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読書と映画

読んだ本、見た映画について感想を書いています。
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【洋画:歴史】 サムソン -神に選ばれし戦士

【評価】★★★☆☆

samson_god_choise.jpg
2018年/アメリカ、南アフリカ
監督:ブルース・マクドナルド
主演:ジャクソン・ラスボーン

1人vs1000人みたいなキャッチコピーがあったので、ついつい借りてしまいました。
なんか、多勢に無勢でやっつけるみたいな展開、気になるんですよね。

【ストーリー】
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紀元前1000年頃のイスラエル。
ユダヤの民は、他の部族の奴隷とされ、苦難の時代を迎えていた。
ユダヤの民の中から、民を苦難から解放する救世主が現れるという予言が信じられており、怪力を誇るサムソンは、人々から救世主であると信じられていた。
しかし、当のサムソンは、救世主たる自覚はなく人々の期待から外れる行動ばかり取るのだった。
そのような中、サムソンは結婚をしようとするが、国王の策略で婚約者を殺されてしまう。その事件に端を発し、サムソンは一人で国王軍1000名と戦い、国王軍を全滅させてしまう。
サムソンの力を恐れた国王は、その後、サムソンの村に手出しをするのを控えるが、サムソンの力の秘密を知り、その力を封じて捕虜として捕らえることに成功する。
そして、城門の前でサムソンを処刑しようとするが、サムソンが怪力を発揮し、城門を倒し、自身といっしょに、国王もろとも、敵兵を城門の下敷きにし国王軍を壊滅させるのだった。
このことに勇気を得たユダヤの民は自由を得るため、武器を手に取り立ち上がるのだった(完)。
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【旧約聖書が題材の作品】

映画を見始めて気づきましたが、確か、旧約聖書の中にあるエピソードを題材にしていますね。このエピソードを基にした、他の映画も観た記憶があります(映画「サムソンとデリラ」)。
映画「サムソンとデリラ」の細部はすっかり忘れましたが、最後のオチ(サムソンが城門を崩して自分ごと敵国王をぺしゃんこにしてしまう)は印象的だったので、この場面を見て、「あぁ、この話ね」と思い出しました。

本作を見て、神様がサムソンにユダヤ人を導けと言いつつ、導く方法はこれかい!と、神様の無茶っぷりに突っ込みを入れてしまいましたが、映画「サムソンとデリラ」の感想を読み返してみると、やっぱり似たような感想を書いていたので、サムソンのエピソードは、どうにも神様の無茶っぷりが目に付く話のようです。



【優柔不断でもやもや展開】

本作では、サムソンは神に選ばれし者として、周囲から期待されるものの、本人にその自覚がなく、周りをやきもきさせる上に、怪力という優れた才能をまったく活かし切らないという展開が続きます。

才能や能力があるのに、自堕落でやる気がないのを見ると、周りとしては非常にがっかりさせられますが、本作の後半くらいまで、サムソンはそんな感じなので、どうにも歯がゆく、もやもや感がいっぱいな気持ちになります。

中盤、サムソンがやむにやまれず、国王軍1000名と戦い、一人で壊滅させるという展開もでてきますが、ぜひともその勢いを駆って、国王をぶっ倒してくれと思うわけですが、「そもそも、神との約束で、死者に触れてはいけなかったのだ」などと言って、矛を収めてしまいます。
・・・1000名の兵士を殺しているのだから、十分、死者には触れていると思いますよ。

結局のところ、サムソンはどうにも優柔不断で、決断力や判断力に欠けるなぁと言う印象。
これでは、人を率いるのは難しいだろうなぁ・・・。



【学ぶために苦労することは難しい】

結局、女性に怪力の秘密を漏らし(髪を切ると怪力を失ってしまう)、国王にその秘密を知られ、怪力を封じられ捕虜になり、両目を失って、ようやく神の使命に目覚めるサムソン。

苦労しないと、人は成長しないし、学ばないんだなぁと思うわけですが、サムソンが学ぶのに必要な苦労は、ちょっと常人の苦労とはだいぶレベルの違う苦労のようです。
できれば、少しの苦労で多くを学べる人間となりたいものです・・・。

そして、冒頭でも触れましたが、サムソンがやったことというのは、処刑のため城門に引きずり出されるものの、神の恩寵で怪力が復活、城門を引き倒して、自分もろとも、敵国王や兵士を下敷きにして殺してしまうという結末。
・・・怪力の使い道としては、確かに一番まっとうな使い方ではありますが。やっぱり、こういう結末なのか、とびっくりではあります。

本作では、さすがにそれではどうかと思ったのか、サムソンの自己犠牲的精神に感化されたユダヤの民が自由を得るためにたちが上がるという話につなげています。
やっぱり、何らかの形で民衆の心を動かしました的な結末じゃないと、サムソン、かわいそうですよね。

それにしても、神様というのは残酷というか、意地悪というべきか・・・。



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[ 2019/12/31 00:00 ] 西洋史 | TrackBack(0) | Comment(0)

【邦画:歴史】 永遠のゼロ(映画版)

【評価】★★★★☆

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2013年/日本
監督:山崎貴
主演:岡田准一
原作:百田尚樹著「永遠のゼロ」

レンタルショップに、本作が置いてあるのを見て、以前、原作を読んだなぁと思い起こし、手に取ったのでした。
原作の感想を書いた自身の記事を読んでみたのですが、結構感動したといった趣旨のことが書いてあるにもかかわらず、すっかり、内容を忘れていたのでした。映画を見ることで、その感動を思い起こすことができるのか!


【ストーリー】
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自身の祖父が特攻で戦死したことを知り、戦争当時の祖父の様子が知りたくなり、取材を開始する。祖父を知る人々を取材すると、祖父・宮部久蔵は、手練れの飛行機乗りでありながら、命を惜しむ臆病者とそしられるような人物であったことを知るのであった。
しかし、更に、取材を続けると、命を惜しんだのは家族のため生きて返るためであり、戦争中で厳しい思想統制にある中、自身の信念を貫いて生き抜いた勇気を感じるのだった。
命を惜しんでいたにもかかわらず、特攻で戦死した理由を不審に思いながら取材を続けると、宮部久蔵は、最後は、他の人の犠牲となって死に赴いたが、他方で家族を思い、身代わりとなった人に自分の家族のことを託して死んでいったことが分かるのだった。主人公が今を生きていることには、祖父にまつわる命をかけたストーリーがあったことを知り、自分の人生に対する責任を強く感じるのだった(完)。
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【戦争・ヒューマニズム・恋愛】

原作は、以前読んだことがあり(→感想はこちら)、結構感動した気がするのですが、すっぱり、内容を忘れていました。
映画を見終わった後も、「確か、こんな話だったかなぁ」というくらいの思い出し加減で、いやはや、私の記憶は心許ない。

本作は、零戦パイロットで特攻で戦死した宮部久蔵の孫が、戦後70年経った現在、久蔵の足跡を追うべく、関係者に取材して回るという話。
当時を知る関係者から、「宮部久蔵は臆病者だった」などと謗られるなど、色々と複雑な面がありそうな久蔵の素顔に迫りつつ、ラストはびっくり純愛物語に帰結するという、戦争・ヒューマニズム・恋愛の1粒で3度おいしい物語となっています。



【誰かのために身を挺すること】

主人公の宮部久蔵、戦場で命を惜しむため臆病者呼ばわりされますが、パイロットとしての腕は超一流という設定。
臆病者で、腕もボンクラでは、話にならないでしょうから、こういう設定は致し方なしというところでしょう。

命を惜しむ理由が、家族のためという背景があるため、現代人からすると、理解しやすい背景であり、戦場を共にする人々にとっては、命を惜しむという姿勢は反感を持たれるものの、パイロットの腕は超一流のため、尊敬を受けやすい素地があったりもします。

そう考えると、能力って大事だな・・・と思ったりもします。

他方、自分の部下や教え子の名誉を守るため、上官に対して意見をとなえ、上官からしこたま殴られるなんていう硬骨漢な一面もあり、そういった点も部下や教え子から評価される一面につながっています。

戦場で命を惜しむという行為は、仲間を見捨てているという風に見られ軽蔑の対象となりますが、仲間のために上官に刃向かうという行為は、自身が犠牲になって仲間を助ける行為であり、人は、誰かのために身を挺して頑張ってくれるということに感動を覚えるのだと思います。



【仕事と家庭の両立】

この話、突き詰めると、戦場の仲間のために命を掛けるか、自分の家族のために命を掛けるか、どちらを取りますか、というお話でもあります。

宮部久蔵は、家族のために、という選択肢をとったが故に、戦場の同僚からは臆病者扱いをされたわけで、現代に例えれば、会社のためより、家族を優先する人が、社内でなんとなく白眼視されるという状況に似通っているわけです。

こういった問題を解決するために、「働き方改革」なるものが提唱されているわけで、働き方を効率よくすることで、自分の能力を会社や職場同僚のために最大限発揮しつつ、家族のためにも最大限時間を割くことができるようする、まさに一石二鳥を狙っているわけです。

宮部久蔵の生きた時代は、戦況悪化で、どうやっても職場環境の改善や業績向上が望めない中で、仕事と家庭の両立は困難だったため、宮部久蔵のような生き方は難しかったと言えそうです。

しかし、ラストは、特攻で自ら死に赴くも、家族のためにも貢献できるという、両立策を実現してしまいます。
あまりに奇をてらった結末ではありましたが、これくらいじゃないと、仕事と家庭の両立は困難という、非常に苦しい時代であったということでしょう。



[ 2019/12/30 01:07 ] 第二次大戦 | TrackBack(0) | Comment(0)

【中国映画:歴史】 戦神 -ゴッド・オブ・ウォー

【評価】★★★☆☆

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2017年/中国
監督:ゴードン・チャン
主演:チウ・マンチェク

倭寇討伐で活躍した明の武将・戚継光を題材とした作品。倭寇など、日本を題材にした中国映画とかだと、反日映画的な内容に作品も結構あり、純粋に映画を楽しめなかったりすることもありますが、果たして本作はどんなものなのでしょう。

【ストーリー】
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16世紀の明の時代。倭寇の猛威と、政治の腐敗により疲弊する明王朝。若き武将・戚継光は倭寇討伐の将に抜擢される。
弱卒の明軍を徹底的に鍛え、少数精鋭の部隊を作り上げる威継光。
精鋭を3000名をもって、倭寇討伐に乗り出すが、倭寇も威継光を徹底的に叩き潰すため、2万の大軍を結集して威継光の軍に立ちはだかる。
死闘の末、倭寇の大軍を突破し、倭寇の大将を討ち取り、大勝利をおさめるのだった(完)。
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【史実を元にした作品】

てっきりフィクションかと思いきや、主人公の武将・戚継光は、実在の人物だそうです。
明の時代に倭寇討伐に功績があった武将とのことで、この映画が描かれている時代は1550年から1560年頃ということで、日本は、戦国時代まっただ中、織田信長が尾張国内で苦戦している最中(有名な桶狭間の戦いは1560年のこと)という時期です。

こんな時期にも、日本は隣国の明まで赴き、海賊行為を行っていたとはびっくりですが、日本の戦乱の余波は国内だけでなく、隣国にまで迷惑をかけていたんですね。



【ライバルは松浦党】

倭寇の裏には、日本の松浦藩がいるという設定になっており、松浦藩の切れ者軍師が、倭寇の中心人物で、切れ者軍師と戚継光の戦いが見どころとなっています。
松浦藩(この時期だと松浦藩とは言わず、松浦党と呼ばれていたんだと思います)は、長崎県平戸市を中心に、海賊衆を束ねた集団で、密貿易から海賊行為まで活発に行っていた集団で、映画の設定も、史実に近い設定なのだと思います。

この松浦党、なかなかすごくて、戦国末期には、日本にやってきたポルトガルの船団と一戦交えた(しかしながら大敗北したそう・・・)なんていう経歴も持っていて、戚継光のライバルとして位置づけるには、存在十分かと思われます。



【悪妻を得た戚継光は・・・】

本作は、昨今はやりの寡勢をもって大軍を打ち破るという設定(映画「スリーハンドレッド」とか)を踏襲しており、クライマックスは、3000の兵で2万の大軍を打ち破る展開。
ただ、内容は、どことなく勢いだけで大軍を打ち破ってしまった雰囲気があり、もうちょっと一工夫有るとよかったかなぁという印象。

後は、かなり不思議だったのは、戚継光と奥さんのエピソード。
奥さんがかなり猛々しい女性で、少し帰宅が遅れただけで、お客も一緒なのに、「ご飯が冷めましたから、外で食べてください」と言って家を追い出したり、どこかに出かけようとするときに、「私の馬が用意されていない!」といきなり不機嫌になって、立ち去ろうとしたりなんていう話が出てきます。

しまいには、見かねた戚継光の部下たちが、奥さんに刃を突きつけて、戚継光に従わせるという作戦を決行しようとする(戚継光にいなされて作戦は行わずじまいですが)なんていう展開にまで行き着きます。

このエピソード、一体どういう意味があって盛り込んでるんだ・・・?と思いながら観ていたのですが、おそらく、戚継光は実在の人物なので、実際、戚継光の奥さんのこの手のエピソードがあり、有名な話なのでしょう。

映画を見ていると、謎なエピソードですが、史実を描いているとすれば、少々笑ってしまう話です。

悪妻のエピソードで知られる有名人には、哲学者のソクラテスがいますが、ソクラテスの名言(迷言?)に、「良妻を得れば幸せになれる、悪妻を得れば哲学者になれる」というものがありますが、戚継光も悪妻のおかげで名将になれたのかも??


[ 2019/12/23 00:00 ] 東洋史 | TrackBack(0) | Comment(0)

【邦画:歴史】 忍びの国

【評価】★★★☆☆

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2017年/日本
監督:中村義洋
主演:大野智

こちらも以前、本で読んだ作品の映画化。
小説は、ドラゴンボールかっ!と突っ込みを入れながら読んだ覚えがあるので、映像化するには適した作品のような気がします。

【ストーリー】
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時は戦国時代。織田信長の天下統一が着々と進み、伊賀の国にも信長の魔の手が忍び寄りつつあった。
伊賀を統べる上忍達は、信長に対抗すべく戦いの策を講じる。
しかし、信長と戦っても金にならないと思った下忍達は、戦いが始まると逃散してしまう。
主人公の下忍・無門もいち早く逃げ出すが、ちょっとした心境の変化から、信長の軍と戦う決意をし、他の下忍たちにも報酬を払う約束で、戦いに引き入れる。
忍者らしい神出鬼没の作戦と、普段からの鍛錬に鍛え抜かれた身体能力によって、3倍を超す信長軍を撃破することに成功する。
この敗戦に怒り心頭に達した信長は、10倍近い兵力差で攻め込み、伊賀の国を滅ぼすが、伊賀の忍者達は、国が滅んでも、生き延びて日本全国に散っていくのだった(完)。
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【天正伊賀の乱】

戦国時代の信長による伊賀の国攻め-天正伊賀の乱を題材にした作品。
金、金、金でまとまりのない伊賀の忍者達が、意外な団結力で数倍に及ぶ信長の軍勢を撃破するという内容ですが、歴史的な内容というよりは、コメディーとアクションが織り混ざったような内容になっています。



【ごり押し気味の作戦】

主人公の下人・無門が小説と同様、無茶な身体能力を発揮して、信長軍の兵士達をなぎ倒すというような展開になっていきます。
なので、作戦も何もあったもんではなく、ただただごり押しで信長軍を圧倒できるので、ゲームで言うと、ちょっとした無敵状態で、その点、面白さにかけるところがあります。
忍者集団なので、奇抜な作戦やあっと驚く罠とかがあると面白かったかも。

一応、序盤、伊賀の上忍達が信長軍をだまくらかして、城を築かせた後、爆破して壊してしまうという、少々、謎な駆け引きもありましたが、城を爆破するより、乗っ取った方が効果的な気がする・・・。
小説では、もうちょっと意味のある作戦だった気がしますが、映画だとちょっと分かりづらかったかなぁ。



【お金大好き!】

ラストは、信長軍を撃破するも、上忍達の下忍を搾取する構造にも怒りの刃が向けられ、上忍ふざけんな!的な結末にもなりますが、全体的に、みんな「お金大好き!」な性格で、お金を稼ぐことに命を燃やしていますが、目先のことだけで、結局、損してない?なんて気がします。

しかし、現実の世の中にも、目先の利益に目がくらんで、結局、損をしているよね、なんていう事件はよくあるので、本作の忍者達も、現在の日本にもよくある姿なのかも。


[ 2019/09/21 00:00 ] 東洋史 | TrackBack(0) | Comment(0)

【洋画:歴史】 ヴァイキング ー誇り高き戦士たち

【評価】★★★☆☆

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2016年/ロシア
監督:アンドレイ・クラフチュク
主演:ダニーラ・コズロフスキー

タイトルは、「ヴィキング」ですが、内容は、900年代のロシアにあったキエフ公国を巡る歴史ストーリー。日本では、ロシアの歴史はあまりなじみがないので、興味を引きそうな「ヴァイキング」というタイトルにしたのかもしれません。

【ストーリー】
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970年頃のロシア。キエフ公国の王が死去し、領土を長男ヤロポルク、 次男オーヴルチ、三男ウラジーミルがそれぞれ継承する。
しかし、兄弟間の確執から、次男オーヴルチが長男ヤロボルクに殺されたことから、三男ウラジーミルと長男ヤロボルクの間にも争いが起こり、ウラジーミルがヤロボルクを殺し、キエフ公国の王の地位につく。
しかし、国内の不協和と外敵からの攻撃により窮地に立たされる。そこで、ローマ帝国との同盟を強めることで苦境から脱しようとするが、ローマ帝国は、その条件として、ローマに反旗を翻す都市を制圧することを要求してくるのだった。
その要求を受け入れ、堅固な城壁に囲まれた都市の攻略に乗り出す。正攻法では攻略が難しいことから、都市への水の手を絶つことで、都市の攻略に成功する。
この戦いの課程で、キリスト教に目覚めたウラジーミルは、キリスト教に改宗するのだった(完)。
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【人間関係の把握に苦労】

馴染みのないロシアの歴史ということもあって、ストーリーや人間関係の把握に苦労しましたが(そもそも、一番肝心な、長男、次男、三男の関係を理解できたのが、映画も終盤になる頃だったりと、私の理解力はだいぶ遅くなったのでした・・)、そこはかとなく、ロシアの歴史の雰囲気は掴めたかなぁと思います。

主人公は、三男ウラジーミルなのですが、歴史映画の主役と言えば英雄的人物と相場が決まっていそうですが、本作のウラジーミルは、そのような英雄的側面は薄く、どちらかというと様々な状況に苦戦し、物事がうまく行かない感じで、ちょっとパッとしなかったかも(笑)。



【人の支持を得ることが重要】

兄弟を倒し、キエフ公国の王座に就くウラジーミルですが、母親が奴隷であったという出自から、周囲から軽侮され、ウラジーミルに従うことをこころよしとせず、という人々に反旗を翻されたり、国内の宗教指導者の方が、民衆の支持を得ていて、思うように人々を動かせなかったりと、王になっても、何かと大変という感じです。

王座というのは、人の支持を得て、初めて意味をなすのだなぁと思いながら、映画を見ていたのでした。



【神の恩寵に恵まれた人物】

国内の反ウラジーミル派が、外敵と手を結んで攻め寄せ、いったんは、自分の城も燃え落ちる危険性のある火攻めで、なんとか撃退するものの、外敵の力は一向に衰えず、城陥落は時間の問題という状況にまでなります。
万事休すかと思ったところに、ローマ帝国の使者がキエフ公国を突如訪れたので、いったん休戦状態に。
ローマ帝国の要請を受け入れることで、窮地を逃れる展開になるのですが、多少、他力本願な展開が、気になるところです。主人公、絶体絶命のピンチに見舞われると、幸運に見舞われ窮地を脱するという展開が何度もあり、主人公は神の恩寵に恵まれた人なのかもしれません。

これが伏線になって、映画のラストではキリスト教に改宗するという展開につながったということなんでしょうか。
実は、宗教をテーマにした作品だったのかもしれません。

[ 2019/06/17 00:00 ] 西洋史 | TrackBack(0) | Comment(0)
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プロフィール

kappa1973

Author:kappa1973
 
読んだ本と映画について、感想を書いていきたいと思います。
 
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★★★★☆:良い作品!
★★★★★:殿堂入り!?

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