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読書と映画

読んだ本、見た映画について感想を書いています。
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【洋画:ギャングもの】 UKギャングスター イギリスで最も恐れられた男

【評価】★★★☆☆

UK_gangstar.jpg
2007年/イギリス
監督:ジュリアン・ギルビー
主演:リッチ・ハーネット


実在したイギリスのギャング、カールトン・リーチの半生を描いた作品とのこと。
実話は、フィクションを超えることが往々にしてあるので、どんな話なのか非常に楽しみです。

【ストーリー】
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1970年代のロンドン。
フーリガン(サッカーチームの暴力的サポーター)のリーダーであった、カールトン・リーチは、喧嘩や暴力沙汰に明け暮れていた。
その腕っ節に目を付けられ、ナイトクラブの用心棒にスカウトされ、その仕事ぶりから、徐々に裏社会で認められるようになる。
そして、暗黒街の顔役トニーとの知己を得ることにより、幅広く裏社会でのビジネスに手を広げ始める。
ビジネスの拡大に伴い、他の勢力との衝突なども起きるが、トニーの忠告などによりピンチを切り抜け、経験を増すにつれ、分別と冷静さを身に付けるようになるカールトン。
一方、羽振りが良くなるにつれ、トニーは粗暴な行為や無謀な行動が目立ち始める。
心配するカールトンは、トニーにしばしば忠告をするものの、その忠告を意に介さず、ついには、トニーは、誰かに暗殺されてしまう。
トニーを殺した犯人は諸説紛々として、その真相ははっきりしなかったが、カールトンは、その後もしばらくはギャングとしてロンドンで活動していたが、数年後、隠退し、片田舎で家族と共に静かに暮らすのだった(完)

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映画の冒頭は、主人公カールトン・リーチが、サッカー・フーリガンとして、敵対フーリガンとの抗争に明け暮れるシーンからとなります。
ナタで頭をかち割るとか、火炎瓶を投げつけるとか、かなり激しい暴力シーンで、もはや内乱か暴動状態。
日本で言えば、1970年代の学生運動を更に激しくした感じと言ったところでしょうか。

主人公カールトンのフーリガン時代で、興味深かったのは、カールトンが、サッカーを評した台詞。

『サッカーは憎しみの根源だった』

以前は、サッカーについては、過度な愛国心を適度に昇華させる平和的な機能をもったスポーツかな、なんて思っていたのですが、サッカー・フーリガンによる暴力・流血沙汰や、南米で、サッカー試合の遺恨で選手や審判が殺されるなんて事件が起きていることを考えると、平和的どころか、紛争の火種になっているよなぁ、なんて感じるようになってきていました。

そのため、上述の、カールトンによるサッカー評は、自分の思っていたことにピタリと当てはまったので、非常に印象的でした。

さて、フーリガンのリーダーとして、暴力沙汰に明け暮れていたカールトンでしたが、その腕っ節を認められ、ナイトクラブの用心棒に誘われます。
そして、他の用心棒が店の売り上げをちょろまかしたりする中で、カールトンだけは、そのようなことをせず、真面目に用心棒の仕事を行っていたことから、店のオーナーに信用され、店全体の管理を任されるようになります。

そこでカールトンは、かつてのフーリガン仲間で信用できる人間を集め、ナイトクラブの管理や、さらにドラッグの密輸の用心棒など、手広くビジネスを広げていくことになります。

カールトンの出世のきっかけは、裏表無く、きっちりと仕事を行うという面が評価されてのことで、裏社会の人間ではあるものの、この点は好感の持てるところです。
まぁ、この映画でも他のギャング・犯罪映画でもそうですが、裏社会の人々って、隙があれば、金をちょろまかしたり、ドラッグでラリっていい加減なことをしたりと、インチキや適当さ加減がハンパないみたいなので、なかなか、主人公カールトンのよう誠実な(?)人間というのは、非常に貴重なのかもしれません(もちろん、用心棒としての腕前も評価されてのことですが)。

以前、アメリカでビジネスを行っている日本人のコラムを読んだ時にも、「アメリカでは、不正などを働かない信用のおける人間を見つけることが難しく、従業員雇用の一番の問題はそれだ」なんてことが書いてありましたが、「信用できる人間」というのは、簡単にいそうで、結構いないのかもしれません。

この映画でも、カールトンが、ビジネスを広げたいと思いつつも、「信用のできる仲間の数に限りがあり、簡単にビジネスを広げることができない」といった悩みを抱える場面が出てきますが、組織的に活動するときの鍵となるのは、やはり人材ということなのでしょう。

さて、それでも仲間をスカウトし、ビジネスを拡大するカールトンですが、カールトンの命令を破った仲間(配下)の行動が原因で、トルコマフィアと事を構えることになってしまいます。
トルコマフィアの暴力っぷりは、カールトン達の非ではなく、勢力も大きいことから、本格的に抗争を行えば、カールトン達は、皆殺しにあうことは必至。

結局、カールトンの兄貴分のトニーの忠告により、カールトンは、トルコマフィアと直接トラブルを起こした配下3名を切り捨てることにします。
配下の3名はトルコマフィアによる苛酷な拷問を受け廃人になってしまうものの、トルコマフィアとの抗争を避けることに成功します。

この展開は、ちょっと拍子抜け。
映画の副題では、「イギリスで最も恐れられた男」となっていたので、無茶を承知でトルコマフィアと徹底抗戦をし、トルコマフィアを引き下がらせるのかなと思ったのですが・・・。
どちらかというと、「イギリスで最も恐れられた男」の異名は、トルコマフィアに冠されるべきものかもしれません。

カールトンの話は、このトルコマフィアの話がピークで、その後は、カールトンの兄貴分トニーが話しの中心になってきます。

映画後半は、トニーが、気に入らない奴は、仲間だろうと一般人だろうと容赦なく殺害や激しい暴行を加えるというタガの外れた行動っぷりを中心に描かれていきます。
トルコマフィアの時には、冷静に主人公カールトンに忠告を与えていた姿からは、かけ離れたトニーの様子に、ちょっとびっくり。

一方、映画後半では、主人公カールトンが冷静沈着にトニーに忠告をする立場になり、一気に老成した感すらあります。
ただ、行動するのがトニーで、時々、忠告・助言をするのが主人公カールトンなので、立場的には、話の中心を完全にトニーに奪われてしまっています。

そして、無茶苦茶ぶりがついには破局を招き、トニーは、ある晩、銃で乱射され殺されるという結末を迎えます。
うーん、映画の後半は、完全にトニーの栄光(?)と転落を描いた作品になってしまっていたなぁ・・・。

そして、トニーの死後、主人公カールトンも数年後に引退し片田舎に引っ込んだというナレーションが付いて映画は終了します。

映画全体を通してみると、序盤がフーリガン時代の話、中盤が徐々に勢力を伸ばし、トルコマフィアとの抗争に事実上、敗けるまで、後半は、主人公の兄貴分トニーの話となっており、映画の表題「イギリスで最も恐れられた男」から想像されるような、大物っぷりを、主人公カールトンから感じることはできませんでした。

どちらかというと、たくさんいるヤクザ、マフィアのうち、大勢の中の一人という印象でした。
果たして、実在のカールトン・リーチは、どんな人物だったのでしょうか・・・?


【その他のレビューブログ】
「とにかく悪いヤツらが大暴れする映画が見たい方は必見」ということで、イギリス版やくざ映画といった印象を持つ人も多いようです。

[SAMPLE]ビデオながら見日記
http://d.hatena.ne.jp/mash1966/20100826/p1

映画鑑賞★日記・・・
http://blog.livedoor.jp/risheehat51/archives/51634948.html

楽しい映画
http://tanoshiieiga.seesaa.net/article/205039671.html

みるるとおだんご時にイギリス
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アマゾン カスタマーレビュー
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