FC2ブログ

読書と映画

読んだ本、見た映画について感想を書いています。
2020 07123456789101112131415161718192021222324252627282930312020 09

【アメリカ映画:戦争】 眼下の敵

【評価】★★★★★

enemy_below.jpg
1957年/アメリカ・西ドイツ
監督:ディック・パウエル
主演:ロバート・ミッチャム

昔の映画ですが、何かタイトルに惹かれるものがあり、レンタル。

【ストーリー】
=====================
第二次世界大戦中の大西洋。
米国の駆逐艦の艦長である主人公は、哨戒活動中、敵国ドイツのUボートを発見。撃沈すべく、追撃を開始する。
Uボートも米国の駆逐艦に追われていることを知り、海中に潜航し、お互いを出し抜き、撃沈しようと虚々実々の駆け引きが開始される。
お互い一歩も引かない駆け引きが繰り広げられるが、米国駆逐艦有利に戦闘は進む。
しかし、一瞬のスキをついて、Uボートが反撃、駆逐艦に魚雷が命中する。
Uボートがとどめを刺そうと浮上した隙をつき、駆逐艦も砲撃を命中させ、Uボート、駆逐艦双方が沈む、引き分けとなる。
駆逐艦の救助艇で脱出した主人公は、Uボートから脱出したドイツ兵も救助し、米兵、ドイツ兵ともに、お互いの健闘を称え合うのだった(完)。
=====================



【頭脳戦】

第二次大戦を舞台に、アメリカの駆逐艦とドイツのUボートの白熱の戦いを描いた作品。
駆逐艦とUボートが、それぞれの利点を活かして、相手の策を読み合いながら戦う展開は、予想外に面白い内容でした。

特に、不利な戦況に追い込まれたUボートが、駆逐艦の動きを読み切って、魚雷を命中させるという展開、作戦の読み合いの面白さが十分に味わえ、頭脳戦を堪能できる、面白い作品でした。



【まさかの引き分け】

魚雷を命中させられ、沈没必至となった駆逐艦が、これまた、火災炎上したとUボートに思わせ、Uボートに対しても一矢むくいて、最終的には、両方とも沈没するという、引き分けというオチは、結構びっくりな展開でした。

今の映画だったら、どっちもがんばったから、引き分け、しかもお互い逃げ切るのではなく、どっちも沈むという逆パターンで締めくくるなんてことは考えられないでしょう。

昔の映画ならではのおおらかな展開というか、ゆるいというか、こういう展開もたまには良いものですね。



【スポーツマンシップ】

引き分け展開でもびっくりでしたが、もっとびっくりだったのが、両艦沈没の後、主人公側の米軍が、ドイツ兵を救助するという展開。
ドイツ兵を捕虜にするため助けたというより、お互いがんばったという健闘の意味―スポーツマンシップに則って助けたような雰囲気で、戦争も、スポーツのように描写する映画も、今では考えられないことでしょう。

戦争の悲惨さとか、非人間的な面を描写する-こういう要素が戦争映画では一般的かなと思いますが、まさか、スポーツ的に描くというのは、やはり昔の映画はおおらかだなぁなんて思うのでした。
ただし、こういう描き方であるが故に、深刻にならずに楽しめる作品となっていたと感じました。


スポンサーサイト



[ 2020/07/26 02:40 ] 第二次大戦 | TrackBack(0) | Comment(0)

【邦画:戦争】 アルキメデスの大戦

【評価】★★★☆☆

alkimedes_war.jpg
2019年/日本
監督:山崎貴
主演:菅田将暉

数学の力で、太平洋戦争に突き進もうとする日本の動きを阻止しようとする、こんな話ということで、映画「イミテーション・ゲーム」を想像しつつ視聴。さて、どんな内容なのでしょう?


【ストーリー】
==============================
戦前の日本。
海軍では、次期軍艦の建造を巡り、航空母艦を主張する山本五十六派と、巨大戦艦建造を主張する派で激しい対立が起こっていた。
建造計画会議の場でそれぞれが提出した計画において、巨大戦艦の建造費が非常に安くなっており、山本五十六は、建造費がごまかされているのではないかと疑念を抱く。
この点を追求して、航空母艦建造の採択にこぎ着けたい山本五十六は、数学の天才的能力を持つ櫂(かい)を見つけ出し、彼に、建造費がインチキであることを調べさせる。
軍機に阻まれる中、類い希なる能力で、巨大戦艦の建造費を調べ上げ、会議の場で、そのウソを暴くことに成功する櫂。
しかし、その指摘もむなしく、巨大戦艦建造採択に決する流れに傾くが、今度は、設計上のミスを指摘、これによって巨大戦艦建造計画は撤回され、航空母艦建造が採択される。
それから数年後、巨大戦艦建造計画が再浮上し、建造は実現する。
そして、その巨大戦艦は、「大和」として、戦争末期、国民の希望を打ち砕くように米軍の航空攻撃で撃沈するのだった(完)。
==============================


【社内の企画コンペ】

戦争が背景にあるので、重厚なイメージもありますが、ストーリーは至って簡単で、「競合相手の製品の原価を探り当てる」という話。
競合相手といっても、同じ海軍内の別部署なので、社内の企画コンペがテーマみたいなもんです。

主人公は、天才的数学の才能を買われ、競合相手の製品(巨大戦艦)の原価計算をすることになるわけですが、しきりに、主人公のことを、上司の山本五十六は、「君の天才的な計算能力を持って、巨大戦艦の本当の原価を探り出して欲しい」と言うわけです。

計算能力って・・・なんか、計算が得意のスーパー小学生みたいな扱いで、なんか、ものすごく寂しい気分でした。
数学って、要は計算が速ければいいんでしょ? みたいな勘違いを山本五十六がしているようで(苦笑)。



【数学・・知らないよね?】

で、得意の計算能力が活かされると言えば活かされるのですが、一番の難所は、巨大戦艦の予算額算出根拠となる、積算単価はどうなっているかという話。
その積算単価を探り出すという辺りに話の焦点が当たり、仕事していると、見積もり計算するのに積算単価を調べたりするよねーと、微妙に理解出来てしまうシチュエーションですが、数学の能力関係ないなーと、これまたさみしい話。

最終的には、戦艦建造に使用される鉄の量だけで、建造に係る予算がはじき出されるという、超絶スーパーな計算式が持ちだされるという展開。
さすがに、そんな算式は有り得んだろうと、誰しも突っ込みたくなるところで、数学を知らない人が作っちゃった映画っぽかったです。



【数学=計算?】

巨大戦艦の予算額がごまかされていたのは、「本当の予算額が表に出て、諸外国が知り、その額から、戦艦の能力を知られることがないよう、味方をも欺く作戦なのだ」という、まさかのどんでん返しの話がでてきたり、結局、巨大戦艦が作られるのですが、提案者の本当の意図は、「日本は戦争に負ける。しかし、日本は負け方を知らない。もし、この巨大戦艦が沈められたら、日本国民は目を覚まし、完全に日本民族が滅びる前に負けを認めるだろう。その生け贄なのだ」ということだったり、どちらかというと、見積もり計算の話より、こちらの方が面白かったところでした。

数学=計算、という図式は、ちょっとどうなの、という印象が強く残った作品でした。


[ 2020/05/17 11:50 ] 第二次大戦 | TrackBack(0) | Comment(0)

【洋画:歴史】 バトル・オブ・ブリテン -史上最大の航空作戦

【評価】★★★★☆

battle_briten_new.jpg
2018年/イギリス、ポーランド
監督:デヴィッド・ブレア
主演:イヴァン・リオン

先日、第二次大戦の「バトル・オブ・ブリテン」をテーマにした作品「空軍大戦略」を見たので、同じ題材で作成された別の作品として、本作をチョイス。

【ストーリー】
=========================
第二次大戦下のイギリス。
ドイツ軍による空爆に苦戦を強いられたイギリスは、イギリス兵だけでなく、各国の義勇兵を募り、ドイツ空軍へ対抗を始める。
義勇兵の中にドイツ・ソ連の侵略により国を失ったポーランド義勇兵も参加しており、ポーランド義勇兵による航空部隊が303航空隊と結成される。
303航空隊の指揮と技量は、イギリスの航空部隊の中でも抜きんでて高く、目覚ましい戦果を挙げるのだった。
イギリス国中にも303航空隊の活躍を賞賛する声が高まり、303航空隊はイギリス各地の式典に招かれるなど、多くの栄誉を受けるのだった。
戦争はナチス・ドイツの崩壊と共に終わりを迎える。イギリスのために戦ったポーランド人は、終戦後は難民扱いとされ、ポーランドへ強制送還されてしまう。しかし、共産圏となったポーランドでは、戦時中、連合国に協力したポーランド人は投獄や処刑され、強制送還されたポーランド義勇兵の多くも受難を味わうのだった(完)。
=========================



【ポーランド義勇兵の活躍】

前回見た映画「空軍大戦略」でも、イギリス兵以外に多くの国の兵士が航空部隊として参加していたことが描かれていましたが、本作は、言ってみれば外人部隊であるポーランド義勇兵の活躍に焦点を当てた内容となっています。

イギリス空軍に、ポーランド、スイス、カナダ等々、各国の兵士が参加し、ドイツ空軍に立ち向かうという、日本ではなかなか想像し得ない状況が成立していたのには驚きです。
ヨーロッパだと、外人部隊といった文化があるので、このような自国の多国籍の兵士を受け入れるというのも、自然な感じなんでしょうか。



【一騎当千のポーランド航空隊】

映画「空軍大戦略」では、ドイツ空軍の優勢、イギリス空軍の劣勢がかなりはっきりと描かれていましたが、本作はポーランド義勇兵の活躍に焦点を当てており、ポーランド航空隊が、ドイツ空軍を一騎当千でバンバン撃ち落としていくので、イギリス軍劣勢の雰囲気は感じられませんでした。
どちらかというと、イギリス軍優勢?くらいの勢いで、どういった視点・切り口で見るから、戦いの優劣の見え方って違うんだなぁと感じられたのが印象的でした。



【狡兎死して走狗煮られる】

そして、映画は、ポーランド航空隊の活躍から一転、第二次大戦終戦の場面。
イギリスで行われる戦勝パレードを眺める、ポーランド航空隊のエースだった主人公。

主人公は、このパレードに参加することはなく、3日後には、イギリスから追放されることが明かされます。
ポーランド人は、難民扱いとなり、復活した祖国ポーランドへ強制送還。
そして、ポーランドに戻った者は、ソ連の影響が色濃い共産主義国として、戦時中、イギリスやアメリカなどの連合国に協力した者は投獄や処刑の対象になるという過酷な運命が待ち受けています。

今も、イギリスのEU離脱問題が、移民問題を引き金に火を噴いたことを考えると、イギリスの風潮は昔も今も結構排他的(日本のことを棚に上げた物言いにはなりますが・・・)と感じました。
苦境時には、大いに当てにしたのに、いざ危機が去ると、余計者扱い・・・うーん、「狡兎死して走狗煮られる」そのまんまな話。

すっきり、良い話にならないところが、人間の難しさなのかもしれません。



[ 2020/03/01 00:00 ] 第二次大戦 | TrackBack(0) | Comment(0)

【洋画:歴史】 空軍大戦略

【評価】★★★★☆

battle_briten_old.jpg
1969年/イギリス
監督:ガイ・ハミルトン
主演:ローレンス・オリビエ

かなり昔の作品ですが、第二次大戦のドイツ軍によるイギリス侵攻のために引き起こされたイギリス空軍とドイツ空軍の死闘を描いた作戦。世に言う「バトル・オブ・ブリテン」と呼ばれる戦いです。

【ストーリー】
==================================
ヨーロッパに戦火を引き起こしたヒトラーは、ヨーロッパ大陸を席巻し、イギリスも屈服させようと考えていた。イギリスへの侵攻には制空権を得ることが必要と考えたヒトラーは、ドイツが持つ大規模な航空戦力で、イギリス空軍を壊滅する作戦に打って出る。
ドイツの4分の1以下の空軍力しかないイギリスは、イギリス上空でドイツ空軍を迎え撃つものの、沿岸部の航空基地を軒並み破壊され、劣勢に立たされる。
しかし、ドイツが、航空基地破壊から、ロンドン市街への爆撃に作戦を変更したことから、イギリスは空軍力を立て直し、ロンドンを爆撃し帰還するドイツ空軍を追い討つ作戦により、ドイツ空軍を壊滅させ、「バトル・オブ・ブリテン」に勝利するのだった(完)。
==================================



【逸を以て労を待つ】

以前、「専守防衛」という本を読んだ際、専守防衛の好事例として、バトル・オブ・ブリテンが取り上げられていました。
映画を見ると、非常に劣勢な状況に立たされ、あと一歩まで追い込まれたイギリスが、ナチス・ドイツの戦術転換のミスもあり、イギリスが劣勢を逆転し、バトル・オブ・ブリテンに勝利する流れとなります。

攻め込む側が不利になる場合として、孫子で言うところの「逸を以て労を待つ」(敵の疲弊を待って戦いを挑む)という状況があると思いますが、イギリスの勝利は、この状況によるところが大きかったのかなぁと本作をみながら感じました。



【爆撃機vs航空機】

当初、ドイツ軍は、イギリス沿岸部に点在するイギリス空軍基地を攻撃対象にし、イギリスの空軍力の撃滅を企図し、これがかなり成功したようです。
当初より、イギリス空軍はドイツ空軍の4分の1という劣勢の上、空軍の拠点が攻撃の的となり、出撃すら覚束ない状況から、イギリスとドイツの間の海峡の制空権は、ドイツに半ば握られる状況となります。

ただし、一つだけイギリス側に有利な点は、ドイツ空軍は、イギリスの航空基地攻撃を目標とするため、爆撃機主体で編成にならざる得ないのに対し、イギリスは、爆撃機撃退が目的のため、戦闘機主体で編成が行えた点。

爆撃機と戦闘機の戦いでは、戦闘機の方が運動能力に勝り、圧倒的に有利となるため、ドイツ空軍は、イギリス攻撃のたびに、少なからずの損害を被る状況となった点。
当然、ドイツ空軍も戦闘機を護衛に付けるものの、イギリスまで距離があるため、目的地に付いて戦闘が行える時間が10分程度と短時間となり、まさに、イギリス軍にとっては、「逸を以て労を待つ」の作戦が機能する状況でした。



【ロンドン爆撃のミス】

そして、バトル・オブ・ブリテンの大きな転換となったのは、ドイツ軍の作戦変更。
イギリス空軍基地の壊滅に成功したとして、次に、作戦目標をロンドン空爆に変更したこと。
ロンドンは、イギリス空軍基地よりも更に遠い場所にあるため、ますます、「逸を以て労を待つ」というイギリス軍の作戦にはまり込んでしまうことになり、さらには、空軍基地への攻撃が行われなくなったことで、イギリス空軍を立て直すことができるようになりました。

こうやって見ると、遠方の地を攻めるということの難しさが感じられます。

太平洋戦争では、日本軍は、アメリカ軍に、次々と航空拠点となる島を攻め落とされ、本土にまで肉薄され降伏する結果となりましたが、攻撃目標に近い場所に補給の策源地をきちんと設けるというのが、作戦のセオリーと言えるのでしょう。

第二次世界大戦では、日本が当事者だったため、日本で流通する情報は、日米間の戦いにまつわるものが主流で、ヨーロッパの戦いの様子はなかなか目にする機会が少ない気がしますが、ヨーロッパではこのような戦いが行われていたことを知る、良い機会でした。

しかし、日本と欧米の戦争映画の作り方って、だいぶ違いますね。日本はじめっとした雰囲気ですが、欧米の戦争映画はどことなく明るい雰囲気ですね。


[ 2020/02/29 00:00 ] 第二次大戦 | TrackBack(0) | Comment(0)

【邦画:歴史】 永遠のゼロ(映画版)

【評価】★★★★☆

eien_zero_movie.jpg
2013年/日本
監督:山崎貴
主演:岡田准一
原作:百田尚樹著「永遠のゼロ」

レンタルショップに、本作が置いてあるのを見て、以前、原作を読んだなぁと思い起こし、手に取ったのでした。
原作の感想を書いた自身の記事を読んでみたのですが、結構感動したといった趣旨のことが書いてあるにもかかわらず、すっかり、内容を忘れていたのでした。映画を見ることで、その感動を思い起こすことができるのか!


【ストーリー】
============================
自身の祖父が特攻で戦死したことを知り、戦争当時の祖父の様子が知りたくなり、取材を開始する。祖父を知る人々を取材すると、祖父・宮部久蔵は、手練れの飛行機乗りでありながら、命を惜しむ臆病者とそしられるような人物であったことを知るのであった。
しかし、更に、取材を続けると、命を惜しんだのは家族のため生きて返るためであり、戦争中で厳しい思想統制にある中、自身の信念を貫いて生き抜いた勇気を感じるのだった。
命を惜しんでいたにもかかわらず、特攻で戦死した理由を不審に思いながら取材を続けると、宮部久蔵は、最後は、他の人の犠牲となって死に赴いたが、他方で家族を思い、身代わりとなった人に自分の家族のことを託して死んでいったことが分かるのだった。主人公が今を生きていることには、祖父にまつわる命をかけたストーリーがあったことを知り、自分の人生に対する責任を強く感じるのだった(完)。
============================



【戦争・ヒューマニズム・恋愛】

原作は、以前読んだことがあり(→感想はこちら)、結構感動した気がするのですが、すっぱり、内容を忘れていました。
映画を見終わった後も、「確か、こんな話だったかなぁ」というくらいの思い出し加減で、いやはや、私の記憶は心許ない。

本作は、零戦パイロットで特攻で戦死した宮部久蔵の孫が、戦後70年経った現在、久蔵の足跡を追うべく、関係者に取材して回るという話。
当時を知る関係者から、「宮部久蔵は臆病者だった」などと謗られるなど、色々と複雑な面がありそうな久蔵の素顔に迫りつつ、ラストはびっくり純愛物語に帰結するという、戦争・ヒューマニズム・恋愛の1粒で3度おいしい物語となっています。



【誰かのために身を挺すること】

主人公の宮部久蔵、戦場で命を惜しむため臆病者呼ばわりされますが、パイロットとしての腕は超一流という設定。
臆病者で、腕もボンクラでは、話にならないでしょうから、こういう設定は致し方なしというところでしょう。

命を惜しむ理由が、家族のためという背景があるため、現代人からすると、理解しやすい背景であり、戦場を共にする人々にとっては、命を惜しむという姿勢は反感を持たれるものの、パイロットの腕は超一流のため、尊敬を受けやすい素地があったりもします。

そう考えると、能力って大事だな・・・と思ったりもします。

他方、自分の部下や教え子の名誉を守るため、上官に対して意見をとなえ、上官からしこたま殴られるなんていう硬骨漢な一面もあり、そういった点も部下や教え子から評価される一面につながっています。

戦場で命を惜しむという行為は、仲間を見捨てているという風に見られ軽蔑の対象となりますが、仲間のために上官に刃向かうという行為は、自身が犠牲になって仲間を助ける行為であり、人は、誰かのために身を挺して頑張ってくれるということに感動を覚えるのだと思います。



【仕事と家庭の両立】

この話、突き詰めると、戦場の仲間のために命を掛けるか、自分の家族のために命を掛けるか、どちらを取りますか、というお話でもあります。

宮部久蔵は、家族のために、という選択肢をとったが故に、戦場の同僚からは臆病者扱いをされたわけで、現代に例えれば、会社のためより、家族を優先する人が、社内でなんとなく白眼視されるという状況に似通っているわけです。

こういった問題を解決するために、「働き方改革」なるものが提唱されているわけで、働き方を効率よくすることで、自分の能力を会社や職場同僚のために最大限発揮しつつ、家族のためにも最大限時間を割くことができるようする、まさに一石二鳥を狙っているわけです。

宮部久蔵の生きた時代は、戦況悪化で、どうやっても職場環境の改善や業績向上が望めない中で、仕事と家庭の両立は困難だったため、宮部久蔵のような生き方は難しかったと言えそうです。

しかし、ラストは、特攻で自ら死に赴くも、家族のためにも貢献できるという、両立策を実現してしまいます。
あまりに奇をてらった結末ではありましたが、これくらいじゃないと、仕事と家庭の両立は困難という、非常に苦しい時代であったということでしょう。



[ 2019/12/30 01:07 ] 第二次大戦 | TrackBack(0) | Comment(0)
ページ最上部へ

プロフィール

kappa1973

Author:kappa1973
 
読んだ本と映画について、感想を書いていきたいと思います。
 
評価は5段階で・・・
★☆☆☆☆:焚書坑儒!
★★☆☆☆:時間の無駄
★★★☆☆:損はない
★★★★☆:良い作品!
★★★★★:殿堂入り!?

アクセス数
アクセスランキング
[ジャンル]: 映画
154位
[サブジャンル]: レビュー
79位
カレンダー