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読書と映画

読んだ本、見た映画について感想を書いています。
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【洋画:ホラー】 ウイッチ

【評価】★★★☆☆

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2015年/アメリカ
監督:ロバート・エガース
主演: アニャ・テイラー=ジョイ

DVDのパッケージに、幻想的な映像の作品うんぬん・・・と書いてあり、どことなく知的な雰囲気を醸し出す作品に、ホラーと言えども、こういう知的な作品を見るんですよ、私は・・・ということを言いたいがために・・・ではないですが、心の底にそんな気持ちがあったことを否定はできないまま、レンタルした作品。

【ストーリー】
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信仰上の対立により、村を追われ荒野で暮らすことになった一家。
冬も間近になり、食料も不足気味で、冬を越せるかどうかの不安が付きまとう中、一家の幼子が森で行方不明となってしまう。
幼子の子守をしていた長女は、その事件をきっかけに、両親との間に溝が生まれ、さらに、一家の長男の死が重なったことにより、長女は魔女の疑いをかけられてしまう。
反駁する長女の言葉により、幼い双子の姉妹の魔女疑惑まで浮上し、一家の中は疑心暗鬼の渦に包まれ、一家内での殺し合いに発展、長女のみが生き残る。
森の奥深くに入った長女は、そこで本当の魔女たちの集団の遭遇、そのまま、悪魔と契約し、魔女の仲間入りをするのだった(完)。
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【疑心暗鬼が生み出す悲劇】

宗教問題で村八分に会い、他の人々から離れた荒野に家を建てた家族を巡る物語。
家族に起こる数々の不幸の原因を、魔女の呪いのせいだと疑い、家族の中に悪魔と契約を結んだものがいるという疑惑によって、最後は、一家内での殺し合いに発展、家族が全滅(正確には長女は生き残りますが)するという展開。

疑心暗鬼が生み出す悲劇を描いています。



【浅間山荘事件みたいなもの】

家族を見舞った悲劇の原因は、結果的には、森に棲む魔女の呪いだったという、「魔女の呪い」説は当たりであったわけで、「魔女の呪いが原因なんて思うなんて、宗教心に基づく盲信は怖いわぁ」という感想は的外れに終わる点は、見ている側には、ちょっとばつの悪い思いをさせる映画です(笑)。

孤立した集団が疑心暗鬼に陥ると飛んでもない事態に発展する(かつて、日本赤軍が引き起こした赤間山荘事件みたいなもんですね)という、人間集団の怖さを一番に感じる作品と言えましょう。



【最後は蛇足感あり】

この映画、疑心暗鬼が深まっていく過程が、なかなかよくできていて、家族内で長女と母親、長女と幼い姉妹の間に元々溝があったところを、家族に起きた不幸について、長女の責任だと責める母親の存在が、その溝を深めていき、ついには、長女は魔女だということになります。

父親は宗教に凝り固まった人物のため、長女=魔女説について、疑念を持ちつつ、信じ始める中、長女が父親の不甲斐なさ(不幸の遠因は、実は父親の不甲斐なさにもある)を責めたことから、父親の怒りに火が付き、長女=魔女という話が作り上げられてしまいます。

感情のもつれが、自分たちにとって都合の良い虚構を作り上げていってしまうわけで、更に、それについて是正、批判する外部の存在がないことから、最後は、家族内で内ゲバのような事態に突き進んでしまうことになります。

外とのつながりというのは、冷静な意見や指摘を得られるという意味でも非常に重要だなぁと思います。

ただ、本作、ホラー映画系なので、オチは、「実は、森に棲む魔女の仕業」という、ちょっと納得いかない上に、生き残った長女が魔女の仲間入りするというおまけまでつく展開です。

最後がちょっと蛇足感のあるオチだったかなぁ・・・。



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[ 2019/02/25 00:00 ] 呪い・魔術 | TrackBack(0) | Comment(0)

【洋画:ホラー】 ペット・セメタリ―

【評価】★★★★☆

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1989年/アメリカ
監督:メアリー・ランバート
主演:デイル・ミッドキフ
原作:スティーブン・キング著「ペット・セメタリ―」

先日、死者を生き返らせる映画「ラザロ・エフェクト」を見たら、妻が、久々に、「ペット・セメタリ―」を見たいと言い出したので、急遽レンタル。

【ストーリー】
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家族と一緒に田舎に引っ越してきたルイス。
引っ越してきて早々、ルイスの愛娘が飼っている猫が死んでしまう。
隣人のアドバイスで、この地に伝わる呪われた土地に猫を埋葬したところ、猫が生き返ってきたのだった。
しかし、生き返った猫は、生き返る前の猫とは違い凶暴で邪悪なオーラを漂わせていた。
それからしばらく後、ルイスの幼い息子がトラックに跳ねられて死んでしまう。
ルイスは、隣人の忠告を無視し、今度は息子を呪われた地に埋葬してしまう。
生き返った息子は、邪悪な存在となり、隣人を殺し、ルイスの妻を殺し、さらにルイスにも襲い掛かるが、何とか反撃し、息子を再び永遠に眠りに付かせるのだった。
正気を失ったルイスは、今度は、殺された妻を生き返らせるため、呪われた地に埋葬する。
そして、戻って来た妻は邪悪な存在として、今度こそ、ルイスを殺そうとするのだった(完)。
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【想い出の作品】

「ペット・セメタリ―」、スティーブン・キング原作の作品ですが、何を隠そう(隠す意味もありませんが(笑))、私が初めて読んだスティーブン・キングの作品が、この「ペット・セメタリ―」です。

思い起こせば、高校生の頃だったと思いますが、当時、ホラー映画「チャイルド・プレイ」がブレイクしていて、確か、同じ時期に本作も上映されていた・・・はず。
映画に詳しくなかった当時、「チャイルド・プレイ」と「ペット・セメタリ―」を混同してしまった私は、たまたま、本屋に立ち寄ったら、スティーブン・キングの「ペット・セメタリ―」を見つけ、「あぁ、あの怖そうなチャッキーの原作本か、買いだ!」と誤解して、本作に出会ったという次第。

今まで、ホラー小説を読んだことがなかった私は、「ペット・セメタリ―」に衝撃を受け、その後、長らく、スティーブン・キングの小説や映画を追いかけるようになったという思い出があります。

ちなみに、気になっていた「チャイルド・プレイ」の方は、「ペット・セメタリ―」を読んだら、「あんなの子供だましのホラー映画だよな」と手のひらを翻して見捨ててしまい、そういえば、今でも、「チャイルド・プレイ」は未見のまま。
偶然とは恐ろしいものです。



【取り返しのつかないことをする主人公】

本作、今にして思えば話は単純で、死んだ生き物(人間含む)を特定の土地に埋めると生き返ってくるという内容。
だけど、切ないんですよね、この映画。
死んだ者を埋めて生き返ってきても、生前とは別物の邪悪な存在になってしまうので、その土地に死者を埋める価値はないんです。

しかし、最愛の息子を失った主人公は、「邪悪な存在として蘇ってくるかはやってみないと分からない。仮に、邪悪な存在になっていたら、もう一度、この手で始末をつければいいんだ」と言いきかせ、実行してしまうのです。
「やってみなければ分からない」、「やらないで後悔するより、やって後悔した方がまし」などなど、積極策を推奨する言葉は数々ありますが、絶対にやらない方がよいことも、この世の中にはたくさんあります。

それでも、万が一の奇跡を期待して、取り返しのつかないことをしてしまうのが人間であり、本作の主人公もまさに、その轍を踏み、悲劇を迎えてしまいます。

ストーリー展開はスピーディーで、転げ落ちるように悲劇の奈落に転落していく主人公が、何とも切なくなります。



【懲りない男】

ラストでは、蘇った息子が、隣人や自分の妻さえも殺してしまうという惨劇を迎えます。
なんとか、蘇った息子を再び、自らの手で葬った主人公ですが、今度は、妻を呪われた地に埋葬し、蘇らせてしまいます。

「懲りない男だ・・・」と、みていた妻がつぶやいていましたが、懲りないのは分かっている、だけど、それに賭けたいという主人公の切なさを感じる結末でした。
そして、主人公が蘇った妻に殺されるというバッドエンドとなる予感を残して映画は終了するわけでありますが、主人公の死はバッドエンドでありながら、ようやく悲劇が終結するという意味では、悲しいながらも、安堵する終わりと言えるのかもしれません。

とはいえ、切ない終わり方でした。

[ 2018/01/11 00:00 ] 呪い・魔術 | TrackBack(0) | Comment(0)

【洋画:ホラー】 ソムニア -悪夢の少年

【評価】★★★☆☆

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2016年/アメリカ
監督:マイク・フラナガン
主演:ケイトボスワース


妻がレンタルしてきた作品。
私も気にはなっていた作品なので、一緒に鑑賞です。

【ストーリー】
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母を亡くした8歳のコーディは、やはり子供を亡くし傷心状態の妻ジェシーと夫マーク夫妻の養子に迎えられる。
コーディには特殊な能力があり、コーディの夢が、夢を見ている間、現実になるというものだった。
当初、コーディの見る幸せな夢が現実となり、癒されるジェシーたち。
更に、コーディに、亡くなった子供のビデオを見せたところ、コーディが子供の夢を見て、その間、ジェシーたちは亡き子供に会うことができ、強い喜びを感じるのだった。
ジェシーは、もっと長く亡き子供に会いたいと、コーディに睡眠薬を飲ませるが、コーディが悪夢を見たことにより、悪魔が出現。睡眠薬で目覚めないため、悪魔は夫マークを襲い、マークと一緒に消え去ってしまう。
ジェシーは夫マークを取り返すため、コーディの夢に出てきた悪魔の正体をさぐろうと、コーディの過去を調べるが、悪魔の正体は、コーディの亡き母が、死ぬ直前、ガンにより衰弱し、その姿がコーディの中に強烈な印象を残して、コーディの中で悪魔の姿に作り替えられたものだと知るのだった。
幼いコーディに、亡くなった母親のこと、母親の日記から得られた大切な思い出を伝え、ようやく、コーディは悪夢から解放され、コーディの気持ちは浄化されるのだった。
そして、コーディとジェシーは、新しい家族として一歩を踏み出すのだった(完)。

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【予想通りの悪夢の展開】


養子に迎えた幼い子供にはある特殊な能力が・・・。それは、子供が見ている夢が、夢を見ている間、現実になるというもの。
主人公夫婦は、子供を亡くしたため、養子としてコーディを迎え入れたが、コーディに、亡き子の映像や写真を見せることで、夢を見てもらい、それによって、つかの間ではあるものの、亡き子と会うことができるのだが、そんなに話はうまくいかないのだ・・・という展開。

誰しもが予想する通り、夢が現実になるんだったら、悪夢を見てしまったら最悪な事態が起きるんじゃない、と想像するわけで、そのとおり、最悪な事態が巻き起こることになります。



【夫が割を食い過ぎて気の毒・・・】


主人公ジェシーは、長い間、亡き子と会いたいがゆえに、コーディに睡眠薬を飲ませ眠りに付かせますが、コーディの見た夢は悪夢で、悪魔が出現。
コーディを起こそうにも睡眠薬で起きず、悪魔はジェシーの夫に襲い掛かり、夫は悪魔と一緒にどこかへ消えてしまうのでした。

ジェシーの夫は、コーディをあたかも、亡き子を映し出すための映写機のように扱う行為を、虐待だとジェシーに強く注意するも、ジェシーは言うことを聞かず、この悲劇が起きてしまいます。
・・・夫、超とばっちりやんけー!
夫は割を喰う存在なんでしょうか(悲)。



【悪魔の正体は・・・】


その後、夫を取り戻そうと、コーディの夢に出てきた悪魔の正体を探るジェシー。
真相を探った結果、コーディが悪夢で見た悪魔は、コーディの亡き母の姿であったことがわかります。

コーディは、幼いころに母を亡くしますが、母はガンの末期症状で痩せ細り、生前の面影がない状況で、コーディと別れを告げざる得ませんでした。
コーディは、幼過ぎてそれを理解できず、姿形が変わってしまった母を悪魔の姿と誤解し、悪魔が母を食べてしまったと思い込み、その記憶が、コーディの悪夢の中に出てきた悪魔の正体だったのでした。

うーむ、悲しい話ではあるが、悪魔の正体が母親だったとは。
映画では、病気が原因でしたが、世のお母さん、あまり子供に厳しくし過ぎると、幼い子は鬼か悪魔かと錯覚してしまいますよ、という教訓をはらんでいる・・・わけないか(笑)。



【一番の悪魔は?】


その後、コーディのトラウマの原因を解消することで、コーディが悪夢にとらわれることはなくなり、また、主人公ジェシーも、今までコーディに対して行ってきた行為(映写機がわりにしていたとかね)を反省し、新しい母子として、人生を出発させるというところで、映画は終了。

ちなみに、父ちゃんは行方不明のまんまです(泣)。

ジェシーが、おとぎ話をつくり、自分の旦那を「夫には幸せなプレゼントが与えられました。それは、あの世で、亡き子と対面できたことです」みたいなことを話していましたが、意外と、旦那に冷たいんだなとびっくり。
これが妻の本心ですか、一番の悪魔はジェシー、お前なんじゃー!

[ 2017/09/22 00:00 ] 呪い・魔術 | TrackBack(0) | Comment(0)

【邦画:ホラー】 残穢 -住んではいけない部屋

【評価】★★★☆☆

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2015年/日本
監督:中村義洋
主演:竹内結子
原作:小野不由美「残穢」


以前、小野不由美さんの「残穢」を読んだ縁もあるしということで、とりあえずは、借りて見てみることに。

【ストーリー】
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作家である私は、読者から怪談話を募集している。
ある日、家の中で、畳を擦るような奇妙な音が聞こえるという体験談が寄せられた。
体験談を寄せてくれた読者に会い、その怪異の原因を探り始める私だったが、怪異の原因は意外にも根深く、歴史を遡り、大正時代にまでその根は広がっていたのだった。
そして、ついに大正時代、九州で、没落して家族を皆殺しにして自殺した炭鉱王にまでたどり着く。
さらに、この炭鉱王にまつわるエピソードは、地元でも最強の怪談として、語られることさえ憚られており、様々な形でこの炭鉱王に関わった人・物には呪いが伝播し、怪異や不幸を各地で引き起こしている事実にたどり着く。
畳を擦る奇妙な音という怪異も、この怪談王の呪いから派生した枝葉末節であったが、私と共にこの調査に関わった編集者や協力者に怪異や不幸が訪れたのだった(完)。

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原作を読んだ時には、この作品を映画化するのは非常に難しそう(映像的にインパクトのあるシーンや表現を作るのが難しそう)と思ったのですが、本作、見てみたところ、上手に映像化されていました。
原作は、登場人物が錯綜する上に、時代や場所があっちに行ったり、こっちに行ったりするところがあり、人間や物事の関係性を理解するのに一苦労したのでしたが、映画の方は、その辺りの複雑さをすっきりと整理していて、原作よりも分かりやすかった印象です。

ただ、原作で「映画化が難しそう」と思った理由-映像としてはインパクトがないのではという点については、それを打ち破ることが出来ず、正直、地味な展開で、ホラー作品というよりは、ミステリー調の作品となっていました。

「誰もいないのに、隣の部屋から畳を擦るような音が微かにする」という、微妙な怪異から辿り始め、それが、色々な接点-時にはズバリのつながりだったり、時には、かなり微妙な淡い関係性だったりを通じて、遠く離れた九州の、地元では有名な怪談話と繋がっていくというのは、すごいなぁと思わなくもないのですが、冷めた見方をすると、所詮作り話なのでつなげようと思えばいくらでも繋げられるよなと、盛り上がらないところがあります。

これが、「実話を元にした話です」という前提であれば、「こんな些細なことが、裏にはこんな恐怖とつながっているのか・・・」と驚きと恐怖を感じるかもしれませんが、虚構の作品では、そうはならず、作り話の弱さを感じます。

怪談話が怖いと感じるのは、実際、本当かウソかは別にして、一応「実話」前提があることが大きいわけです。
そのため、実話前提でない、作り話の恐怖話は、よほど上手く作らないと怖さを感じることができず、ホラー作品の難しさがそこにあるかなと思います。

「残穢」、いかにも実話のような作り方をしているので、思い切って、「実話が元になっています」くらいのことを言い切っておくと、本作の見方・評価も変わったかなと言う気がします。
しかし、この映画に出て来る「私」の取材能力、半端ないです。
作家の作品作りをテーマにした映画としてみると、ちょっと一風変った作品という気がしなくもありません。

[ 2016/07/24 00:00 ] 呪い・魔術 | TrackBack(0) | Comment(0)

【洋画:ホラー】 ヘンゼルvsグレーテル 最強魔女ハンター最後の戦い

【評価】★★☆☆☆

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2015年/アメリカ
監督:ベン・デマリー
主演:ブレント・リディック、リリ・バロス


かなり面白くて個人的にはかなりお勧めと思った作品「ヘンゼル&グレーテル」の続編なのか!?と期待してレンタル。
低予算的な雰囲気が見受けられるところが気になりますが、何はさておき、まずは視聴です。

【ストーリー】
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前作で魔女リリスを倒したヘンゼルとグレーテル。
その後、ヘンゼルは全国各地を魔女退治で飛び回る日々を送り、グレーテルは地元で飲食店を経営して過ごしていた。
しかし、グレーテルの地元で、魔女が関わっていると思われる失踪事件が多発したことから、ヘンゼルは地元に戻り、グレーテルと共に事件の真相を調べ始める。
事件は、魔女グループが引き起こしていたのだが、実は、グレーテルも悪魔に魂を売り、魔女になってしまっていた。
それに気づかないヘンゼルはグレーテルと行動を共にするが、グレーテルは、ヘンゼルを利用して魔女達を倒させ、倒された魔女を密かに喰らうことで魔力を高めていくのだった。
魔力を高めたグレーテルは、魔女界の支配者となる力を得るべく、前作で倒した魔女リリスを復活させ、彼女を喰らうことを画策する。
ようやく、グレーテルの正体を知ったヘンゼルは、グレーテルとの対決を余儀なくされる。
グレーテル、ヘンゼル、復活したリリス、そして魔女界の女王までも入り混じり、戦いが繰り広げられる。
女王の力には、誰も及ぶものがおらず、リリスは消滅させられ、グレーテルも重傷を負う。しかし、ヘンゼルは不意を衝くことで女王を倒すのだった。
この騒動を聞きつけた警察が駆けつけてくる中、ヘンゼルはグレーテルを背負って、何処ともなく立ち去るのだった(完)。

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「ヘンゼル&グレーテル」の続編かなと思い見始めましたが、どうも違う模様。
しかし、続編は続編であるようで、別の作品の続編の模様。

内容は・・・かなり微妙でした、ハハハ(空しい笑い)。

魔女ハンターとなったヘンゼルとグレーテルが、魔女により引き起こされている連続失踪事件の真相を探るべく活躍するという話。
魔女は、人肉を食事にするそうなので、食料とすべく人間をさらい、そして頭からつま先まで残さずムシャムシャと食べてしまいます。
うーん、言わば、寄生獣みたいな存在でしょうか?

そんな魔女達をぶっ倒すのがヘンゼルとグレーテルの目的であるわけですが、グレーテルは実は魔女になってしまっています。
そして、グレーテルは魔女になったばかりで魔力が弱いため、なんとか強力な魔力を得るために、強い魔女達をムシャムシャと喰らってやろう(魔女を喰らうと、その魔女の魔力を手に入れることができるという設定のようです)と画策しており、ヘンゼルを利用して、その目的を実現しようというわけ。

そこで、グレーテルは魔女とヘンゼルの間を行き来しながら、両者を騙しながら、ヘンゼルと魔女達を戦わせ、倒された魔女を喰らっていくという、黒澤明監督の映画「用心棒」の主人公張りの漁夫の利戦術を展開(かなり褒めすぎました)。

とまぁ、設定はなかなかアイディアものなのですが、如何せん、グレーテルに手玉に取られるヘンゼルと魔女がおバカすぎて、話が締まらなくなっています。
ヘンゼルは、妹のグレーテルを端っから信じているので完璧に利用されまくりですし、魔女もグレーテルの「私はあなた達の仲間よ!」という言葉に、「本当かよ?だったら、行動で示しなさいよ」とぬるいことを言って、毎回、だまし討ちにあって倒されていくというバカ正直っぷりです。
敵が弱すぎて、どうにも映画を台無しにしてしまっています。

ただし、途中、光る場面もあります。

魔女は相手を催眠術で操り、自殺をさせることすらできるのですが、グレーテルが催眠術を使ってある男性を操ろうとします。

グレーテル:「ねぇ、あなたには休息が必要よ」

男:「・・・あぁ、その通りだね」

グレーテル:「それじゃあ、この後、私と一緒にベットで楽しんだ後、
        あなたは、自分の両目をくり抜くっていうのはどう・・?」

男:「・・・うぅぅ・・・それはできないよ」

グレーテル:「遠慮しなくていいのよ。一緒にベットに行きましょう。」

男:「・・・できないんだ。なぜなら、僕はゲイだから。」

催眠術で操縦できなかった理由がゲイだから!
よく、催眠術は、相手の意志に反する行為をさせることができないという話を聞きますが、ゲイなので、女性と寝るなんて嫌だという強い欲求が催眠術を拒ませたということかもしれません。
ただ、生存本能に反する自殺の強要は、すんなり行えるようなので、「ゲイなんだ!」という欲求は生存本能より強い・・・ということなのでしょう。

この場面は、大いに笑ってしまいました(グレーテル役の女優さん、なかなか魅力的なので、こんな催眠術なら私なら簡単に従ってしまいそうです(笑))。

こんな感じで、時には思い通りにいかないものの、映画は終始、グレーテルのペースで進みます。

そして、終盤、グレーテルが、自分の祖母の首を引っこ抜くというショッキングな展開を経て(この時、ヘンゼルがその場面を見て、「グレーテル、何やってんだ!」と叫んで、ようやくグレーテルの正体に気付きます)、最後の決戦へ。

たくさんの魔女を食い漁って強力な魔力を得たグレーテル、魔女ハンターヘンゼル、グレーテルが食用に復活させた魔女リリス、そしてなぜか、いきなり唐突に登場した魔女界の女王の4名でのバトルロワイヤルが行われます。
食用扱いの魔女リリスはあっさり敗退し、残る3人の中では女王が圧倒的なパワーでヘンゼルとグレーテルを追い込み、グレーテルは、女王の攻撃で重傷を負ってしまいます。
そして、女王がグレーテルに止めをさそうとする瞬間、後ろから襲い掛かってきたヘンゼルに首を切られて、あっけなく死亡。

・・・なんなんでしょう、このあっけなさ。
全体をとおして、このように拍子抜けする展開になってしまっているのが、この作品が脱力系となってしまっているゆえんでしょうか。

その後、グレーテルを助けたヘンゼルは、グレーテルを抱きかかえ、何処へと消えていくというエンディング。

祖母の首は引っこ抜くは、ヘンゼルの友人はおいしくいただいてしまうはと、やりたい放題のグレーテルを助けて、この先大丈夫なのか!?、どちらかというと人間界のためには、グレーテルに止めをさすべきでないかと、大いなる疑問を残して、映画は終了するのでした。

[ 2015/09/28 00:08 ] 呪い・魔術 | TrackBack(0) | Comment(0)
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プロフィール

kappa1973

Author:kappa1973
 
読んだ本と映画について、感想を書いていきたいと思います。
 
評価は5段階で・・・
★☆☆☆☆:焚書坑儒!
★★☆☆☆:時間の無駄
★★★☆☆:損はない
★★★★☆:良い作品!
★★★★★:殿堂入り!?

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