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読書と映画

読んだ本、見た映画について感想を書いています。
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【洋画:歴史】 サムソンとデリラ(1996年版)

【評価】★★★☆☆

samusongdelira.jpg
1996年/ドイツ・イタリア・アメリカ
監督:ニコラス・ローグ
主演:エリック・タール


旧約聖書の中の話が題材になっているようです。
歴史スペクタルな映画を見るかということで、レンタルです。

【ストーリー】
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紀元前1000年頃のイスラエル。
イスラエル人は、ペリシテ人に支配され抑圧を受けていた。
そんな中、イスラエルに誕生したサムソンは、怪力を授かるが、怪力を維持するためには、髪を切ってはならないと預言者により預言されていた。
サムソンは長じて後も、何をすべきかは理解せず、平穏に暮らしていたが、ある日、ペリシテ人とイスラエル人の騒動に巻き込まれ、ペリシテ人から危険視されるようになる。
ペリシテ人は、サムソンの怪力を恐れ、その怪力を封じるため、ペリシテ王の従姉のデリラをサムソンの元に遣わし、秘密を探らせる。
デリラに溺れたサムソンは、自身の髪の秘密をデリラに漏らしたことから、寝ている間に髪を切られ、怪力を失ったところをペリシテ人により捕らえられてしまう。
そして、両目を焼かれ失明し、奴隷となったサムソン。
長い奴隷生活の中、信仰心に目覚めたサムソンは、ある日、ペリシテ人の祭典での見世物として、ペリシテ人の城に連れてこられる。
サムソンは、神に祈り、以前の怪力を今一度蘇らせて欲しいと願い、城の石柱を力一杯押すと、石柱は倒れ、城も瓦解してしまう。
ペリシテ王や多くのペリシテ人は、サムソンと一緒に城の下敷きとなって死んでしまう。
これにより、ペリシテ人が滅んだことで、イスラエル人は解放され、神の元に返ることができ、サムソンはイスラエル人を救った救世主として称えられたのだった(完)。

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本作は、旧約聖書に書かれているサムソンに関する逸話を映画化したもののようです。
なので、史実というよりは、神話(?)的な要素が強い話のようです。

映画の出だしは、預言者がサムソンの出生について預言し、サムソンが怪力を持って生まれ、その力により、イスラエル人を神の恩寵の元に復させる救世主になると述べるところから。
ただし、サムソンの怪力は、髪を切ってしまうと失われるので、髪を切ってもいけないし、その秘密を他人に漏らしてもいけないと、サムソンの母親となる女性に忠告します。

やっぱり、神(かみ)の力だから、髪(かみ)を切ってはいけないということ、などとくだらないダジャレを思いつくものの、これは日本語のダジャレなので、そりゃないですね(笑)。

さて、当時のイスラエル人は、ペリシテ人の支配を受け、抑圧されているという状態。
この支配から脱しようと、イスラエル人は反乱軍を組織して抵抗しようとするものの、優れた武器を持つペリシテ人にはかないません。

そんな中、怪力を持って生まれたサムソンは、イスラエル人からは、反乱軍のリーダーとして活躍することを期待されます。

なるほど、話の流れでは、サムソンが怪力を活かしてペリシテ人をやっつける話なのかなと思いきや、サムソン自身は、「俺一人の力でどうにかなる話じゃないし、やだよ」という態度だし、イスラエル人も一枚岩ではなく、「サムソンがリーダーになったら、俺の立場がなくなるじゃないか」とか、「ペリシテ人に反抗したら、しっぺ返しくらうだけだから、反乱なんかよしてくれ」なんていう感じで、どうにもまとまらない感じ。

結局、サムソンは、イスラエル人の仲間に売られてしまい、ペリシテ人に捕らえられてしまいます。
やっぱり、怪力だからって、人々をまとめられるわけではないから、ちょっと無理があるよねぇ・・・なんて思える展開です。

しかし、サムソンは、捕らえにきたペリシテ人達を、逆にその怪力により撃退してしまいます。
この実績で、イスラエル人から見直されるかと思いきや、ペリシテ人からの逆襲を恐れたイスラエル人達によって、逆に村を追われてしまうサムソン。

神から力を与えられているサムソンですら、こうなのですから、人をまとめるって、とても難しいことなのかもしれません。
個人技が優れている人は多くいても、人をまとめる力に秀でている人というのは、なかなかいないということなのでしょう。
まぁ、この話では、とりあえず、サムソンは、イスラエル人をまとめる力量はなく、逆に追放されてしまうという展開なわけで。

それでも、ペリシテ人は、サムソンの怪力を恐れ、何とかしようとします。
サムソンが女に弱い点に目を付けたペリシテ人、王の従姉のデリラを使って、サムソンの怪力の秘密を探らせることにします。

英雄、色に弱いというのは、結構、ある話ですが、聖書の世界でも同じようです。
結局、デリラの色香に負け、怪力の秘密を漏らしてしまうサムソン。

そして、怪力の源泉であった髪の毛を切られ、力を失ったところをペリシテ人に捕まり、両目を焼かれ、奴隷にされてしまいます。

その後、長い苦難の奴隷生活を過ごす中で、サムソンは真の信仰心に目覚めます。
聖書でもそうですが、宗教関係の話って、どうも真の信仰心に目覚めるのに、艱難辛苦を経験しなければならないというのが多い気がします。
それによって、苦難を味わっている人に、苦難こそが真の信仰心につながるという励ましを与えているということなのかもしれませんが、逆に、こんな苦難を経なければ信仰心を獲得できないというのであれば、信仰って必要ないかな・・・なんて思ってしまうのですが、これは俗物的考え方なのかな・・・。

さて、真の信仰心に目覚めたサムソンですが、ペリシテ人の祭典の場に、見世物として連れ出されることになります。
ペリシテ王の住む城内の柱に鎖で繋がれ、見世物にされるサムソン。

この時、サムソンは神に祈ります。
「今一度、怪力を取り戻させてください」と。

神への祈りが通じ怪力が戻ったサムソン。
繋がれた柱を力一杯押すと、柱は崩れ、それとともに、城も崩壊してしまいます。
そして、ペリシテ王や多くのペリシテ人達は、崩壊した城の下敷きとなり死んでしまうわけですが、サムソンも当然、犠牲になってしまいます。

サムソンの犠牲により、ペリシテ人は力を失い、イスラエル人は解放、神の恩寵に復することになるわけです。

神が、サムソンに怪力を与え、イスラエル人を救済することにしたわけですが、その方法というのが、サムソンが怪力を使ってペリシテ人達と戦い、イスラエル人の自由を獲得するということではなく、サムソンが犠牲となってペリシテ人達と一緒に葬り去られることで、イスラエル人が解放されるという、なんとも残酷な結末・・・。

映画の節々に、「時には、神の御心を理解することはできないが、神のなさるままに従うことが大事だ」みたいな台詞が出てくるのですが、サムソンの運命は、まさにそんな感じがします。
信仰心の薄い人間にとっては、「理由を理解できないままに従うというのは納得いかない」と思ってしまうわけですが、まさに、「理由を理解できなくとも従う」というのが、信仰心-神に対する厚い信頼といったことなのでしょうか。

信仰を理解していない人が見ると、この話は、残酷な神のきまぐれのように見え、宗教の残酷さを目の当たりにしたような気分になります。
どうも、後味の悪い話に写りました。

なお、娯楽作品として本映画を評価した場合、ナレーションが多用されて話が進むため、非常に解説的になってしまって、やけにお堅い(NHKの番組のような)印象を受けましたが、宗教絡みの話らしいと言えば、らしいと言えるかもしれません。


【その他のレビューブログ】
中途半端という意見が多いようです。
この作品、1950年に作られた映画のリメイクのようなので、オリジナルと見比べてみるのも一興かもしれません。

TURNING☆POINT~世界史(西洋史)を舞台にした歴史映画・DVD紹介のサイト~
http://www.turning-point.info/SamsonandDelilah1996.html

赤い靴日記
http://blog.goo.ne.jp/monaminoakaikutu1/e/e08fd90ba0e20bd5a3731c059843431e

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http://blog.livedoor.jp/p-1956050/archives/832739.html

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[ 2013/07/04 22:53 ] 西洋史 | TrackBack(0) | Comment(0)
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