FC2ブログ

読書と映画

読んだ本、見た映画について感想を書いています。
2020 031234567891011121314151617181920212223242526272829302020 05

【書籍:ビジネス小説】 被取締役新入社員

【評価】★★★☆☆

hi-torishimari.jpg 
著者:安藤祐介
出版:講談社



【いじめられっ子政策】

会社の人間関係をよくするため、敢えて、一人だけいじめられ役を作るという対策を考えだし、高報酬と引き換えにその役を引き受けることになった主人公の話。

主人公は、何をやってもミスばかりで、子供のころからいじめられ続け、社会人になってからもまともな職には付けなかったものの、ひょんなきっかけで、一流企業で、「被取締役」-とりしまられやく-つまりは、周りの人から取り締まられる役割、怒られ役を引き受けるという仕事を得るという展開。

正直、中後半くらいまで、気分があまり良くない話で、こんな話を書く作者に嫌悪感すら覚える展開でしたが、中後半から、主人公の隠れた才能が開花し、いじめられっ子から、一目を置かれるような存在になるので、ようやく、ほっとできる内容となりました。



【のび太君的な主人公】

集団の中に、一人だけ叱られ役、いじめられ役を入れれば、それ以外の人は団結して、集団全体は良くなる-という理屈は、甚だ疑問を感じるところです。
そもそも、仕事でミスをした人が、上司に厳しく長々と叱責されている姿をそばで見ているだけで、こっちも、嫌な気分になりますし、それこそ、誰かが常に叱られている姿なんか、見ていたくもないなぁと思うわけで・・・。

一人いじめられっこ政策は、会社の中で上手く機能していくという展開になりますが、さらにその政策を成功させようと、敢えて仕事でミスしようと肩肘張った結果、その行動が裏目に出て、仕事でどんどん成果が出てしまうという、なんとも謎の展開が中後半くらいから続いていきます。

主人公は一流のダメ人間という設定であるがゆえに、失敗しようと意識すれば逆に成功する(自分の思いとは裏目な結果が出る)というのは、なんともすごいですが、「ドラえもん」ののび太君も、似た感じかも。

漫画で、人生に絶望したのび太が自殺を試みるものの、全て失敗し、「自殺すらもちゃんとできないのか」と嘆くなんていうエピソードがありましたが、本書の主人公ものび太君的な要素があるのかもしれません。



【どんな分野であれ一流はすごい?】

本書の前半は、登場する人物が、人間的にどうしようもないろくでもない人ばかりという印象でしたが、主人公の評価が変わるにつれて、みんな良い人に変わってしまう印象です。

皮肉な見方をすれば、周りが変わったのではなく、自分が変わってその評価が変わったため、それによって、良い人のように見えただけなのかもしれません。
人を変えるより、自分を変える方がてっとり早いということでしょうか。

最後は主人公は、彼女もでき、仕事も評価され、仕事仲間からも尊敬と祝福を受ける存在になるというハッピーエンド。

「ひとりいじめっ子政策」を推進して、主人公に白羽の矢を立てた社長も、「君は、いろんな意味で、ダイヤモンドの原石だったよ」などと言う始末。

・・・主人公、元々、一流のダメ人間だったわけで、どんな分野であれ、一流ということは、すごいことなのでしょう。



=========================
【『被取締役新入社員』より】
ダメ人間も"一流"になるといいことがあるんだな、って驚いてる。"一流"って、やっぱりいいなあ。

(書き出し)
俺の月給、二十万円。そして年俸は三千万円。

(結び)
あの時の俺があって、今の俺がある、って。
=========================



---------------------------------------
【その他のレビューブログ】
ドラマにもなったそうです。
確かに、軽妙で、どことなく漫画チックな展開は、ドラマにしやすい内容かなぁなんて思いました。

スノウマンの読書録

桃色コットン日記

どこまでも歩けるはずなんだ 
http://onomachi009.hatenablog.com/entry/2016/04/04/173230

読書日記
http://matsujin.blog.fc2.com/blog-entry-702.html

imaの読書日記

アマゾン カスタマーレビュー


スポンサーサイト



コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
この記事のトラックバックURL


ページ最上部へ

プロフィール

kappa1973

Author:kappa1973
 
読んだ本と映画について、感想を書いていきたいと思います。
 
評価は5段階で・・・
★☆☆☆☆:焚書坑儒!
★★☆☆☆:時間の無駄
★★★☆☆:損はない
★★★★☆:良い作品!
★★★★★:殿堂入り!?

アクセス数
アクセスランキング
[ジャンル]: 映画
212位
[サブジャンル]: レビュー
106位
カレンダー