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読書と映画

読んだ本、見た映画について感想を書いています。
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【洋画:歴史】 アレクサンドル-ネヴァ大戦-

【評価】★★★☆☆

alexander_neva.jpg
2008年/ロシア
監督:イーゴリ・カリョーノフ
主演:アントン・パンプシヌィ


ロシア作成の歴史作品。
最近、地域の英雄を取り上げた、地域作成の映画というのを目にする気がします。
こういった動きは、映画に多様性が出て面白くなるので、とてもよいなぁと思います。

【ストーリー】
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時は13世紀半ば、現在のロシアに存在したノブゴロド公国の領主アレクサンドル・ネフスキーは、知勇兼備の名将として知られていた。
しかし、周辺は強国がひしめき、特に、スウェーデンがノブゴロド公国の領地を狙っていた。
さらに、ノブゴロド公国の諸侯の中には、スウェーデンに通じているものもおり、アレクサンドルは、諸侯の造反を押さえながら、スウェーデンに対処する必要に迫られていた。そのような中、造反諸侯が、ノブゴロド公国の地形や要所、渡河地点などを記した地図をスウェーデン側に渡そうとするが、それを察知したアレクサンドルは、あえて阻止せず、地図をスウェーデン側に渡してしまう。
しかし、地図に書かれた渡河地点を把握していたアレクサンドルは、その地点で待ち伏せを行い、渡河してきたスウェーデン軍の不意を突く。
1240年、不意を突かれたスウェーデン軍は、ネヴァ河畔において少数のアレクサンドル軍に撃破され、スウェーデンによるノブゴロド公国侵攻は失敗に終わるのだった(完)。

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ノブゴロド公国という、日本ではまったくなじみの無い国のお話ですが、本作の主人公アレクサンドル・ネフスキーは、ロシアでは英雄として非常に有名な人物だそうです。
「ネフスキー」という名前も、本作の題材となっているネヴァ河の戦いでアレクサンドルが勝利したことにより、「ネヴァ河の勝利者」を意味する「ネフスキー」という名が、後世付けられたということだそうです。

映画は、ノブゴロド公国に騎士団がやってくるところから始まります。
そこに盗賊団が襲撃をしかけ、騎士団ピンチに。
たまたま、通りかかったアレクサンドルが、それを見て盗賊団を撃退、騎士団を救助するという展開。
ノブゴロド公国の本拠までその騎士団を連れて行くアレクサンドルですが、実は、その騎士団、ノブゴロド公国の侵略を狙って派遣されたスパイだったのでした・・・。

序盤は、ノブゴロド公国を狙うスウェーデンとアレクサンドルの水面下の駆け引きが描かれ、スウェーデンは、ノブゴロド公国内で、親スウェーデン派の諸侯に接触し、スウェーデンがノブゴロド公国に侵攻する際に有利になるよう、派遣したスパイを使って工作を行います。
一方、アレクサンドルもスウェーデン側の工作を見破り、その裏をかこうと画策します。

話の展開は、面白いですが、ハリウッド映画のような派手さは無く、結構、地味な動きで、スウェーデン側は、侵攻に有利となるようノブゴロド公国の地図を手に入れようとし、アレクサンドルは、その地図をあえてスウェーデン側に渡すことで、スウェーデンの侵攻地点を推測して待ち伏せ攻撃をしかけようとするといった流れが、淡々と進んでいきます。

この辺りは、描き方を工夫するともっとスリリングな話になりそうなだけに、映画的にはもったいない気が。

そして見ていて興味深かったのが、アレクサンドルは、ノブゴロド公国の領主という立場ですが、絶対的な権力を持っているわけではなく、公国内の諸侯達との力関係は微妙で、諸侯達の協力を得なければ物事が進まないだけに、あまり強行なことはできず、懐柔したり脅したりしながら、話を進めていかなければならないという点。

このアレクサンドルの立場、日本で置き換えると、織田信長が、尾張の国を統一する前、国内の親族から激しい抵抗や裏切りに合っていた頃をなんとなく彷彿させるのでした。

そして、クライマックスがネヴァ河の戦いとなります。
大軍で攻め寄せるスウェーデン軍を少数のアレクサンドル軍が迎え撃ち、撃破するのですが、スウェーデン側に渡した地図を元に、スウェーデン側のノブゴロド公国の侵攻ポイントを推測し、スウェーデン軍が野営している陣地に奇襲をかけるという作戦。

この戦いも、置き換えてみると、織田信長が今川義元を破った桶狭間の戦いに相通ずるものがあるかもしれません。
ネヴァ河の戦いも大軍であることに油断しきっているスウェーデン軍に、奇襲をかけ、スウェーデン軍の指揮官を討ち取って、見事、スウェーデン軍を撃滅することに成功します。

と、なかなかの劇的なシーンではありますが、映画的には、エキストラの人数などが少ないせいか、小部隊同士の小競り合いにしか見えない演出で、この辺りも非常に残念。
予算の都合もあったのでしょうが・・・。

映画的には、結構こじんまりとして地味な映画でしたが、ロシアにも織田信長のような(?)英雄がいるんだなぁということを知ることができた点は、一見の価値があったかと思います。


【その他のレビューブログ】
「きっとこの映画レビューする者はそんなにいないだろうし」とコメント書かれていた方がいましたが、私もそう思っていたものの、案外、ブログなどで感想を書いている人が多いのにはびっくり。

ブログ草原系
http://otuken.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/aleksandr-nevsk.html

中世と近世欧州の歴史映画
http://heartland.geocities.jp/zae06142/alexN.html

tomo_hの映画ログ
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深い深い魔法の森
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トーキング・マイノリティ
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アマゾン カスタマーレビュー
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[ 2014/03/21 07:32 ] 西洋史 | TrackBack(0) | Comment(2)
ロシア映画とはまた珍しい^^;

私はロシアの歴史はほとんど知りませんが、ノブゴロド公国に関しては少しだけ予備知識があった(海賊リューリク・イワン雷帝等)ので大変興味深く読ませていただきました。

まったく知らなかったネフスキーという人物を調べてみましたがkappa1973さんもおっしゃる通り、ロシアでは有名な英雄のようですね。

「俺ってな~んも知らねえんだなぁ」
と自覚すると、情けなさよりも逆に自分に伸びしろを感じて嬉しくなります♪

そういう意味ではロシアの歴史にはまだたくさんの宝物が眠ってますね♪
な~んも知りませんからw

[ 2014/03/22 03:35 ] [ 編集 ]
たまに、ツタヤにはロシアとかモンゴルとか、なじみのない映画が混じってたりするんですよね。それが結構楽しみだったりして。

pochiさんは、この間、海賊物語でイワン雷帝について記事をかいていたので、ノブゴロド公国についてもご存知だったんですね。
イワン雷帝の記事もこの映画を観る前に読ませてもらっていましたが、ノブゴロドのことは、すっかり抜け落ちていました(苦笑)。
自分の知識として身に着けるのは難しいですね。

ロシアの歴史もなかなか面白そうなので、機会を見て映画なんかも見ていきたいです!
[ 2014/03/23 12:59 ] [ 編集 ]
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