視聴者にも分かるように工夫しています。
こういう話は、とっても好きなのでワクワクしてきます!

さて、その作戦はというと、左翼、中央でペルシア軍の攻勢を支えている間、アレキサンダーは、騎兵と歩兵で構成された右翼を率いて、戦場を横(右方向)に離脱するように移動。
アレキサンダーの動きに釣られて、ペルシア軍左翼が動き、ペルシア軍中央とペルシア軍左翼が十分引き離されたところで、アレキサンダーが率いる右翼の歩兵が、ペルシア軍左翼と対峙。
そして、アレキサンダー自身は右翼の騎兵を率いて、ペルシア軍中央と左翼に生じた間隙に突入し、ペルシア軍中央にいるダレイオス3世に直接攻撃をしかけ、討ち取るというもの。

図にすると(かなりいいかげんですが)こんな感じで、戦いは展開したようです。
①最初の布陣
war1.jpg
 
②アレキサンダーが誘導作戦を実行
war2.jpg
 
③ペルシア軍の中央と左翼の間に、アレキサンダーが突撃
war3.jpg
 
④挟撃を恐れたペルシア軍左翼が撤退
war4.jpg
 
⑤ペルシア軍左翼が崩れたため、ダレイオス3世も撤退
war5.jpg


アレキサンダー軍が精強であったのに対し、ペルシア軍は寄せ集めで、鍛錬不足、戦意も乏しかった面もあったようです。
確かに、戦いの展開を見ると、ペルシア軍の左翼が、あっけない崩れかたという感じがします。

映画でも、史実に忠実に戦いの場面が描かれ、なかなかのスペクタクルとなっています。
ただ惜しむらくは、戦いの最中に俯瞰的な視野からの映像も入れて、両軍の展開状況が分かるようだと、軍事好きには良かったのですが(笑)。

また、マケドニア軍のファランクス-6,7mの長槍を持った重装歩兵による密集陣形の行軍シーンも、なかなかの見物。
整然とした行進、ペルシア軍と較べると、かなり長い槍を持つファランクスは圧巻。
このファランクスを使った戦法で、アレキサンダー大王は世界を席巻したというのを、世界史で習ったなぁなどと、感慨深げに見てしまいました。

faranx.jpg
<世界を席捲したマケドニア軍のファランクス>

本作品では、このガウガメラの戦いが、一番の見物(といっても、かなり映画序盤で登場します)だったと思います。

この戦いの後は、部下との確執や、アレキサンダー大王の孤独や自分の理想が部下に理解されないことの悩みなどが描かれていきますが、アレキサンダー以外の登場人物が目立たないため(誰が誰だっけ状態)、部下との確執などが、あまり響くところはありませんでした。

中央アジア、インドと、軍をどんどんと進めていくわけですが、場面も砂漠や、冬山、密林など、どんどんと変わり、映像をみている限りでは、アレキサンダー大王は、征服者というより、冒険家ではないかと思ってしまいます。

ほんと、人がいるのかいないのか分からないような未知の土地に踏み入っていく精神は、こりゃ、もう冒険家だろうと思います。
戦闘では、自ら先頭に立って、剣や槍を振るい、戦いが終われば、さらなる地を求めて先へ進む-戦士であり冒険家、なんだか神話に出てきそうな人物(神)に思えました。

最後は、部下達の反対もあり、インド遠征の途中で、本国に帰還し、33歳の若さで急逝します。

流星のような人生を歩んだアレキサンダー大王の軌跡を味わうことのできる作品でした。
ただ、見所がガウガメラの戦いだけで、他は、流れてしまってしまうような展開が、物足りないところではあります。

アレキサンダー大王の軌跡を3時間で描くことの難しさはあるかもしれませんが、もう少し、何か焦点が絞られていると面白かっただろうにと思いました。
一応は、アレキサンダーの内面的葛藤に焦点を当てた映画なのでしょうが、その他の人物が、母親を除いてはぼやけていて、なんだか一人悶々としているなぁ程度にしかなっていないのが残念なところでしょうか。
まぁ、私個人の希望は、できれば、戦闘場面をもっと見所にしてくれると嬉しいです!


【その他のレビューブログ】
封切り当時は、酷評も結構あったんですね。うーん、酷評されるほどの作品ではないと思いましたが。
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[ 2012/10/06 22:31 ] 西洋史 | TrackBack(0) | Comment(0)
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