【評価】★☆☆☆☆ 著者:小峯隆生 出版:並木書房 「プライベート・オペレーター」、いわゆるイラク戦争などでも活躍(暗躍?)している民間軍事会社のことです。
以前読んだ、「
戦場の掟 -BIG BOY RULES 」もまさに、民間軍事会社の実態を描いたルポでしたが、本作もそういったテーマで書かれた本かなと思いましたが、いやはやびっくり、すごく手抜きな本でした(苦笑)。
非常に薄い本で、パラパラとめくってみると、対談形式になっていて、なんだかやけに軽そうだな(分量も中身も)と思ったのですが、読んでみたら、予想以上に軽いというか内容のない本でした。
数章に分かれていて、最初は、伝説の傭兵隊長マイク・ホアー(1950年代に活躍した人物のようです)にまつわる話。
その取材・調査方法は、マイク・ホアーにインタビューをしたことのある人にインタビューするというもの。
・・・本人じゃなくて、その本人と数度、インタビューをしたことのある人から話し聞くのか(唖然)。
どんな手抜きな取材じゃーい!、と初っ端からぶっ飛びました。
当然、又聞き情報の類なので、内容はないに等しいのでした。
その後、アフガン戦争やボスニア戦争で傭兵として戦った経験のある日本人にインタビューした内容もあり、その辺りは、多少は読めるのですが、対談形式のため、内容の薄さは払拭できず。
そして、この著者、傭兵になりたいという願望があるそうで(どこまで本気なのかは分かりませんが、いわゆる軍事オタクというレベルのようです)、この日本人に、傭兵-プライベート・オペーレターになるには、どんな訓練や能力を身に付ければよいかということを聞いています。
外国の軍隊に入るわけなので、「英語が話せるようにせよ」みたいな、なんだかごく一般的なアドバイスの他、体力が必要(当然ですね)ということで、日頃の体力トレーニングの方法などのアドバイスも出てきます。
・エレベーターやエスカレーターを使わず、階段を使うようにする。
・普段から最寄駅より一駅前におりて歩くようにする。
・・・なんでしょう、ダイエットのアドバイス?
元傭兵のアドバイスとは思えないぞ、これ(笑)。
ちなみに、著者は、インタビューした元傭兵から、「詳しく知りたければ、知り合いの外国人傭兵を紹介してやるから、現地に行って取材してきたら?」と再三、言われるのに、「いやいや、それは危険すぎですから、お断りです」と断固拒否。
この著者、ジャーナリスト(じゃないかもしれません)としても、非常にぬるい人のようです。
硬派なタイトルの割りに、非常にぬるさ全開の作品でした。
久々に、読んで損したなぁと思ったのでした。
近年、こういう本も逆にめずらしいかも。
【『ザ・プライベート・オペレーター』より】 1歩遅れたら足手まとい。皆と同じ10歩ならば人並みに使えるヤツ。10歩半なら信頼できる勇敢なヤツ、となるわけです。
【その他のレビューブログ】 感想を書いたブログは見つからず。この内容なら当然と言えば当然かな・・・。
紙魚
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