FC2ブログ

読書と映画

読んだ本、見た映画について感想を書いています。
2020 07123456789101112131415161718192021222324252627282930312020 09

【書籍:ビジネス】 そんな謝罪では会社が危ない

【評価】★★★☆☆

syazai_company_risk.jpg
著者:田中辰巳
出版:文藝春秋



【リクルート事件の最前線】

昨今どころか、一昔前から不祥事により企業の謝罪会見はよく目にしますが、なかなか謝罪って難しいなぁと思います。
かくいう私も、謝罪は得意でないどころか、謝罪したら逆に怒らせるのではないかと言うほど(笑)、謝罪下手なので、身につまされながら本書を読みました。

本書の著者は、竹下内閣が退陣を余儀なくされた「リクルート事件」の渦中に、リクルートの広報室長として、まさに謝罪対応の最前線にいた人。
その後、その経験を活かして、企業のリスク管理をするコンサルティング会社を興したそうなので、大変な経験であっても、後になって生きてくることもあるという好事例と言えそう。



【難しい「罪の認識」】

企業のリスク管理の最前線に立つ立場から、昨今の(と言っても、この本自体が一昔前のものなので、事例はちょっと古いですが)企業謝罪の実例をあげて、その是非が論じられています。

本書の指摘の中で、意外と難しそうだなぁと感じたのが、「罪の認識」。
不祥事が起きたときに、会社のトップがその不祥事に対して適切な罪の認識をして、反省を行えるかで、謝罪への臨み方も違ってくるわけですが、その認識が難しい。

私だったら、「確かにミスしたけど、そちらが××だったのも一因ですよね?」とか、反省以前に、自分一人に責任を押しつけるな的な発想をしてしまいがち(笑)。
企業の謝罪会見も意外とそういった例は散見されるようで、「国の基準が悪い」、「実はこちらも被害者」などなど、全然反省してないなと思われる態度、発言によって、怒りの火に油を注ぐようなところがあります。
・・・気をつけねば(苦笑)。



【覚悟を決めること】

不祥事を起こした時、結局のところ、「社会的制裁」を受けなければ、「法的制裁」を受けることになり、実は、「社会的制裁」より「法的制裁」の方がダメージが大きいので、最初から、きちんと「社会的制裁」を受ける覚悟が必要、といった趣旨のことも書かれており、覚悟とか腹を括るといったことは重要です。

かのワシントンも、子供の頃、桜の木を斧で切りたおし、そのことを覚悟を決めて素直に謝罪したことで、事なきを得たというエピソードがありますが、覚悟を決めてきちんと対応することは重要なのかも。
ワシントンの話、一説には、右手に斧を持ったまま謝罪したので、許されたという説もあります(冗談)。



===========================
【『そんな謝罪では会社が危ない』より】
謝罪はゲームではない。したがって、真っ向勝負が原則だ。

(書き出し)
論語のなかに「(子曰く、)過ちて改めざる、これを過ちと謂う」という孔子の言葉がある。

(結び)
いずれにしても、企業には大いに参考になる謝罪会見だった。
===========================


スポンサーサイト



[ 2019/09/30 00:00 ] ビジネス書 | TrackBack(0) | Comment(0)

【書籍:ビジネス書】 ビッグデータで選ぶ地域を支える企業

【評価】★★★★☆

bigdata_company.jpg 
著者:帝国データバンク
出版:日経BP社



【意外とアカデミックなのね】

帝国データバンクは、企業の信用情報などの収集を行っている、いわば、企業版興信所のような会社で、東京商工リサーチと二分する企業です。
興信所的なイメージが強かっただけに、こんなアカデミックなこともやっているとは、ちょっとびっくり(失礼な!)。

統計やデータって、結構好きなので、面白く読むことが出来ました。



【地域に大きな影響を与える企業】

内容は、長年に渡って帝国データバンクが蓄積した、企業情報を使って、国内の各地域の優良企業はどこなのか、データ面から抽出してみようという試みです。

優良企業? 資本金、従業員数、売上高、経常利益辺りをピックアップすれば、簡単に分かりそうじゃない、なんて思ってしまいがちですが、この本で言う優良企業というのは、単に経営が安定しているとか、会社規模が大きいということではなく、その地域で、他社との取引を通じて大きなインパクトを与えている企業ということになります。

どんなに規模が大きく安定していても、親会社一社としか取引していないような会社は、地域への経済波及効果はないため、ここでいう優良企業にはならないという整理になります。

たしかに、経済が循環するのは、お金が滞らず円滑に回っていくことが重要ですから、取引が活発に、そして量が増えれば、それだけ地域への影響も大きくなるというわけです。



【その数180万社】

この取引の考え方も、地域内で物資を調達し、地域外に製品などを売る、お金の流れで言えば、外貨(地域外のお金)を稼いで、地域内に還流させるような取引を重視しており、確かに、地域内にお金を還元させる構図というのは、そのようなものだろうなぁと思います。

取引関係を帝国データバンクのデータベースに入れられている180万社から抽出して調べたというから、いやはや凄まじいデータの量です。

これだけのデータがあるなら、様々な分析に使わないのはもったいないわけで、帝国データバンクが、単なる興信所的な仕事だけでなく、研究・分析にも取り組んでいる意味が分かる気がします。



【ビッグデータの活用】

本書では、分析の手法、更には、企業間取引の関する様々な研究成果なども紹介されていて、なかなか面白く読むことができます。
企業間の取引量などが、統計的にある一定の方向に集約する研究成果など、企業間の取引は複雑に見えますが、やはりマクロでみると統計的な動きがあるのだなと理解することができます。

まぁ、統計的に動かなければ、経済学が成り立たないかもしれませんが。

なお、優良企業かどうかを評価するのに、評価点を付けて、偏差値化する方法が紹介されていましたが、具体的にどのように計算するかは実際、複雑なのかもしれませんが、考え方自体は、意外と単純だなぁと思うところもありました。

今や、企業も、こういった分析や研究をしっかりとするようになっているのだなぁという驚きを感じつつ、まさに、ビッグデータの活用というものが、身近になってきたのだと実感する内容でした。


=============================
【『ビッグデータで選ぶ地域を支える企業』より】
西内氏や田川氏が言うように、ITと統計学の素晴らしき結婚や、人間が肉眼で見えないものを可視化するようなアプローチによって、データは新たな力を手に入れたといえるでしょう。

(書き出し)
この本の関心は、ネットワークと選択、そして効果にあります。

(結び)
宝の山の正体は、光輝く企業の姿でした。
=============================


[ 2018/08/26 00:00 ] ビジネス書 | TrackBack(0) | Comment(0)

【書籍:ビジネス書】 会計天国

【評価】★★★★☆

kaikei_heaven.jpg 
著者:竹内謙礼、青木寿幸
出版:PHP文庫

【会計分析のノウハウ】

以前、読んだ「戦略課長」と同じ著者によるビジネス書。

前回の作品は、ロボットの課長が主人公にビジネス戦略を教えながら、新規ビジネスの立ち上げを支援していくという内容で、事業戦略とは何かを学ぶためのビジネス書でした。

今回は、不慮の事故で死んだ経営コンサルタントが、事業経営に苦しむ人の身近な人に乗り移ってアドバイスをするという、またまた、無茶な設定(笑)。
内容は、事業経営に生かすための会計分析のノウハウです。



【会計分析に興味を持つための入門書】

ストーリー仕立て、少しぎこちなさを感じるボケと突っ込みの展開など、読みやすいように工夫はされているものの、きちんと読まないと会計分析とはなんぞや、ということや、会計分析の手法は理解できないかもしれません。
ただ、会計分析について、関心を持つための入門書としては、役に立つのではないでしょうか。

幽霊となった主人公が、5人のそれぞれの立場の人を、会計分析という方法でアドバイスを行い、人生や事業の立て直しを支援していくという展開で、読む人の立場によって、興味深い話もあるのではと思います。



【経営者以外にも使える手法】

会計分析と言うと、事業を経営している人や、経営者にアドバイスをするコンサルタントや公認会計士など、ある一定の人が使うものという印象でしたが、本書の中で、会社の中間管理職が、自分の部署が会社の利益に貢献しているかを分析するのに、会計分析を使うという話は、興味深く読みました。

実際、こういったことを自分が行っている仕事とは別に行うのは、労力と時間もかかり、難しいかなと思いましたが、ただ、自身の仕事や所属している部署がどのような状況なのかを知るには、なかなか面白い方法なのでは、なんて思い、こういうことをやってみたら面白そうだなぁと感じました。

会計分析というと、どうも無味乾燥で、終わってしまった事実を淡々と示すだけのものという印象ですが、使いこなすことができると、戦略的に行動することができそうです。

本書のように会計分析で、なんでもかんでも解決と都合よくは、現実の世界ではいかないでしょうが、現在の自分の発想を転換させるきっかけとして、会計分析を使ってみるのも一つの手ではあります。

いつか、会計分析を使って物事を考えてみたいな・・・と思いましたが、おそらく思っただけでやらなさそう。
おそらく、思っただけで実行しないというのが、ビジネス書の大いなる欠点であり、その1%でもいいから、行動に移すことが大事なのだろうなぁ・・・。


=====================
【『会計天国』より】
すべての会社が、”『変動費』が小さいビジネス”を目指さなくてはいけないの。

(書き出し)
一瞬、ポルシェの後輪が、ふっと浮いた感じがした。

(結び)
「しばらくは、新でも休みはなさそうだな」
北条がそう言うと、3人は歩道橋の上で大声で笑い出した。
=====================


[ 2018/03/01 00:00 ] ビジネス書 | TrackBack(0) | Comment(0)

【書籍:ビジネス書】 戦略課長

【評価】★★☆☆☆

tactics_leader.jpg 
著者:竹内謙礼、青木寿幸
出版:PHP文庫



【取締役はロボット】

新規事業の立ち上げ戦略や株式、不動産の投資戦略をコミカルな小説を読みながら学べる本です。
設定がなかなか活かしていて、主人公(30代前半の女性)の会社に、銀行からロボットが派遣されてきて(名前は、そのまんま「ロボット」)、女性の上司となりながら、いろいろとビジネススキルを教えてくれるという展開。

ストーリーはお気楽な感じで、

ロボット「君は、居酒屋が流行っているかを見るのに、どこをチェックする?」
主人公「やはり、メニューですかね」
ロボット「私だったら、トイレをチェックするね。」
・・・ロボットがトイレを使うのかは疑問だったが、そのまま受け流した。

といったように、脱力系の微妙なギャグ(?)も織り込まれているものの、キャッシュフローを計算するのに賞味現在価値をうんたらかんたら・・・と、小難しいことが書いてあるので、案外とむずかしめな内容となっています。



【ついつい、株に投資したくなる】

主人公は、ロボットから教えを受けながらビジネスを展開していくわけですが、「戦略なき投資は失敗する」というポリシーのもと、戦略を構築するためのスキル、具体的には投資とリターンの関係を計算で導き出し、その結果に基づき、事業に投資していくという展開になっています。

事業投資だけでなく、株、不動産投資の話も出てきて、そういったことに縁がないだけに、なかなか興味深く、特に株については、「トピックス」(全銘柄を対象とした株価指数)を買えば、年平均6%のリターンが期待できる。
それは、ノーベル賞を取った学者が証明していることだ、なんていう話がでてきて、それは、トピックスを買わねばと、ついついその気になったりもしてしまいます。



【ラストは悲しい結末に・・・】

取締役ロボットは、最後は、主人公の痴情のもつれ(?)に巻き込まれ、主人公の元彼氏に破壊されるという結末を迎えます。
「ミサイルなんか装備しているわけないじゃないか、特撮映画じゃあるまいし」と最初の頃、ミサイル装備を否定していたロボットが、ラスト、元彼氏をミサイル(正確には空気砲)で吹き飛ばす展開にはびっくり。
なかなか、危険な代物だった(笑)。

しかし、おかしいなぁ、「ロボットなので嘘はつけません」と言っていたのに、ミサイル装備は隠蔽していたことになるなぁ・・・。

まぁ、何はともあれ、ラスト、ロボットは主人公の腕の中で息を引き取ってしまうのです、号泣(笑)。


=====================
【『戦略課長』より】
”戦略なき投資は、失敗する”という大事なことを、忘れていました

(書き出し)
「ワン、ツー、ワン、ツー、スリー、フォー!」
山本吾郎は、ギターを指で叩くと、突然、ベッドの横で歌い出した。

(結び)
ロボットは頭の上にある豆電球を、チカチカと点滅させながら、手元にある美穂の作った英語の事業計画書をめくり始めた。
=====================

[ 2017/12/02 00:00 ] ビジネス書 | TrackBack(0) | Comment(0)

【書籍:ビジネス】 「ない仕事」の作り方

【評価】★★★☆☆

naiwork.jpg 
著者:みうらじゅん
出版:文藝春秋



【肩書「ほか」】

著者のみうらじゅんさんは、「タモリ倶楽部」に出ている人だっけという、正体不明の人というイメージしかなかったのですが、本書を読んで、なんだかおもしろい活動をしている人なのだと、ますます謎めいてしまいました。

元々、漫画家でデビューして、今は、肩書を「イラストレーターほか」としているそうですが、イラストレーターより「ほか」の部分の仕事が大半で、もはや肩書は「ほか」なんじゃなかろうか、なんて書いてありましたが、要は、面白いこと仕掛け人、みたいなお仕事なのかもしれません。



【ゆるキャラの火付け役】

本書は、みうらじゅんさんが自分が好きで興味あることを、他人に関心を持たせて、今までなかった仕事を作ってしまう、そんな経験をゆるやかに語った本です。

はたから見ると、ゴム製の蛇の収集だとか、天狗のお面の収集など、仕事どころか、誰からも関心をもたれないんじゃないかということにも、めげずに(?)、ついには形にしてしまうというのは才能だなぁと思うところです。
その反面、仕事って、こういう自由にやる方法もあるんだなぁと、勇気づけられもしました。

こういう変な仕事のやり方で、ぜんぜん芽が出ないというなら、そりゃぁダメだろともなりますが、現実には、「ゆるキャラ」の火付け役であり、「マイブーム」という言葉の発祥者でありと、様々なブームや流行った言葉、事象の火付け役的な役割をみうらじゅんさんが果たしていることにびっくりしました。

単に変な奴じゃないぞ、という感じですね(笑)。

しかし、実績だけ見れば、ユニクロの店舗デザインなんかを手掛けて一躍有名になったデザイナーの佐藤可士和さんとタメを張りそうな気がしますが、権威張ったところが、偉いというべきか、やっぱり変というべきか(笑)。



【スクラップ本300冊】

よく見ると実績がありながらも、ゆるい感じで偉そうな感じがしないからでしょうか(本書でも、権威とか偉そうにならないようにするのが、仕事をするコツなんてことを書いていましたが)、成功談であっても、自慢話めいた感じは一切なく、むしろ、おかしな失敗談くらいの印象に感じるのは、みうらじゅんさんの人柄や性格なのかもしれないなぁと思います。

しかし、物事に対して尋常じゃない熱意を持っているのは、本書を読んで感じる点で、やはり非凡なのでしょう。

それでも、本書の締めは、昔から続けている、エロ本の気に入った写真をスクラップして、自分専用のエロ本を作ってますなんていう、中学生か(今時の中学生もやらないかもれん(苦笑))、という突っ込みたっぷりの内容でした。

しかし、スクラップ本が300冊を超えているのだから、やっぱり脱帽ですね。






==================
【『「ない仕事」の作り方』より】
私はよく「努力が似合わない」などと思われがちなタイプですが、どっこい「無駄な努力家」なのです。

(書き出し)
私が漫画家としてデビューしたのは1980年のことでした。

(結び)
寝かせているネタはまだまだたくさんありますので、今後ともよろしくお願いいたします。
===================

[ 2017/12/01 00:00 ] ビジネス書 | TrackBack(0) | Comment(0)
ページ最上部へ

プロフィール

kappa1973

Author:kappa1973
 
読んだ本と映画について、感想を書いていきたいと思います。
 
評価は5段階で・・・
★☆☆☆☆:焚書坑儒!
★★☆☆☆:時間の無駄
★★★☆☆:損はない
★★★★☆:良い作品!
★★★★★:殿堂入り!?

アクセス数
アクセスランキング
[ジャンル]: 映画
154位
[サブジャンル]: レビュー
79位
カレンダー