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読書と映画

読んだ本、見た映画について感想を書いています。
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【書籍:伝記】 粗にして野だが卑ではない -石田禮助の生涯

【評価】★★☆☆☆

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著者:城山三郎
出版:文藝春秋



【第五代国鉄総裁ですが・・・】

第五代国鉄総裁を務めた石田禮助氏の半生を描いた作品。
立派な人物なのでしょうけど、事績に「すごいっ!」とか「大変なんだなぁ」というところがあまりなく、普通の人の普通のお話的で、正直、ぱっとしなかったなぁという印象。

色々と、プライベートな人となりといったエピソードも出てきますが、大元に「すごい人」というのがないと、プライベートな人間的エピソードも映えず、単に、「ケチくさい爺さんだな」とか、「孫が生まれたら変わるよね」という、なんか、「そういうのあるある」的な感想にしかなりませんでした(笑)。


【相場師としての姿】

元々、三井物産に入社し、ほとんどを海外で過ごして、物資の買い付けを通じて、相場で大儲けしたり、逆に大損したこともあったりと、仕事人としては相場師的な面もあったようですが、この辺りは、表面的にさらっと書かれており、もっと深堀りされていると激動の人生みたいな感じがあって面白かったのではと思います。

相場師の人の大儲けしたり、時に破滅的に大損をしたりという話は、非常にスリリングなので、石田禮助氏のそういった面も描かれていると良かったのではないかと。



【国会答弁での率直な言動】

三井物産を退職してから、10年以上たって、国鉄の総裁へと起用されます。
当時の国鉄は、国営による非効率、親方日の丸の組織と、強力な労働組合の存在など、様々な課題を抱えていて、誰が総裁になっても変えることはできないだろうと言われていた状況。

そのような組織に単身飛び込んで、総裁として大きな責任を引き受けるわけですから、相当の覚悟がいるのでしょう。

石田禮助氏は、思ったことをズケズケと言ってのけるタイプで、国鉄総裁は国会対応や政治回りの仕事が非常に多かったそうですが、国会の答弁でも非常にズバリとした物言いをし、周囲をハラハラさせると共に、率直な言動を非常に愛される面もあったようです。

本書では、そういったエピソードも紹介されており、興味深いところでしたが、やはり、本書のボリュームが薄いので、ごく限られたエピソードだけで、やはり物足りなさが残った印象でした。

分量が非常に少ないので、全般的に物足りなさがありましたが、やはり、大きな事績があるわけでないだけに、小説としてまとめるには、少々素材不足の感があったのかもしれません。



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【『粗にして野だが卑ではない』より】
気持はヤング・ソルジャーだ

(書き出し)
第五代国鉄総裁石田禮助の葬儀は、故人の遺志通りのきわめて簡素なものであった。

(結び)
絵になる人生を歩んだ人が、いま連絡船という絵になって、海を走っていた。
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