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読書と映画

読んだ本、見た映画について感想を書いています。
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【洋画:SF】 モンスターズ ー新種襲来

【評価】★★☆☆☆

mosters2.jpg 
2014年/イギリス
監督:トム・グリーン
おいう主演:サム・キーリー


前作「モンスターズ -地球外生命体」は、地球外生命体の地球侵略という舞台なのに、ロードムービー的な作品になっているという、結構、面白い作りになっていましたが(ロードムービーのジャンルが合わなくて、個人的にはあまり楽しめなかったのですが)、その続編ということで、どんな趣向になっているのだろうと思いレンタル。

【ストーリー】
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前作では、メキシコを舞台に地球外生命体モンスターが跳梁跋扈していたが、その被害は拡大し、中東にまでモンスターが出現するようになる。
アメリカは、モンスター討伐のため軍を中東に派遣するが、作戦は荒っぽく、中東に住む市民も巻き添えにした作戦が実行される。
そんなアメリカの姿勢に反発を覚える中東の人々は、アメリカ軍に対抗する、反勢力ゲリラを結成し、アメリカ軍を攻撃。
中東に派遣された主人公は、反勢力ゲリラ討伐を任務として中東の地で戦っている。ある日、戦地で消息を絶った米軍兵士捜索のミッションを任され、救出隊に加わり出動するが、反勢力ゲリラの待ち伏せにあい捕虜となるなど危機に直面する。危機を乗り越え、行方不明の兵士の所在を確認するが、すでに戦死した後であった。
主人公は、救出するというミッションは果たせず、基地に戻るのだった(完)。
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【モンスターの位置づけが・・・】

前作は、地球外生命体が地球に侵略してきているという舞台設定の中で、ロードムービーという意表を突いた内容でしたが、今作は、兵士の葛藤を描く戦争映画になっていました。

そして、前作はモンスターの姿はほとんど出さず、その存在や驚異のみを間接的に表現するという、なかなか野心的な表現手法が取り入れられていましたが、今作は、モンスターは結構姿を見せるのですが、今度は、背景程度の位置づけにしかされていないという扱い。

前作と言い、今作と言い、モンスターの扱い、位置づけが意表をついていてなかなか面白い作品です。



【アメリカのテロ戦争?】

ストーリーは、消息不明になった仲間の部隊を救出に向かうという、もろ、戦争映画というか、アメリカ軍を映画いた内容です。
モンスターの姿がなければ、中東でテロ戦争を行うアメリカ軍を題材にした作品にしか見ません。
というか、おそらく、そういう意味合いを込めて作っている作品のようです。



【アメリカのテロ戦争への風刺】

そういうテーマが入れ込まれているためか、アメリカのテロ戦争の姿勢に対する批判的なメッセージが映画の中にあるようです。
その端的な部分が、アメリカ軍のモンスター討伐の姿勢。
モンスターを討伐するのに、無関係な住民に被害が出ることも致し方なしというのがアメリカ軍のスタンスとなっていて、実際、多くの市民に犠牲が出ています。

そのため、戦場となっている中東では、反アメリカ軍のゲリラ勢力が結成され、アメリカ軍の任務の一つに、モンスター討伐だけでなく、反米ゲリラ討伐もあるという設定で、主人公の任務は、モンスター退治ではなく、反米ゲリラ討伐となっています。



【ほぼ野生動物レベル?】

アメリカ軍、モンスター、反米ゲリラの三つ巴の戦いになるのですが、今作のモンスターは異様に弱いです。
数こそ多いのですが、アメリカ軍の空爆その他の武器で、簡単に一掃されるし、砂漠の地を走り回るものの、ほとんど襲ってくることはなく、単なる野生動物レベルにその脅威は低減してしまっている感じ。

結局、本作は、アメリカ軍と反米ゲリラの戦いが中心で、どことなく、よくある戦争映画に終わってしまったような感じでした。

なんか、モンスターの存在があまり活かされておらず、少々もったいない感じがしたのでした。


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【洋画:SF】 レーザーチーム -俺たち史上最弱のエイリアン・バスターズ!

【評価】★★★☆☆

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2015年/アメリカ
監督:マット・ハラム
主演:バーニー・バーンズ


DVDの新作案内で、どうにもバカバカしいSFコメディの予告をやっていたので、ついついレンタルです。

【ストーリー】
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宇宙人から、他の宇宙人が攻め寄せてくるので、これを使って戦いなさいと、バトルスーツをプレゼントされた地球人。
バトルスーツは、ヘルメット、レーザー、シールド、ブーツの4つで1セットだったが、おバカ4人組が、誤ってヘルメット、レーザー、シールド、ブーツをそれぞれが別々に装備してしまったのだった。
更に悪いことに、一度装備したら外すことができず、4人は、それぞれ中途半端な装備で、攻めてくる宇宙人と戦うことになるのだった。
攻めてきた宇宙人も同じバトルスーツを身に着けており(しかし、当然、1セットきちんと一人で装着)、この宇宙人vsおバカ4人組が死闘を繰り広げることに。
しかし、4人の見事なチームプレイにより、宇宙人の戦士を撃破、地球は破滅から救われたのだった(完)。

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【想像力が欠如している宇宙人】


最強のバトルスーツ、バラバラに着用したらどうなるの?というお話。

バトルスーツは、ヘルメット、レーザー銃、シールド、ブートと4つのパーツからなり、それぞれが知能が向上、強力なレーザー銃を発射、強固なシールド波を発生、高速移動と、単体でも相当の威力を持つ装備です。

欠点は、一度装着したら外すことはできないという点。

宇宙人が作った装備だそうですが、いったいどういうつもりで作ったんでしょうか。

まぁ、缶詰が誕生してからかなり年数が経って、缶切りが発明されたなんていう人類の歴史もありますから、宇宙人も、そういった想像力の欠如というものがあって、こんな装備を生み出したのかもしれません。



【頭の悪い宇宙人】


さて、このバトルスーツの部品を4人がそれぞれ一個ずつ身に着け、この装備をフル装着した宇宙人と戦うという展開。
考えようによっては、同じ能力で、1対4なんだから、4人の方が断然有利じゃん、という理屈もなり立つかもしれません。

しかし、あくまで4人の合計値が1人の宇宙人と同じ力というだけなので、どちらかと言うと、各個撃破される危険性が高いと思われます。
特に、超高速で動けるブーツを身に着けているので、機動力でかく乱すれば、4人を引き離して、各個撃破もたやすそうですが、なぜか、宇宙人、バトルの時は、ほとんど移動せず、棒立ちで遠くから、レーザーを撃つという、なんとも消極的な戦法に終始していました。

なんか、宇宙人、とっても頭悪いんじゃない?


【ヘルメットを装着する危険性】


結局、足を止めての乱打戦という、4人にとってはいたって有利な戦況により、最終的に宇宙人を撃破し、人類の危機は救われます。

もうちょっと、戦いは頭をひねって、手に汗握る展開になると良かったかも。

それから、一つ気になることがありました。
バトルスーツ、装着したら外せなくなるのですが、特に、フルフェイス型のヘルメットを装着したら、物を食べたり水を飲んだりできなくなるよね・・・(映画の中でも、その点に対して突っ込みがあり)。
ほんと、どうするつもりでしょう・・・?

この謎にも回答を示して欲しかったぞ!

【洋画:SF】 ダークスカイズ

【評価】★★☆☆☆

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2013年/アメリカ
監督:スコット・スチュワート
主演:ケリー・ラッセル


DVDの予告を見ていて、妻が面白そうといったので借りた作品。
最近見ることが多い、悪霊系映画っぽいですが、実際には・・・・・?

【ストーリー】
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二人の息子を持つバレット夫妻。
ある日を境に、家の中で何者かが侵入した形跡や、家族全員の記憶が飛んだり、家に鳥の大群が衝突するなど不可解な出来事が発生するようになる。
不可思議な事態に不安を覚えた妻がインターネットで調べたところ、宇宙人による仕業ではないかと思うようになる。
夫は半信半疑だったが、事態がエスカレートするに至り、宇宙人関係の専門家に相談すると、バレット一家は宇宙人の実験のターゲットにされており、家族の誰かが連れ去られる危険があると忠告を受ける。
宇宙人の襲来に備えるバレット夫妻だが、結局、宇宙人によって長男を連れ去られてしまうのだった(完)。

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【映画の正体・・・宇宙人もの】


家の中に誰かが侵入した形跡があったり、家族がみな、一時的に記憶を失ったりなどなど、不可解な事態が連続します。
これは一体、何が原因で起こっているんだ・・・という感じで話は進みますが、結構初めの方で正体が薄々つかめてしまいました。

・・・やべっぇ。これ、お化けものじゃなくて、宇宙人ものだ(ガーン)。

我が家では、宇宙人ものは駄作と相場が決まっていると思っているので、宇宙人ものと判明した時の、特に妻の顔と言ったら・・・。
それこそ、宇宙人にマインドコントロールされたような、魂の抜けた顔になっていたのでした(笑)。



【宇宙人は陰湿】


不可解な出来事が宇宙人の仕業らしいと思った主人公夫妻は、その手の専門家(日本で言えば矢追純一さんと言ったあたり)に相談すると、この専門家、自分が宇宙人なんじゃないのと言いたいくらい、宇宙人の手口に精通していて、解説してくれるのでした。

なんでも、宇宙人は人体実験の対象とする人間を無作為で選び、ターゲットの人間を支配するため、まずは、相手を恐怖に陥れるのだそうです。

その方法が、夜中に忍び込んで、家の食器を使ってタワー状に積んでみたり、子供の体にたくさんの傷跡をつけて、親が児童虐待で疑われるようにしくんだりと、それは、もう、さまざまな嫌がらせをしてくれます。

宇宙人、ほんと性格悪いなぁ(笑)。いたずらの方法が、とっても陰湿です。



【大人版ホームアローン】


宇宙人の目的は、結局のところ、ターゲットとなったバレット一家の誰かを連れ去ること。
目的がそれなら、陰湿なイタズラはやめて、さっさと実行に移せ、と突っ込みたい。

宇宙人の目的をしったバレット夫妻は、家にバリケードを築き、番犬を雇い、強力な銃で武装し宇宙人を迎え撃つことにします。
大人版ホームアローンといった感じでしょうか。

しかし、ホームアローンと異なるのは、主人公が用意した仕掛けがことごとく不発。
あっさり、子供を連れ去られてしまうのでした。

ここはもうちょっと、ホームアローンほどでなくとも、主人公と宇宙人の攻防戦を見せて欲しかったところ。
こういうところで、映画の善し悪しが決まるというものです。



【宇宙人ワンパタ説】


そんなこんなで、主人公側はなすすべなく、宇宙人に子供を攫われてしまいます。
この映画を見ていて思いましたが、宇宙人って、たいてい人間を誘拐して人体実験を行おうとしますよね?

宇宙人って、意外とワンパターンな人種(?)なんですね。


【洋画:SF】 モンスターズ -地球外生命体-

【評価】★★☆☆☆


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2010年/イギリス
監督:ギャレス・エドワーズ
主演:ホイットニー・エイブル、スクート・マクネイリー


DVDの予告で、エイリアンに侵略された地球を、人類が決死の奪還をする・・・みたいな話だったと思い、なかなか面白そうではないかとレンタル。

【ストーリー】
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宇宙から、地球外生命体の種子を持ち帰ってしまったため、地球外生命体が繁殖し、汚染地域として封鎖されてしまったメキシコ。
地球外生命体が繁殖してはいるものの、メキシコには人々が変わらず多く住み続けている。
しかし、アメリカ軍とメキシコ軍は、地球外生命体を殲滅しようと、爆撃や軍隊による掃討作戦を続けているため、メキシコはさながら戦場のような様相を呈し、住民も巻き込まれ多くの犠牲が出ていた。
アメリカ人で富豪の娘サマンサは、仕事でメキシコにきたものの、地球外生命体が蹂躙するメキシコから脱出できなくなってしまっていた。
そこで、富豪の部下でカメラマンのコールダーが、サマンサのメキシコ脱出を助けるべく、サマンサとコールダーの二人による、メキシコ脱出行が開始される。
地球外生命体の蔓延る危険地帯をサマンサとコールダーの二人で旅するうちに、二人の間に心の交流が芽生え始めるが、サマンサには婚約者のいる身、コールダーはバツイチの独身と立場の違いから、踏み込んだ関係になれない。
ようやく、メキシコ国境線までたどり着き、アメリカ国内に入ることができた二人。
そこで、地球外生命体の神秘的な繁殖行動を目にする。
神秘的な情景により、二人の心のわだかまりが解け、素直な気持ちになり関係が深まる二人だったが、直後に、救助に来たアメリカ軍によって、二人は別々の地へと旅立つ。
しかし、救援に来たアメリカ軍と地球外生命体の間の戦闘に巻き込まれ、二人とも、消息不明となってしまう(完)。

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【エイリアン系映画には珍しいロード―ムービー作品】


地球を侵略してきた地球外生命体と人類の壮絶なバトルを描いたアクション作品かと思いきや、予想は外れ、アクション要素全くなしのロードムービー作品でした。

バツイチで、ダメンズ中年おやじと、心に寂しさを抱えるうら若き富豪令嬢の2人が、地球外生命体が跋扈する危険地帯メキシコを旅する(脱出を図る)という作品。
この地球外生命体、体長100m超えという、お前はゴジラか、と突っ込みたくなる超巨漢の上、ゴキブリ並に繁殖力が旺盛なものだから、それこそワサワサと存在すると言う設定。

しかし、映画では、地球外生命体の姿はほとんど現れず、エイリアン系映画としては、緊迫感が非常に低めに設定されており、主人公男女の心の機微を、地球外生命体が醸し出すそこはかとない危機感をダシに描くことが目的にされています。

製作予算130万円という低予算映画だそうで、低予算でエイリアン映画を描くにはどうすれば良いかと言うことを、よく考えて練られた設定のようです。



【微妙な二人の珍道中】


ロードムービーというのは、旅する主人公たちの心の機微を、旅で起こるささいな出来事を通じて描いていくというのが王道ですが、本作も、その王道に沿った内容となっています。

ただ、ささいな出来事が、地球外生命体絡み(しかも体長100m超)というのが、特殊過ぎますが。

本作で描かれるのは、ダメンズ中年おやじと富豪令嬢ですが、二人ともなかなか微妙な人たちです。
ダメンズ中年おやじは、富豪令嬢をなんとか口説こうとするのですが、「俺のホテルの部屋、エアコン壊れちゃってるから、今日は、一緒の部屋に泊めってもらっていい?」とか、絶対無理だろうという口説き方をしてます。
ホテルへの誘い方のベタな口上「もう少し、静かなところに行こうか」に相通ずる口説き文句(?)で、あぁ、ダメンズなんだなぁと思う反面、そういうセリフを恥じらいなく言える度胸が、ちょっとうらやましくもあったりして(笑)。

一方、富豪令嬢も、育ちが育ちな故か、結構、奔放なところがあって、山中、徒歩で移動中、ダメンズ中年オヤジに、「ちょっと待ってよ!どっかでオシッコしたいんだけど」と叫ぶシーンがあったりします。

まぁ、生理現象だから、緊急事態ってのは分かりますよ。
しかし、うら若き女性が中年オヤジに発すべき言葉ではないでござんす(笑)。

昔、職場の若い女性が、ひとり言(にしては大きな声で)、「あぁ、我慢できない。おしっこ行きたい!」と言ったのを聞いて、のけぞったことがありますが、女性のみなさん(特に若い方)、おしっことか、あまりはっきり言って欲しくないですな(苦笑)。



【アメリカのテロ政策の風刺】


そんなこんなで、危険地帯のメキシコを抜け、アメリカの国境地帯にたどり着くことができる二人。
メキシコを抜ける途中で、アメリカ政府による、地球外生命体の殲滅・封鎖作戦の様子なども描かれますが、これがまぁ、現在のトランプ政権を風刺しているかのような内容です。

この映画、2010年制作と、トランプ政権の成立のだいぶ前に作られていますので、トランプ政権を風刺しているわけではないにも関わらず、風刺しているかのように見えるのは、アメリカのマッチョな思想というのは、実はトランプ政権に限らずということなのかもしれません。

地球外生命体を汚染地域であるメキシコに封印するため、国境に巨大な壁を作っているなんていう話は、トランプ政権を彷彿とさせます。
映画では、地球外生命体を掃討するため、住民をも巻き込んだ無差別爆撃を行うといった内容だったので、どちらかというと、アメリカ政府が遂行していたテロ戦争を風刺した面があったのかもしれません。



【ラストは18禁お楽しみシーン?】


こんな感じで、アメリカのテロ政策などを風刺しているかななんて思える描写などもあったりしますが、全体的には、あまり危機感のないまったりムードで話が進んでいきます(なにせ、地球外生命体は、アメリカ軍の空爆によって怒りを刺激されて暴れているのであって、本来は、こちらが攻撃しなければ、向こうも攻撃してこない、なんて情報がでてきたりするくらいなので)。

そして、ラストで、メキシコとアメリカの国境に無事たどりつくことができます。

実は、あまりに物事が起こらな過ぎて、最後の最後でかなり眠くなってしまっていました。
ラストに、今まで正体を現さなかった地球外生命体(体長100m超)がようやく出現。

んー、敢えて、出現させなくても良かったかも。
姿は、木の根っこが巨大化したようなというか、タコのような触手がいっぱいの生物というか・・・まぁ、そんな感じ。

地球外生命体、こちらが攻撃をしかけなければ、向こうも攻撃をしかけてこないという情報のとおり、特に主人公達がピンチに陥るわけでもなく、ただ、なんとなくウロウロしている感じです。
そのため、眠さが最高潮に達し、はっと気づいたら、地球外生命体が立ち去る場面になっていました。

後で、ネットを調べたら、地球外生命体の交尾シーンが描かれていたらしいです。
あぁ、艶めかしい声とか出してくれてたら、眠気も吹っ飛び、交尾シーンにかぶりつきになったかもしれないのに(笑)。
うっかり、18禁(?)のもっともお楽しみとなるシーンを見逃してしまった!
(まだ、レンタルを返していないので、後で見返してみよう)。

まさか、ラストに、そんな衝撃・お楽しみ・18禁(?)シーンが出てくるとは思いもしませんでした(笑)。

とまぁ、こんな感じで、ロード―ムービー系が苦手な人には少々単調な作品ですが、ラストのラストでお楽しみシーンがあるので(笑)、がんばって、最後まで見るべし!


【邦画:SF】 寄生獣

【評価】★★★★★

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2014年、15年/日本
監督:山崎貴
主演:染谷将太、阿部サダヲ、深津絵里


学生の頃、原作の「寄生獣」を読んで、奇想天外な内容に衝撃を受けましたが、ついに映画化されたのは非常に喜ばしい限り。原作の感動をもう一度味わえるか!?

【ストーリー】
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ある日、宇宙から未知なる生物が降り注ぎ、その生物が脳に寄生した人間は、頭部が自由自在に変形し、人間を捕食する生物へと変わってしまうのだった。
主人公・真一は、その生物が右手に寄生してしまったことから、右手が意志を持ち、自由に変形するようになる。そして、右手の寄生生物をミギーと名付け、奇妙な共同生活が開始される。
同時に、全国各地で寄生生物が人間を捕食する事件が大量発生する。
右手に寄生生物を宿した真一は、寄生生物同士の脳波探知能力により、寄生生物と遭遇する確率が高まり、ついに、人間を捕食中の寄生生物と遭遇、寄生生物を倒すことに成功する。
一方、寄生生物の中には、学校の教師となったり政治に加わり、市政を牛耳る者まで登場、そういった寄生生物から、真一は人間の脳が残ったまま寄生生物に詳しい存在として危険視され、命を狙われるようになり、母親は殺され、真一自身も寄生生物の攻撃により瀕死の重体を負うこととなる。
また、人間側も寄生生物の実態を把握することに成功、軍隊を使って大規模な寄生生物の掃討作戦を実行するが、頭・両手・両足に寄生生物を宿した超強力な寄生生物の出現により、作戦は失敗に終わる。
瀕死の状態から奇跡的な回復を遂げた真一は、寄生生物の細胞が体全体に取り込まれ、超人的な肉体能力を備えることとなり、超強力寄生生物と対決する運命が巡ってくる。
一度は敗れたものの、ミギーの起死回生の作戦により、超強力寄生生物の完全破壊に成功するのだった(完)。

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原作を読んで、本作を見ると、「真一のお父さんが登場しないのか!?」とか、「犬に寄生した寄生獣は登場して欲しかった」、「顎に寄生した宇田さんは話の尺の関係で切らざる得なかったか」等々、思いが巡るわけですが(笑)、原作とは違う、映画と言う別の作品として見ると、そういった取捨選択も仕方がない話で、割と上手に取捨選択して、良い作品に仕上がっていたと思いました。

人間の頭部に寄生し、頭部が変形して人間を貪り喰う寄生獣と、主人公真一の戦いを描いた作品です。
頭部が変形し、そこが口となって物を食べるという説明だと、クリオネや妖怪・二口女を想像してしまいますが、そんなかわいらしい物ではなく、もっと獰猛な肉食系生物です。

一方の主人公・真一は、寄生生物が右手に寄生し、高い知性を宿す右手の寄生生物ミギーと、奇妙な共同生活をするはめとなりますが、ミギーの存在により、否応なしに人間の頭部に寄生しした寄生獣との接触を余儀なくされるはめになります。

人間の頭部に寄生した寄生獣は、人間の倫理観・思考は消え失せ、寄生獣の立場の思考(人間は餌でしかない)しか持ち得ず、期せずして、人間の脳が残ったまま、右手に寄生獣を宿す真一は、人間を守るため、寄生獣との戦いに巻き込まれていくこととなります。

寄生獣の中にも、冷徹な思考を持ちながらも人間との共存について考える寄生獣あり、あくまでも人間を食い殺すことしか頭にない寄生獣ありと、寄生獣の個性も様々。
そんな寄生獣と関わり合いを持ちながら、人間と他の生物との共存、人間の生命について、考えざるえなくなる主人公が描かれていくわけです。

主人公が、母親を寄生獣に殺され、寄生獣に乗っ取られた母親を倒さざる得ないというシーンや、人間との共存を考える寄生獣から、人間の赤ん坊を託されるシーンなど、原作でもグッとくる場面が、映画でもしっかりと描かれていたと思います(見ていて、結構、グッときました)。

また、原作で、私がお気に入りだったのが、ミギー(主人公の右手に寄生した寄生生物)の類まれなる戦術家としての才能。
頭部を乗っ取った寄生獣は、体のコントロールを最大限に行うことができるため、寄生獣は身体能力が格段に向上し、普通の人では太刀打ちするのは困難という設定になっています。

このような寄生獣に対し、身体能力的には普通の人間でしかない主人公真一がどう対峙して、戦っていくかと言う点が見物であるわけです。
原作では、ミギーが「普通に考えれば、圧倒的に強い相手でも、自分と相手との違いを見極めれば、そこから勝機が生み出せるはず。見た目、色、臭い、形・・・そういった点からも比較してみよう」なんて真一に語りかけ、奇策を生み出す展開があります。

映画では、名戦術家ミギーの描き方は弱かった感じもありますが、常に、真一に策を授ける名軍師ぶりは健在で、原作の面白さを十分生かしていたと思います。

ラストに近づいてくると、原作は、ちと説教臭いメッセージが目に付くところもあったり、最終章(最強寄生獣を倒し、平和な日常かと思いきや、作中に登場した殺人鬼に襲われるというエピソード)は、個人的には蛇足感が強かったのですが、原作の説教臭いメッセージや蛇足感は映画でも健在(笑)。
その意味では、原作になかなか忠実な作品だったと言えるかもしれません。

原作を何度も読み返したことのある私としては、本作は、映画化するのに、ストーリーをこう変えたのかとか、その辺りの創意工夫も面白く、楽しめました。
そして、役者さんの演技も楽しめましたが、本作で一番のはまり役は、深津絵里さんでした。深津絵里さんの役作りはすごい。

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プロフィール

kappa1973

Author:kappa1973
 
読んだ本と映画について、感想を書いていきたいと思います。
 
評価は5段階で・・・
★☆☆☆☆:焚書坑儒!
★★☆☆☆:時間の無駄
★★★☆☆:損はない
★★★★☆:良い作品!
★★★★★:殿堂入り!?

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