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読書と映画

読んだ本、見た映画について感想を書いています。
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【邦画:法廷物】 39刑法第三十九条

【評価】★★★☆☆

39.jpg
1999年/日本
監督:森田芳光
主演:鈴木京香、堤真一


心神喪失の者は罰しないという、刑法39条の規定を題材としたサスペンスということで、前々から気になっていたものの、なかなか発見できず、ようやく地元のTSUTAYAで発見したので早速レンタルです。

【ストーリー】
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夫婦二人を殺害した犯人・柴田の精神鑑定を依頼されることとなった主人公小川香深。
当初、柴田は多重人格を持ち、別人格が殺人を犯したのではないかと思われ、犯行当時、心神喪失状態で、裁判では、刑法第39条(心神喪失状態の者は罰せず)の適用も視野に入れられ始めた。
しかし、小川香深は、柴田の多重人格は、柴田が演じているだけの詐病ではないかと思い始め、柴田の過去を含め、調査を進めていく。
殺害された夫婦のうち夫は、16歳の頃、小学生女児を殺害するものの、心神喪失状態と判断され罰せられなかったという事実を突き止める。
当初、柴田は、殺害した夫婦とは何の面識も関係もないと思われていたが、柴田は身分や戸籍を全て偽っており、実は、殺された小学生女児の兄であることが判明。
更に、小川香深は、裁判所で柴田の精神鑑定を実演することで、柴田が心神喪失を装っていたことを暴くことに成功する。
柴田は、自分の妹を殺した犯人が心神喪失で無罪同様に罰せられなかったことに強い疑問と憤りを感じ、犯人を殺害するとともに、刑法第39条への疑義を投げかけるため、敢えて心神喪失状態を演じていたのだった。
その後、心神喪失状態が詐病であることを認めた柴田は、通常の裁判を受けることになったのだった(完)。

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「刑法第39条に対して大いなる疑義を投げかけた問題作」などというキャッチコピーが銘打たれていますが、それほど大それた内容でもなかったかなぁというのが本作を観ての印象でした。
キャッチコピーが、刺激的であればあるほど、観る前の期待が高まってしまい、ハードルが高くなるので、どうしても、評価が厳しくなってしまうのかもしれません。

さて、本作は、多重人格による心神喪失状態であるして、刑法第39条の「犯行時に心神喪失状態にあった者はその責任を問わない」とする規定で刑罰を免れる可能性の出てきた殺人犯柴田を巡って、主人公小川香深(カフカと読みます)が精神鑑定を通じて、その欺瞞を暴いていくというストーリー。

当初、犯人の柴田と被害者は何の接点もないと思われていたのですが、小川香深や刑事が調査を進めていくにつれ、柴田が他人の戸籍を買い取り、他人に成り済ましていることが判明、実は、被害者が16歳の時に殺した小学生女児の兄であることが分かります。

柴田は、綿密な計画を立てて、被害者との関係性が知られないようにした上で、多重人格を装い刑法第39条の適用を受けようと犯行を計画していたのでした。

ストーリーはこんな感じなのですが、しかし、本作に出てくる人、全てが全て暗い性格の人ばかりで、とても沈うつな雰囲気です。
うーん、こんな根暗な人ばかりの世界は嫌だなぁ(笑)。

また、主人公小川香深を含め、弁護士側の精神鑑定医(柴田を多重人格と診断)や弁護士、刑事など、裁判に関わる人々がパッとせず、はっきり言うと、なんか無能だよなぁ・・・という感じなのですが、いつの間にか真相にたどり着いたのは、なんだか不思議でした。
映画なので、真相にたどり着かないと困るわけで、真相にたどり着くのは当然ではありますが・・・。

この映画の肝は、弁護士側の精神鑑定医も主人公の小川も、精神鑑定の方法が結構グダグダで、第三者からすると、「これは科学的なの?」と感じてしまうところ。
小川は、精神鑑定の結果を、刑事から「こんなデータの裏付けのない、主観だけ書いた鑑定書なんか役に立たない。他の人から見たら、何の根拠もないじゃない」と指摘されると、「データでは現れなくても、鑑定医の心まではすり抜けられない物があるんです。主観と言われればそれまでですが、データだけではないところに、重要なポイントがあるんです」と反論します。

要約すると、まさに、「再現性はないけど、自分がそう思ったんだからそうなんだ」と言ったところでしょうか。
最近のSTAP細胞を巡る一連の騒動を思い起こさせるような主張(苦笑)。

裁判では、柴田の多重人格が本当なのか、それとも詐病なのかが争点となってきます。
そこで、裁判所で実際に小川が、柴田の精神鑑定を行うことでその判断をすることとなり、それが映画のクライマックスですが、そもそも、柴田が、身分を偽ってまで綿密な計画を立てて犯行を及んでいるので、もはや詐病であることは明らかな感じですが、この事実が分かるのは、映画のラストの方なので、小川の精神鑑定実演をする前には、その事実を裁判所に提示するのが間に合わなかったという理屈でしょうか。
少々、無理がある感じがしますが、まぁ、そこは映画なので大目に見るとしましょう。

そして、精神鑑定の実演では、小川と柴田が一問一答を繰り返すやり方となりますが、小川は、自分の質問に対する柴田の回答をあらかじめ推測して紙に書き、裁判官に密かに渡しておきます。

実際、鑑定を進めると、柴田は小川が予想したとおりの回答を、それこそ一言一句違わないくらいの正確さで答えていきます。
つまり、柴田はあらかじめ、精神分析の本などで勉強をしていて、模範的な回答を頭に詰め込み演じていたということが、これで暴露されるというもの。

柴田は、心神喪失を演じているだけで、裁判所も見事、柴田のお芝居に引っかかるところだったというのが、この話のオチで、主人公小川は、「精神鑑定は、所詮、精神鑑定士の主観・見方に大きく左右され、それによって心神喪失状態と判断されたり、そうでなかったりする。そのため、刑法第39条の規定は、あまりにあやふやで、危険なのではないか」と指摘して話が終わります。
更に、最後に「心神喪失ということで、責任能力がないとしてしまうのは、犯人に対しても一個の人格を認めないことになるのではないか。刑法第39条の規定から逃れて、初めて柴田は、一人の人間として扱われることになったのだ」といったナレーションが流れて、刑法第39条への問題を提起して本作は終わります。

確かに刑法第39条への不条理感や納得のいかなさというのは、「何で、自分の犯した罪を、心神喪失という理由で免れることができるわけ」というような感情から、結構、多くの人が感じているところなのだと思います。

本作は、精神鑑定のあやふやさを浮き彫りにすることで、心神喪失と判断する根拠となる精神鑑定が、それに値する確固さを有していないということを主張しているようにも見えますが、主人公の小川香深が、最後に見事な精神鑑定で柴田の詐病を見破ってしまいますので、ちゃんと使えれば精神鑑定は強い武器になるという強烈なメッセージを発してしまっているかのようで、ひどく矛盾した印象です。

また、最後の「刑法第39条は犯人を一人の人間と認めない制度だ」といった主張も、なんだか、空論というか空疎というか、上滑りしている感じです。
おそらく、多くの人が刑法第39条に感じるのは、「犯人を人間として扱って処罰せよ」ということではなく、「自分のやったことについては、それに見合った苦しみを与えよ」という、人権の観点ではなく、ある種の報復論に近い主張なんだろうなと思います。
その報復論が良いかどうかは別として、犯人を一人の人間として認める、認めないというのは、普通の感覚からすると、論点が違うだろうということになりそうです。

もし、刑罰について、犯人の人格尊重をテーマにするなら、おそらく、囚人と看守の関係性や、再犯や更正といった課題を持つ刑務所のあり方がそれに相応しく、刑法第39条は、ちょっと違うのかなと思いました。

その点で、問題作という触れ込みでしたが、投げかけるポイントにずれがあって、問題を提起するという観点からは、少々的外れな印象もある作品でした。
それでも、本作のように、社会問題とエンターテイメントを融合させようという意欲は意義があるかと思います。

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[ 2014/06/15 09:46 ] 法廷劇 | TrackBack(0) | Comment(0)

【洋画:法廷劇】シビル・アクション

【評価】★★★★☆

civil_action.jpg
1998年/アメリカ
監督:スティーヴン・ザイリアン
主演:ジョン・トラボルタ
出演:ロバート・デュヴァル、
原作:ジョナサン・ハー「シビル・アクション-ある水道汚染訴訟」


今回は、法廷物をレンタルです。

私「DVD、借りてきたよ。一緒に見る?」
妻「見る見る!」

しばらくして・・・
妻「あれ、ジョン・トラボルタじゃない?」
私「そうだよ。法廷物だね。」
妻「えっ、ホラーじゃないの!? 寝る!」

あれれ、先日、ドラマ「リーガル・ハイ」を熱心に見て、面白いと言っていたから、法廷物は好みかと思ったのですが・・・。
どうも、妻の嗜好はよく分かりません(ホラーしか見ないのか!?)。
何はともあれ、一人で鑑賞です。

【ストーリー】
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とある小さな町で、子ども達が多数、白血病で死亡する事件が発生。
その原因は、町近郊にあるライリー社の工場から流れる廃液との疑いが・・・。
主人公の弁護士シュリクマンは、白血病で亡くなった親たちからの依頼を受け、訴訟を起こす。
訴訟の相手は、ライリー社の元請けの大企業グレース社とベアトリス社。
しかし、ベアトリス社には老獪な弁護士フィチャーが付いており、思うように訴訟は進まない。
主人公シュリクマンは、弁護士事務所どころか自身の全財産まで投入して訴訟を戦うものの、ベアトリス社に対しては敗訴、ライリー社との間では示談に持ち込むものの、投入した費用を回収するまではいかず、財産も地位も失ってしまう。
しかし、その後、行政が両社を訴え、両社は土壌汚染の改良費や被害者への補償など、多額な損害賠償を支払うことで事件は決着する(完)
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映画の出だしは、主人公が、白血病で子供を亡くした親たちに会って話を聞くところから始まります。

親たち「この周辺で、子供が相次いで、白血病でなくなっています。7人が亡くなっています。」
主人公「確かに、数が多いですね。原因に心当たりはありませんか?」
親たち「原因はよくわかりません。それでも、原因を引き起こした当事者に謝罪をさせたいんです!」
主人公「相手が分からなければ、訴訟の起こしようもありません。残念ですが、他を当たってください。」
親たち「水に原因があると思います。水源の川をご覧いただけないでしょうか?」
主人公「川を見れば、誰が原因か分かるんですか?相手が分からなければ、意味がないですよ。」

ということで、一旦は依頼をお断り。
まぁ、訴える相手が分からないことには、当然かなという対応です。

車で事務所に戻る主人公。しかし、スピード違反で、パトカーに捕まり、切符を切られてしまいます。
「くそっ、がってむ!」と腹立ち紛れに、車を降り、そばの川を眺めると、なんと、工場があって、そこから廃液が垂れ流されているじゃないですか。
そして、工場には、大企業ベアトリス社とグレース社のトラックが出入りしてます。
「なるほど、これが原因か!しかも、大企業が絡んでいるから、金になるじゃないか!」
ということで、一転、主人公シュリクマン、訴訟を引き受けることにします。

まぁ、なんというか、こんなに簡単に訴訟相手が分かるのに、なぜ親たちは、分からなかったのでしょう。
ちょっと頼りない依頼人たちで、少々の不安を感じる出だしです。

ところで、この事件内容(工場の廃液が原因で、飲み水が汚染され、多数の健康被害が発生する)、ドラマ「リーガル・ハイ」でも似たような話がありました。
「リーガル・ハイ」では、化学工場から流された廃液により、飲み水が汚染され、村のお年寄り達が微妙に健康被害が起きたという内容で、その後、主人公が私財を投じて、廃液と健康被害の因果関係を調べるという展開も、ちょっと似ています。

早速、
私「ねぇねぇ、この映画、『リーガル・ハイ』と似たような内容だよ!」
妻「音、うるさいから、もっと小さくして!」

これで、興味を持つかと思いましたが、全く見当違いでした。
後は、うるさくせず、静かに見ていこうと思います。

さて、主人公は、早速、大企業ベアトリス社とグレース社に訴状を送付します。
ベアトリス社には、老獪な弁護士フィッチャーが、グレース社には、若手の見かけ倒しの弁護士チーズマンが付いています。
基本的には、主人公と弁護士フィッチャーの戦いとなります。
もう一人の弁護士チーズマンは、基本、お馬鹿キャラ扱い。
Travolta.jpg   dhubaru.jpg
<爽やかなナイスガイ・シュリクマン(左:ジョン・トラボルタ)と、いぶし銀な弁護士フィッチャー(右:ロバート・デュヴァル)が頭脳戦を繰り広げることに!>

裁判長「チーズ・・・、チーズマン? チーズマンで良いのかな?」
チーズマン「はい、チーズマンです。」
裁判長「では、チーズマン君、君の申立てを述べたまえ。」
チーズマン「シュリクマン弁護士の訴えは不当です。連邦法第11条によれば、金目当ての不当な訴え
       は無効にすることができるという条項があります。
       この条項に従って、シュリクマン弁護士の訴え自体を却下していただきたい。」
裁判長「フィッチャー弁護士、共同被告人になっているが、あなたも同じ見解ですか?」
フィッチャー「彼、えーと、なんだっけな。チーズマン君だったけな?
        彼の申立ては、彼単独の申立てなので、私は一切関与していないことを申し上げる。」
裁判長「シュリクマン弁護士、チーズマン君の申立てについて、何か意見はあるかね。」
シュリクマン「実は、第11条の条項について、そんなものが存在するとは全く知らず、昨晩調べて
        初めて知った次第です。彼の申立ては、まったくナンセンスです。」
裁判長「実は、私もこの条項の存在は知らなかったよ。チーズマン君の申立ては却下する!」
チーズマン「な、なぜですか!」
裁判長「第11項が、今までも適用されたことがない理由は、これが大昔に作られた上、曖昧な内容で
     どうとでも取れる条項だからだ。この条項は、現在では、全く意味がないんだよ!」

こんな感じで、チーズマン君、名前からして、からかいの対象になっていて、的外れ、見当違いな対応で、みんなから、(味方であるはずの、フィッチャー弁護士からさえも)侮られています。
たぶん、アンパンマンか何かの仲間と思われているのでしょうか。ジャムおじさんの飼い犬の名前がチーズなので、犬並みに見なされているのかもしれません。

さて、主人公シュリクマンの戦術は、工場の敷地周辺のボーリング調査を行い、土壌汚染の証拠を掴んだ上で、飲料水汚染との関係を調べるというもの。
ボーリング調査の費用は、依頼人(子供を亡くした親たち)には全く頼れないので、主人公が全額負担し、勝訴の暁には、企業から費用諸々を回収しようという算段。
正直、この戦術にはびっくり。調査費用は、半端ない額です。
敗訴した瞬間に、破産・・・THE ENDになってしまいます。

しかし、こういう博奕、嫌いじゃないです。
「賭博黙示録カイジ」に通ずる思考方法・・・ザワザワ・・ザワザワとバックミュージックが聞こえてきそうです。

主人公シュリクマンの戦術は、なかなか功を奏さず、調査費用がどんどん嵩んできます。
銀行からの借り入れも限度一杯、主人公や事務所の弁護士の自宅も全て抵当入り、事務所の財産も売り払って、ほぼすってんてんの状態となってしまいます。
この間の金策の模様は、なかなか面白いものがありますが、どことなく主人公の独り相撲で、勝手に費用が嵩んでいる感じ。
宿敵フィッチャー弁護士は、時々、思わせぶりな台詞を吐くぐらいで、意外と出番がありません。

それでも、ようやく、裁判は、工場排水と飲料水汚染の因果関係の証明が終わり、次は、被害者(の親)が証言をするステージへと進むところまでこぎ着けます。
被害者の親の証言が裁判で行われれば、陪審員も心を大いに動かされ、裁判は主人公側勝訴に終わること間違い無しです。
実際、私も、映画で子供が亡くなるエピソードのところでは、涙が止まらない気分(あくまでも気分ですが)になりましたので、私が陪審員だったら、企業側有罪に入れると思います。

主人公シュリクマン、被害者家族を法廷に立たせて証言させ、勝利を手にするぞと意気込んでいるところに、裁判長から呼び出しを受けます。
急いで、裁判長のもとに向かうと、宿敵フィッチャー弁護士、チーズマン弁護士も同席しています。

主人公「一体、何の要件です?」
裁判長「この先の裁判の方針について、みんなで協議しようと思ってな。」
フィッチャー「これまでの裁判で、工場排水と飲料水汚染との因果関係が証明できたか、それが企業の
       責任であるかが証明できたかが重要です。
       もし、証明できていなければ、この先、裁判を進める意味はありません。いたずらに、
       被害者家族を法廷に立たせて、悲しみを更に深めさせるのは良くありません。」
裁判長「フィッチャー弁護士の言うとおりだな。」
主人公「一体、何を言っているのです?被害者家族は、法廷に立つことを望んでいるんですよ。」
フィッチャー「陪審員に、これまでの裁判で、工場排水と飲料水汚染との因果関係が証明できたか、
       企業に責任があることが証明できたかを聞いてみて、その結果で、裁判を進めるか、
       それとも打ち切るかを決めてはいかがでしょう?」
裁判長「それは良い考えだ。私が、陪審員向けに質問票を作ったので、これに回答してもらい、
    裁判を継続するか打ち切るか決めるとしよう。」
主人公「ちょっと待ってください。こんな複雑な内容の質問票に陪審員が答えを出せるわけが
    ありません!」
裁判長「黙りなさい!これは決定です。では、このような方針で裁判を進めることとします。」

なんだか、いつの間にやら、宿敵フィッチャー弁護士、大技を繰り出し、大どんでん返しを行ったぽいです。
しかし、一体、どんな手を使ったんだ・・?
裁判長を金で買収したのか? それとも、何か弱みでも掴んで脅したのか・・・?
この辺りの経緯が全く明らかにされないので、ちと、もやもや感が残ります。

早速、裁判長が陪審員に質問票を提示し、検討するように指示します。
陪審員が検討中、法廷の外で待つ主人公と宿敵フィッチャー弁護士、えーと、あとそれからチーズマン弁護士。

フィッチャー「検討に時間がかかっているようだね。君は余裕がありそうだな。」
主人公「待つしかないですからね。」
フィッチャー「多分、私の予想では、私は無罪、チーズマン君は有罪じゃないかな。」

さて、陪審員の判断は・・・
「グレース社(チーズマン弁護士の会社)は、汚染との因果関係があるため、裁判続行。ベアトリス社(宿敵フィッチャー弁護士の会社)は、汚染との因果関係はないため、裁判は中止。」
フィッチャー弁護士、一体、どんだけの根回し工作を行ったんだ!
シュリクマンを主人公にするより、フィッチャー弁護士を主人公にした方が、面白い映画が作れたのではないでしょうか。
なお、残念ながら、フィッチャー弁護士が、どんな工作を行ったのか、この時も明らかにされていないので、やはり、ここも、もやもやポイントでしょうか。

この後は、裁判続行となったグレース社から示談の申し入れがされるものの、主人公シュリクマンの裁判継続費用が底を突いているのを見透かされ、かなり買いたたかれた示談金で終決。
主人公は、財産も弁護士事務所も失い、依頼人に対して、敗北宣言をして謝罪します。
うーん、カイジのように、最後は大勝ちとはいかなかったか・・・。
まぁ、カイジの場合も、最後の最後は、勝った金を結局失ってすってんてんになるオチばっかりなので、同じ展開といえば同じかもしれません。

その後、主人公は、別の弁護士に訴訟を託すため、手紙を送ります。
すると、なんと行政機関(州か国でしょうか)が、グレース社とベアトリス社を訴え、両社は莫大な損害賠償を支払わされる結果となります。

それにしても、行政機関の対応、遅すぎ!
そもそも、最初から、行政機関が対応すべき話の気がします。
しかも、これ、実話というのだから、アメリカも日本も行政機関の対応が緩慢なのは、共通なのでしょうか・・・。

法廷物は、乱暴に分類すると、頭脳戦系と謎解きミステリー系に分かれると思いますが、この映画は、どちらかと言えば、頭脳戦系でしょうか。
ただ、あんまり宿敵フィッシャー弁護士の裏工作などが描かれていないため、頭脳戦としては、少々、物足りない感じはあります。
それでも、全体的には、良質な法廷物の映画でした。

[ 2012/07/31 22:29 ] 法廷劇 | TrackBack(0) | Comment(0)
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kappa1973

Author:kappa1973
 
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★★★★☆:良い作品!
★★★★★:殿堂入り!?

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