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読書と映画

読んだ本、見た映画について感想を書いています。
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【洋画:SF】 クロニクル

【評価】★★★☆☆

chronicle.jpg
2012年/アメリカ
監督:ジョシュ・トランク
主演:デイン・デハーン


DVDの予告案内を見て面白そうだったのでレンタル。
タイトルの「クロニクル」、日本語だと年代記といった意味のようですが、なぜ、本作のタイトルがこれなのかは、謎でしたが・・・。

【ストーリー】
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冴えない高校生のアンドリュー。家でも学校でもバカにされ、人との交流を避けて過ごしていた。
ある日、アンドリュー、マット、スティーヴの3人は、不思議な洞窟に入り込み、そこで、謎の物体に触れて、超能力を手に入れてしまうのだった。
手に入れた超能力は、サイコキネシス(念動力)。
最初の頃、3人は、女の子のスカートをめくったり、物を動かしていたずらしたりと、他愛のないことに能力を使い、アンドリューは2人と親密な関係を築いていく。
超能力を手に入れたとはいえ、劣等生のアンドリューは今までのコンプレックスを解消することはできず、同級生との初体験での失敗などをきっかけに、マット、スティーヴを拒絶するようになり、更に、スティーヴをサイコキネシスを使って、誤って殺してしまう。
その上、母親の薬代を手に入れるため、サイコキネシスを使って強盗を行うが、その行為が発覚したことで、自暴自棄になったアンドリューは、超能力を暴発させ、街を破壊し始める。
マットがアンドリューの暴発を止めようとし、二人の超能力対決となり、アンドリューは、マットによって命を絶たれてしまう。
一方、マットも超能力で空を飛んで、はるかチベットまで行き、そこでひっそりと新しい人生を始めるのだった(完)。

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【宝くじで思わぬ大金を手に入れた男の話】


劣等生の冴えない高校生が、とんでもないパワーを持つ超能力をひょんなことから手にしたことで、その能力の使い道を誤り、自滅の道をたどるというお話です。
あり得ない、つくり話だよなぁ(実際、つくり話ですが・・・)という印象を持ちそうな内容の作品ですが、現実に置き換えてみると、こういった話、実はよくあると思います(よくあると言うのは言い過ぎですが)。

例えば、ごくごく普通の人が、宝くじなんかで思わぬ大金を手に入れたが故に、人生を誤ってしまって破滅してしまう・・・こんな話は現実では耳にしますが、本作品は、それと同種の話と言えます。

強力な力-お金であったり権力であったり、本作では超能力ですが-を手に入れたはよいものの、その力を使いこなす能力や訓練が不足していたが故に、力に振り回され、人生をダメにしてしまうというわけで、力は手に入れただけでは意味はなく、それを使いこなす力量も必要になるということです。



【まずは、小出しに試してみる】


強力な超能力・サイコキネシス(念動力)を手に入れた主人公アンドリューが最初に行ったことは、女の子のスカートをめくったり、いたずらして人を驚かせたりと、非常に他愛のないことばかりでした。

しかし、なんですな、超能力を手に入れると、男子はたいていちょっとエロいことしてみようと思うのはなんでなんでしょう?
「透明人間になったら・・・? そーだなぁ、女湯を覗く!」みたいな発想が、男子の中には非常に定番となっていますが、男子にとってエロは原動力として非常に強力だということでしょうか。

宝くじで大金が手に入った男性がまず行いそうなことも、「高級寿司屋でうまいもんを腹いっぱい食う」とか、「キャバクラや風俗遊びを満喫してみるか」みたいな、本能的欲求を満たす、ある意味、罪のない個人的満足に着手するだろうということが想像に難くなく、お金であれ超能力であれ、強大な力を手に入れた当初は、まずは恐る恐る、小出しに試してみるというのが、多くの人に共通しそうなところです。



【手品が奥の手】


小出しに試してみる段階が過ぎると、力に慣れはじめ、更に大きなことに使ってみようと思うのが人間の心情。
主人公アンドリューが、第2ステップとして使ったのは、高校で人気者になるための活用。

具体的には、高校のパーティーで、超能力を使って手品(実際は手品ではなく超能力ですが)を披露するというもの。
これにより、パーティーに来ていた女子高生からは、「アンドリュー、ステキ!超クール、痺れちゃうわ!」と大もて。

・・・マジ(笑)。
手品でそこまでもてちゃうの?(笑)。
ミスター・マリックもびっくりの大もてぶりです。
こんなにもてるんだったら、私も手品を覚えようかと思ったくらいのモテっぷりです。

まぁ、手品で、そんなに女の子からモテモテになるのかは、甚だ疑義のあるところですが、映画の話ですから良しとしましょう。

そして、アンドリュー、アプローチをかけてきた女の子の一人と、早速、パーティー会場の2階に行って、ついに初体験へ!
この辺りの展開も、日本人からすると、なんかびっくりという感じです。

主人公アンドリュー、設定としては、劣等生でコミュ障気味の傾向があり、女の子とは全く無縁の、「人付き合いの苦手なオタク男子」。
こんな男子が、パーティー会場で知り合った女の子と、速攻、ベッドインできるものなのか・・・アメリカ人って、草食系なのか肉食系なのか、いまいちよく分からん。
こういうとことが、アメリカ人っていうのは、一体全体何なんだと、羨ましい・・・じゃなかった(笑)、呆れてしまうところです。

ただし、アンドリュー、初体験で緊張のあまり、ゲロを吐いてしまい、あえなく失敗。
更に、この失態により、手品で稼いだ人気は失墜、元の劣等生の立場に逆戻り。
あまり、無理してはいかんということですね・・・。



【最後は、ドラゴンボールの世界へ!】


初体験失敗など、アンドリューのコンプレックスを刺激する事態が続き、全ての人を閉ざしてしまうアンドリュー。
そんな中、病気の母親の薬代をどうしても手に入れなければいけないという事態が発生し、視野の狭くなっていたアンドリューは、超能力を使って強盗を決行。

アンドリュー、極端なことをしでかすよなぁと思います。
強力な超能力(サイコキネシス)があるんだから、もうちょっとマシな金の稼ぎ方があるだろうに。
例えば、超能力を使って他人のポケットから財布をこっそり抜き取るとかさぁ。

・・・どっちにしても犯罪行為ではあるんですが(苦笑)、犯罪行為をするにしても、もうちょっとソフトでスマートな方法があるだろうにと思うわけです。
考えれば工夫がありそうなところを、一気に強盗という粗暴犯罪に走るのが、自暴自棄になっている証拠なのかもしれません。

当然、強盗行為は発覚し、自暴自棄になったアンドリューは、空を飛びまわり、警官隊をサイコキネシスで吹き飛ばし、ビルを粉々に砕くなどの大暴れをしだします。
そこに、同じように超能力を手に入れた同級生のマットがかけつけ、アンドリューとマットの超能力対決が行われます。

空を飛びまわって、サイコキネシスで衝撃波をぶつけ合うという戦い、悟空とベジータをほうふつとさせる、もはやドラゴンボールの世界でした。
まさか、このストーリー展開から、クライマックスが「ドラゴンボール」になるとは、予想のナナメ右上を行く展開だったなぁ。
惜しむらくは、二人とも髪が金髪にはならなかったあたりでしょうか(笑)。

最後は、超能力のパワーでは勝っていたはずのアンドリューが、マットによって敗れ去るという結果となります。
「ドラゴンボール」に例えると、強大な超能力を手にしたことで「俺は頂点捕食者なんだ!」という歪んだエリート意識を持ったアンドリューは、さながらベジータと言ったところでしょうか。
アンドリュー、主人公なので、本来は悟空であるべきですが、昨今の「ドラゴンボール」は、ベジータも主役クラスで活躍しているみたいなので、ベジータという位置づけでも良しとしましょう。

しかし、本作を最初から最後まで見て思ったのは、主人公アンドリュー、結局、変わらず劣等生のまんまだったなぁ・・・ということ。
力は、与えられるのではなく、自ら獲得しなければ意味がないのかもしれません。
その自覚がなければ、力を手に入れても、劣等生の自分を変えることはできないのです。(と、なんとなく、うまくまとめた気がする(笑))。

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[ 2017/04/03 00:00 ] 超能力系 | TrackBack(0) | Comment(0)

【邦画:SF】 ストレイヤーズ・クロニクル

【評価】★★☆☆☆

strayers_chronicle.jpg
2015年/日本
監督:瀬々敬久
出演:岡田将生、染谷将太


DVD予告で、異能力者同士のバトルといった内容で紹介されており、ほほう、これは面白そうではないかとの判断で、レンタル。

【ストーリー】
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主人公スバルは、政府の人体実験の末に特殊能力を有して誕生した少年。
他にも数名、同じようにそれぞれに違った特殊能力を持った少年・少女がおり、彼らは皆、政府の高官・渡瀬の監督下にあった。
一方、同じように政府の人体実験によって特殊能力を有して誕生した他の少年・少女がいた。
彼らは、子供の頃、政府の監督下から逃げ出し、「チーム・アゲハ」を結成し、政府要人を暗殺するテロを繰り返していた。
渡瀬は、スバルたちに、「チーム・アゲハ」のメンバーを生け捕りにするよう命令。
「チーム・アゲハ」に接触、捕獲を試みるスバルたちだったが、自分たちと同じ境遇で、違った生き方をしてきた「チーム・アゲハ」とスバルたちの間に徐々に交流が生じ始める。
さらに、「チーム・アゲハ」のリーダー・学は、体内に致死率80%のウィルスを有しており、学の死と共に、ウィルスが解放され、人類の80%は死亡、生き残った20%は、新たな進化を遂げるであろうことを知る。
そして、政府要人の渡瀬は、学を使って、人類の80%を犠牲にしながら、新たな人類を生み出すことを目論んでいることをスバルは知り、渡瀬の目論見を阻止するため、「チーム・アゲハ」と協力する。
渡瀬を倒したスバルは、学から致死性ウィルスを放出させないため、学を生きながら燃やすという選択肢を取らざる得なくなり、苦悩しながらも、人類のため、学を生きながら焼却処分するのだった(完)。

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【異能力者バトル作品】


本作は、政府の実験によって生み出された様々な特殊能力を持つ少年少女(18歳前後)たちが、一方は、政府側につき、一方は復讐者としてテロ行為に走るという対立構造にある中、それぞれの立場に別れて戦うという、言わば、異能力者同士のチーム戦といった内容。

ただし、昨今は、単純に善悪に色分けされることはなく、善と思っていた自分の立場が歪んだ正義に利用されているに過ぎなかったり、単なる復讐目的のテロ行為かと思いきや、人類を救うレジスタンス的行動であったりと、二転三転、複雑な様相を呈することになります。

そう、世の中は、単純ではありません。



【意外と使えない異能力!?】


さて、見所の異能力者同士のバトルですが、それぞれの有している異能力は、異なっており、意外と使えない能力だなぁというものも多い印象。

まず、主人公スバル側の異能力者の能力は、主人公スバルが、数秒先の相手の行動を予測できる能力、他の仲間は、超高速移動ができる、聴覚が異常に発達している、超記憶力といったもの。

超記憶力は、普通に社会生活を送るには非常に便利な能力ですが、肉弾戦中心の異能力者バトルでは、ほぼ無意味。
映画の中では、過去の記憶から情報を呼び覚まし、事件の手がかりを提供するなんていう点で、ちょっとだけ役に立ちますが、見ていた大半の人が、「これだったら、インターネットと大して変わるまい」と思ったに違いない。
昨今では、インターネットはスマホで常に持ち歩けますし、超記憶力はインターネットと比べると、ちと、色あせるかなという印象。

聴覚異常発達に至っては、まわりの声・騒音がひっきりなしに耳に入ってきてしまい、油断するとノイローゼになってしまいそうです。
以前、統合失調症になった人の体験記を読んだ際、症状の一つとして、聴覚などが非常に鋭敏になり、雑多な情報がひっきりなしに入ってきて心が休まらなくなるということがありましたが、まさに、それに近い感じ。
便利な能力というよりは、病気に近い気がします・・・。

主人公の数秒先の相手の動きが予測できるという能力、予測できても、避けたりするだけの運動神経がないと役に立たないよなぁという感じがします。
「ドラゴンボール」でも、相手の動きを予測する能力を持つ敵が出てきたことがありますが、確かその時も、悟空が、予測できても避け切れないくらい超スピードで攻撃を繰り出すことで、相手を撃破なんていう展開でしたし、数秒先の動きが予測できる程度では、常人にはあまり役に立たなさそう。
数秒先では、競馬の予測にも足りないからなぁ(笑)。

唯一使えるなぁと思ったのが、超高速移動能力。
攻撃するにも逃げるにも、全てに使える能力と言えます。
あまりに使える能力のためか、敵の異能力者集団の中にも、この能力が使える少年が一人が配置されています。
さすがに、この能力者がどっちかにしかいないと、チートになり過ぎるとの判断だったのでしょう。



【敵の方が有能です】


一方、敵の能力はというと、こちらの方が、使いでのある能力を有している印象です。

敵リーダーは、死ぬと致死率80%というウィルスを拡散するという、非常にはた迷惑な能力。
「食べたら猛毒に当たるよ」というフグみたいな能力なわけですが、誰も、彼がこんな特殊能力を秘めているとは思いも至らないでしょうから、身を守るのにも役に立ちそうにありませんし、生きている間は非発動なので、少なくとも生存中は異能力者としては全く役に立たず。
死んで初めて役立つ(?)という、ある意味、気の毒な設定ではありますが、この特殊能力、当然ながら発動されたことはありませんので、その効果のほどは、どうやって知ったのだろうという疑問があります。

その他のメンバーは、レーダー能力、毒針飛ばし、幻惑&死の口づけ、全身を硬化する能力と、「幽々白書」にでも出てきそうな能力の数々。
主人公側が、単体の能力だけでは使い道に欠けるものが多かったのに対し、敵側は、戦闘に役立ちそうな能力が揃っています。

主人公が、映画の中で、「俺たちは落ちこぼれなんだ」とぼやいていた意味が、なんとなく分かる気がします。



【案外、戦わないんです】


映画のコンセプトは、主人公と敵側がそれぞれ異能力を駆使して戦うというもののはずでしたが、主人公の親分である政府高官が、実は、敵リーダーの異能力を使って、人類の80%を犠牲にして、新たな人類を生み出そうという、ぶっそうなことを考えていたことが判明。
これにより、主人公と敵チームがあまり戦うことなく、結束することになります。

結局、異能力者VS軍隊という構図になってしまったのは、正直、面白くなかったなぁ。
しかも、その戦いも、軍隊側の方が優勢で、ほとんどの異能力者が死亡&負傷という結果になった上、致死性ウィルス能力を持つ異能力者を政府高官側に奪われてしまうことに。

うーむ、異能力者映画なのだから、もうちょっと、その異能力を発揮して頑張って欲しいところだったぞ。


【最後は、後味が悪い】


政府高官に奪われた、致死性ウィルス能力者を最後に取り返すことになりますが、この能力者が他殺にしろ自然死にしろ、死んでしまうと、超強力ウィルスが地球上に蔓延し、人類の80%は死んでしまうということになるため、それをなんとか阻止しなければいけないわけです。

阻止するための唯一の方法は、この能力者を生きながらに焼却処分するというもの。

うっそー、最悪。
なんちゅう、設定なんじゃ。

映画では、この能力者が銃撃を受け重傷を負ってしまい、いずれにしろ死は免れないので、死ぬ前にとっとと焼却処分してくれと、本人の依願により生前焼却が実行されることになりますが、いずれにせよ、生きたまま燃やすとかって、どう考えても凶悪犯罪としか思えず、無茶苦茶、後味悪いことこの上なしでした。

どうせなら、実は、ドクターペッパーを飲むと体内のウィルスが死滅するんだよね、くらいの軽いノリが良かったかも(笑)。


[ 2017/03/15 00:00 ] 超能力系 | TrackBack(0) | Comment(0)

【洋画:SF】 スキャナーズ

【評価】★★★☆☆

scanners.jpg
1981年/カナダ
監督:デヴィッド・クローネンバーグ
主演:スティーヴン・ラック


他のブログの紹介か何かを見て、借りてみようと思っていた作品。
昔の作品なので、TSUTAYAで探しあぐねていたのですが、復刻版DVDがレンタルとして置いてあったので早速借りてみることに。

【ストーリー】
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警備保障会社コンセック社は、超能力者(スキャナーズ)を使った警備保障の研究を進めていた。
スキャナーズは、他人の思考に入り込み、その思考を読み取ったり、思考自体を自由自在に変えて人を操る超能力を有していた。
コンセック社は、ある日、要人を呼んで超能力実験を行うが、その実験場に、コンセック社に敵対する超能力者レボックが潜入し、その強力な超能力で、コンセック社に協力する超能力者を抹殺してしまったのだった。
コンセック社は、レボック暗殺のために、新たな超能力者ベイルを雇い入れる。
ベイルは、レボック暗殺に向かうが、その過程で、ベイルとレボックは兄弟であり、コンセック社の研究者で二人の父であるルース博士が、胎児への実験によって、ベイルやレボックのような超能力者を生み出していたことが分かる。
ルース博士は、レボックによって殺されるが、ベイルは、レボックもルース博士と同じように他者を顧みず、冷酷な性格であることを見抜き、レボックとの超能力対決に臨む。
死闘の末、ルーズの体はレボックの超能力により丸焦げにされてしまうが、ルーズの精神はレボックと融合し、レボックとルーズが融合した新たな人格が誕生するのだった(完)。

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超能力者対決の元祖的な作品でした。
昔の作品なので、展開が素朴で少々物足りなかったり、キャラクターが地味だったりということもあり、現在の作品と比べると、すごく面白いとまでは言えないかなと思いますが、昔の作品であることを考慮すれば、よく出来ている作品かと思います。

世界支配を目論み、超能力者の地下組織を作る組織のリーダー・レボックと、自身の過去の記憶がない超能力者ベイルの、超能力者バトルを描いた作品です。

超能力者を使った警備保障の実験を行っているコンセック社に対し、地下組織のリーダー・レボックが攻撃をしかけるという展開から始まっていきます。
このような設定だと、普通、コンセック社が敵で、レボックが主役という位置づけの映画になりそうですが、そこが逆転しているところが本作の面白いところ。

レボックは、コンセック社の超能力者実験の場に潜入し、コンセック社の雇っている超能力者に攻撃を仕掛けます。
これが、序盤の展開なのですが、そこで、攻撃を仕掛けられた超能力者が苦悶し続けたかと思うと、ついには、頭ドッカーンの大爆発!

この場面が、本作の最大の見所です。
まさか、映画序盤で、派手な頭爆発ですから、これは衝撃的。
いやはや、クローネンバーグ監督、さすがと言ったところです。

要人を集めて行った実験で恥をかかされ信用失墜を招くことになったコンセック社は、レボック暗殺を決意します。
しかし、コンセック社の超能力者は、レボックに軒並み殺されたり、地下組織に引き抜かれたりしてしまっているため、新たに、主人公ベイルを雇い、レボック暗殺に向かわせるという展開。

途中々々、超能力バトルが繰り広げられ、超能力の攻撃を受けると、地味に鼻血がたらーっと流れ出たりするのですが、鼻血タラッーが生理的に嫌な感じがします。
どうも、脳みそが溶けだしているような気がして、なんとも、気分がムズムズしてしまうんですよね・・・。

話が進むにつれ、実は、コンセック社の研究者ルース博士がレボック、ベイル二人の父親で、更に、ルース博士の実験が超能力者を生み出す元凶になっていた・・・と言った事実が明らかになってきます。

そして、事態の元凶のルース博士はレボックに殺されるものの、レボック自身も冷酷無慈悲な性格で、世界征服を目論んでいたことから、それを止めようとするベイルと超能力対決を行うことになります。

この超能力対決が本作のクライマックスですが、両者、超能力の攻撃を受けて、顔の血管がムキムキと浮き出たり、顔が腫れあがったり、皮膚が水膨れのようになったりと、とってもキモイ状況が続きます。

さすが、クローネンバーグ監督、なんとも悪趣味な映像表現。
まぁ、最後の対決では脳みそボカーンの再演がされなかった点は、多少の自粛をしたのかもしれません(笑)。

そして、ついにはベイルの体から火が燃え上がり、ベイルは真っ黒焦げの焼死体になってしまいます。
最後の最後まで、悪趣味な展開だったのでした(笑)。

世界征服を目論むレボックが勝利したかと思いきや、レボックの額にあった傷が消え、外見はレボックですが、中身はベイルに変わっていたのでした・・・という結末。

正直、結末はよくわからないところでした。
レボックの精神をベイルが乗っ取ってしまったのか、はたまた、レボックとベイルの精神が融合して、新たな人格が生まれたのか・・・と言ったことなのだろうとは思いましたが、ラストの場面だけでは、あまりはっきりとはせず。

ラストをもう少し、分かりやすく表現してくれると良かったなぁと思いました。

しかし、いずれにしても、超能力者バトルの元祖と言えそうな作品で、超能力者バトルの映画に興味のある人は一見の価値ありかとは思います。


[ 2015/07/29 22:53 ] 超能力系 | TrackBack(0) | Comment(0)

【洋画:超能力】 PUSH 光と闇の能力者

【評価】★★★☆☆

push.jpg
2009年/アメリカ
監督:ポール・マクギガン
主演:クリス・エヴァンス、ダコタ・ファニング


先日、超能力者の戦い(正確には宇宙人ですが)みたいなストーリーの作品「アイ・アム・ナンバー4」を観たので、同じような作品を続いて借りてみました。

【ストーリー】
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政府は、超能力者を兵器として活用するため、超能力を持つ人間を捕らえ、実験設備で様々な非人道的な実験を繰り返していた。
主人公ニックも物を動かす念動力を持つ超能力者で、政府からの監視を受けていた。
ある日、予知能力を持つキャシーという少女がニックを訪れ、政府の実験設備から脱走したキラという女性を探し出して助け、キラが実験設備から持ち出した物を手に入れ、世界を変えなければならないという話を持ちかけられる。
その直後から、キラが持ち出した物を奪い返そうとする政府や、それに目を付けた他の超能力者組織から、ニックとキャシーは執拗な攻撃や追及を受けるようになる。
そして、それにより、未来はニック達にとって良くない方向に変り、キャシーが見る予知も全て、ニックとキャシーの死につながるものばかりとなる。
その運命を変えようとあがくニックとキャシー。ようやく、キラと出会うが、その後、キラは政府につかまってしまう。
それでも起死回生の策で、キラが持ち出した物、それは超能力者の能力を高める薬であるが-を手に入れ、キラも、PUSHと呼ばれる、他人の記憶を書き換え人を操る能力を駆使して、政府側の大物超能力者を殺すことに成功するのだった(完)。

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政府側に付いている超能力者と、政府に対抗する側(というには貧弱だが)の立場の主人公達による超能力バトルを描いた作品。
超能力がいくつかの類型に分かれているのが、なかなか面白い設定でした。

主人公ニックは、物を動かす-いわゆる念動力(サイコキネシス)を持つ超能力者で、そのような超能力者はムーバーと呼ばれます。
そして、主人公ニックに協力するキャシーは、予知能力を持っていて、それは、ウォッチャーと呼ばれます。
ニック達が探している超能力者キラは、他人の頭の中に偽記憶を埋め込み、他人を操作するという超能力-プッシュと呼ばれる超能力者です。

これ以外にも、サイコリーディング(物を触って、持ち主に居場所などを探る能力)や、ヒーリング(傷を治す)など、色々な能力を持つ超能力者が出てきますが、メインは、「ムーバー」、「ウォッチャー」、「プッシュ」の3類型。

主人公達と、主人公に敵対する組織(政府や、その他の超能力集団)は、主に、「ムーバー」、「ウォッチャー」、「プッシュ」の能力を使って戦っていきます。

この中でカギになる能力が「ウォッチャー」。

未来は刻々と変化するので、ちょっとした行動が、全く違った未来へと変えていってしまうため、「ウォッチャー」は、その刻一刻と変る未来の変化を捉え、また、どう変化するかといったことも考える能力が試され、その能力の差異が、超能力者同士の戦いの優劣に繋がっていきます。

主人公に敵対する側のウォッチャー達は、キャシーとは比べ物にならないほど、高いウォッチャー能力を有していて、主人公側が、何か決断したりするだけで、それによって生じるである未来の変化をキャッチし、すぐさま、対抗手段を打ってくるというツワモノ揃い。

対する主人公側のキャシーのウォッチャー能力は、未来は見えるものの、その未来を変えるにはどうすれば良いんだっけということがあまり分からないという程度の、結構頼りなげなレベル。

ついでに主人公ニックのムーバーとしての能力は、ある程度の物や人くらいは吹き飛ばしたりすることは出来ますが、敵側は、空気の粒子を動かしてバリアーを張ることが出来るとか、神業レベルの超能力者。

能力的に劣りすぎている主人公達が、エリート集団の超能力者と、どうやって対抗するんだ!?というのが本作の見所です。

苦肉の策として編み出した方法が、行動する直前まで決断したり考えたりしないという行動を取るというもの。

「つまり、無計画に行動するってことね!」とはキャシーの弁ですが、「計画はご利用的に」とかって推奨しているアコムとかが聞いたら、説教されかねないレベルの策です(笑)。

実際、それをどうやって実行するかは映画を観てもらうこととして、まぁ、少々無理のある計画だなぁ。
ただし、映画なので、この作戦が功を奏して、無事、敵側の超能力者を倒すことに成功、目的の物を手に入れ、「これを使って、政府と交渉しよう!」なんて言っているところで映画は終了。

これは、どうにも続編ありきの終わり方ですな。

この映画でのウォッチャーの役割って、三国志の世界で言うと、軍師の役割です。
三国志は、諸葛孔明や司馬仲達、周瑜、賈[言羽](かく)、郭嘉など色とりどりの軍師が出てきて、軍師の力量比べで国の盛衰、戦いの行方が決まっていきますが、本作も、軍師役のウォッチャーの出来不出来が、情勢を大きく左右していて、なかなか面白い設定でした。

ちなみに、諸葛孔明に当たるのが、主人公側のウォッチャー、キャシーのお母さんで、彼女は政府の実験施設に隔離されたままですが、大昔に予知し、キャシーに伝えてあった情報が、主人公達を場面場面で助けてくれます。

敵側のウォッチャー達も司馬仲達、周瑜並みの能力で、これまた侮れない。

そして、肝心のキャシーはと言えば、三国志で言うところの、馬謖(ばしょく)だな、馬謖。
あまり、自信過剰にヘボなことばかりしていると、諸葛孔明ならぬお母さんに、泣きながら斬られちゃうぞ。もっと頑張れ。

三国志となぞらえて観ると案外面白い作品かもしれません。

[ 2015/01/31 00:00 ] 超能力系 | TrackBack(0) | Comment(0)

【洋画:アクション】 アイ・アム・ナンバー4

【評価】★★★☆☆

IAMNUMBER4.jpg
2011年/アメリカ
監督:D・J・カルーソー
主演:アレックス・ペティファー
原作:ジョビー・ヒューズ著「アイ・アム・ナンバー・フォー」


「ナンバー4」って、微妙な立ち位置だよなぁと少々気になっていた作品。
ナンバー1からナンバー3まで殺されて、次に狙われるのはナンバー4の自分という、なかなか面白い設定の作品なので、思い切ってレンタルです。

【ストーリー】
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ロリアン星は、異星人モガドリアンの侵略を受け滅亡してしまう。
生き残ったロリアン星人9名は、地球に逃げるが、モガドリアン達も、逃げたロリアン星人達を殺すため、地球にやってきたのだった。
モガドリアン達は、生き残ったロリアン星人9名に番号を付け、1番から順番に抹殺を開始する。主人公のロリアン星人ジョン・スミスは、ナンバー4であったが、ナンバー1から3まで抹殺されたことを知り、次は自分が狙われる番であることを自覚する。
モガドリアン達の追求を避けるため、逃亡生活を続けるジョン・スミス。
逃亡生活中も高校に通ったりしていたため、ついに、モガドリアンに居場所を知られてしまう。しかし、時期を同じくして、ジョン・スミスは、ロリアン星人が持つ超能力に目覚め、サイコキネシス(念動力)など、強力な力が使えるようになる。
ジョン・スミスは、ついにモガドリアン達の襲撃を受けるに至るが、覚醒した超能力を使って反撃を開始する。ジョン・スミスとモガドリアン達の戦いが開始されるが、その戦いの最中、ジョン・スミスを援護する女性が現れる。彼女は、ナンバー6で、この戦いに加勢すべくやってきたのだった。
ナンバー4とナンバー6の強力な超能力が発動し、襲撃してきたモガドリアン達は全て倒される。そして、ナンバー4とナンバー6は、他のモガドリアンの追跡をかわしながら、残りのナンバー達を探す旅に出るのだった(完)。

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常人とは異なる特殊な能力を持つ人々が、その能力を危険視する政府か何かに命を狙われる話なのかなぁと予想して見始めましたが、全く予想を覆し、宇宙人同士の争いを描いた作品でした。

主人公は、異星人モガドリアンに母星を滅ぼされ、地球に逃げてきた宇宙人ロリアン星人。
宇宙人と言っても見かけは人間と変わりはなく、人間と恋に落ちたりします。
こういう設定で常にわき上がるゲスな疑問として、人間と宇宙人では遺伝子構造が違うので、生殖活動とかは無理なんじゃないですか?というものですが、そういうゲスな勘ぐりには、目をつぶるのが大人のマナーです。

さて、敵役の宇宙人モガドリアンも、人間っぽい姿をしていますが、ネオナチみたいな頭の剃り方をしていたり、鼻の脇にエラみたいなのがあって、どことなくどう猛なサメのような顔をしているので、あぁ、こいつ悪役だなとはっきりと分かる親切設計になっています。

主人公は、ジョン・スミスという平凡な偽名を使って、モガドリアンに捕まらないよう、アメリカ各地で逃亡生活を送っています。
一方のモガドリアンは、地球に逃げ込んだ9人のロリアン星人を抹殺すべく、精力的に活動していますが、なぜか、9人のロリアン星人に番号を付け、1番目から順番に抹殺をしていくという、非常に律儀な行動を取っています。

たぶん、モガドリアンって、コレクター気質が非常に強い宇宙人なんでしょう。
損得に関係なく、「1番目から順番に処理していきたいんだ!」という、他人には分かりかねる妙なこだわりを持っているのが、コレクターの特徴です。
サメみたいな野蛮な顔をしている奴ですが、こういうコレクター気質を持っている点は、そこはかとなく親近感を覚えます。

映画序盤は、主人公は宇宙人と言えども、普通の人間と同じくらいの無力さなので、ただただ、モガドリアンに見つからないように逃げるのみ。
主人公は、ナンバー4を与えられていて、モガドリアンが律儀にナンバー3まで殺してしまったため、抹殺対象の順番が回ってきてしまっています。
こりゃ、やべぇということで、モガドリアンに見つからないように、更なる慎重な行動が求められる主人公ですが、幸運なことに、ロリアン星人に眠る秘められた超能力が覚醒し、モガドリアンに対抗できる力が身につきます。

とりあえず、この力を使って最初にやったことは、通っている高校のいけ好かない連中を完膚なきまでに叩きのめすということですが、こういう展開って、オタクがよく抱く妄想(日頃威張っている奴や体育会系の奴を、圧倒的なパワーで木っ端微塵にするという妄想)をストーリーにしたような気がしなくもありません。

モガドリアンはコレクターだし・・・ということを考えると、本作の作者、オタク気質な人なのかも。

実はこの映画、ここまで来るので半分ほど時間を費やしていて、結構だれる展開ですが、この後は、モガドリアンと主人公の派手な戦いの場面になるので、ようやくスッキリします。

モガドリアンは高度な技術によって作った強力な武器、主人公はサイコキネシス(念動力)を中核とした超能力で戦うことになります。
ただし、モガドリアンは10人くらいいて、ちょっとハンディが付き過ぎなので、この戦いには、突如乱入した、ナンバー6の女の子が参戦。

このナンバー6が、格闘技に精通している上に、テレポーテーション(瞬間移動)の超能力を使うので、半端なく強いです。
おそらく、ナンバー4の主人公より、強いと思います。

てっきり、ナンバーって強い順に付けられていたのかと思っていたのですが、どうもそうでもなさそうです。
コレクター気質を持つモガドリアンのことだから、もっとマニアックな理由で番号を振ったに違いありませんが、本作では番号付けの理由は明らかにされず、非常に残念。

結局、この戦い、主人公はモガドリアンの撃つ銃の弾(レーザー?)をサイコキネシスで止めちゃうし、ナンバー6は、テレポーテーションでモガドリアンの後ろに回り込んで、あっさり仕留めちゃうしと、主人公側の圧勝。

・・・ロリアン星人、こんなに強いのに、なぜモガドリアンに滅ぼされたのだ・・・?
モガドリアンが使っていた武器は、個人戦用の武器(銃など)だけなので、もっと強力な大量殺戮兵器を本国には持っているのかも知れないので、これだけで、モガドリアン達の実力を判断してはいけないのかもしれません。

あと、考えられることとしては、モガドリアンのコレクター気質が戦いに影響したのかも。
抹殺の順番は、主人公であるナンバー4であるわけですが、その抹殺現場に、ナンバー5を飛び越えて、ナンバー6が乱入してきてしまったわけですから、「ナンバー6を殺してしまうと、今までのコレクションが無意味になる!?」と考え、手加減してしまった可能性があるかも(・・・そんなわけ、あるか!)。

モガドリアンのコレクター気質に対する考察は置いておくとして、映画は、ナンバー4とナンバー6以外のナンバーズはどうしたんだよ!というツッコミを入れる余地を残しながら、終了。

ナンバー4とナンバー6は、モガドリアン達を滅ぼすべく、他のナンバーズを探す旅に出るという終わり方を迎えます。

多くの人の見解では、続編ありきの終わり方だというものですが(今のところ、続編が作られる気配はないようですが)、個人的には、色々と未回収の伏線が残っているものの、これはこれで、完結した作品と見ることは出来るかなと思います。

序盤から中盤までのかったるさに目をつぶれば、後半は派手なアクションで、楽しめる作品でした。

[ 2015/01/28 06:51 ] 超能力系 | TrackBack(0) | Comment(0)
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