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kappa1973

Author:kappa1973
 
読んだ本と映画について、感想を書いていきたいと思います。
 
評価は5段階で・・・
★☆☆☆☆:焚書坑儒!
★★☆☆☆:時間の無駄
★★★☆☆:損はない
★★★★☆:良い作品!
★★★★★:殿堂入り!?

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[ジャンル]: 映画
120位
[サブジャンル]: レビュー
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【洋画:ホラー】 ネイビーシールズ オペレーションZ
【評価】★★★☆☆

navysealds_z.jpg
2015年/アメリカ
監督:スタントン・バレッド
主演:エド・クイン


TSUTAYAを定期巡回中、準新作のところに、新たなゾンビ映画発見。
タイトルの最後にZが付くとゾンビ映画というのは定番になりつつありますな。
Z級映画の意味じゃないですよ!

【ストーリー】
====================

ルイジアナ州ニューオリンズに、遊説のため副大統領が訪れている最中、その街で、突如謎の暴動が発生。
副大統領は、暴徒に囲まれ州議会棟に閉じ込められてしまう。
そこで、精鋭部隊ネイビーシールズに副大統領救出の命令が下る。
現地に赴くと、暴徒は、CIAの開発したウィルスによりゾンビと化した集団であった。
副大統領救助のミッションは無事完遂するが、今度は、新たに、その街に閉じ込められたCIAの科学者救助のミッションが告げられる。
住民がゾンビと化し、暴れ回る危険地帯を潜り抜け、研究所に閉じ込められたCIAの科学者を発見することに成功。
無事、救助ヘリのところまで連れて行くことに成功する。
しかし、ネイビーシールズのメンバーの一人DJ(主人公)は、ミッションの途中で、ゾンビに噛まれてしまい、感染の危険性が生じてしまう。
それでも、ネイビーシールズは、仲間を見捨ててはいけないと、DJもヘリに載せ、帰還する。
そして、帰還したDJは、ゾンビウィルスに感染せずにすんだのだった。
実は、ミッション派遣まえに予防接種した7種類のワクチンのおかげで、ウィルスを無効化できていたことは発見、この発見により、ゾンビウィルスの拡大も阻止することに成功するのだった(完)。

====================

【まさかのプロパガンダ映画】


ネイビーシールズ×ゾンビ映画という設定だったので、グチョグチョ、バリバリのゾンビなぎ倒し映画かと思ったのですが、確かにそういった面もありましたが、どちらかというと、「ネイビーシールズって、凄いよね!」という、米軍賛歌のプロパガンダ的な内容でした。

まさか、ゾンビ映画で、プロパガンダ映画が作られるとは思っても見なかった(笑)。



【映画的には盛り上がりにかける】


凶暴なゾンビの群れを相手に、ネイビーシールズがミッションを遂行するため、自らの犠牲も省みず、冷静沈着、勇猛果敢に行動する、そんな内容となっており、登場するゾンビは、全て、ネイビーシールズを盛り上げるための脇役、つまりは、時にはネイビーシールズの勇敢さを際立たせる引き立て役、時には、人間味あふれる隊員の姿を描くための小道具扱いになっています。

そんなわけなので、絶体絶命、ピーンチ!、どうするんだ一体!!!、みたいなハラハラドキドキ感に欠け、どことなく予定調和な展開で、映画としては、どうしようもなく、盛り上がりに欠ける展開でした。



【ゾンビと言えども、子供は殺さんのだ】


映画の趣旨が、面白いゾンビ映画を作ろうということではなく、ネイビーシールズを賛美することが主目的になっているようで、特に、その象徴的なのが、主人公DJの子供ゾンビに対する扱い。

主人公DJは、「ゾンビであっても、子供は殺せない!」と言い出し、素手で動きを封じ込めて殺さずに縛り上げるなんていう無茶な行動を、突如行うシーンがあります。
しかも、その結果、子供ゾンビに噛まれる始末。

それでも、「子供だけは殺せない!」と、噛まれてゾンビウィルス感染の危機に晒されても、後悔の様子を示すことの無い主人公DJ。


「いやぁ、なんて立派なんだ、ネイビーシールズ!」と思う人は少ないのではないでしょうか。
それよりも、「うそくせぇ・・・」という気持ちの方が濃厚。

そもそも、以前読んだ、ネイビーシールズのノンフィクション「ネイビー・シールズ 最強の狙撃手」や、その本を映画化した「アメリカン・スナイパー」でも、子供でも殺さざるえない、戦場の非情さが描かれてたしなぁ。

明らかに、それは無いでしょというような行動を入れ込む当たりが、この映画のプロパガンダ的臭さを醸し出す原因です。



【ゾンビ感染予防には予防接種を】


こんな感じで、プロパガンダ臭が強くて、ちょっとなぁ・・・と思わされる作品ですが、なんと言っても一番衝撃的だったのが、ゾンビに噛まれた主人公が、ゾンビウィルスに感染しなかったという結末。

もともと、遺伝的に免疫がありまして・・・というバイオハザードのようなご都合主義的な設定ではありません。
・・・が、むしろ、もっとご都合主義的な理由-事前に予防接種していたワクチンが、偶然にもゾンビウィルス感染予防に効果があったというもの。

「DJが、感染しなかったのは、ミッション前に予防接種した7種混合ワクチンのおかげでした。そのメカニズムは不明ですが、それにしても、驚きました」・・・って、こっちが驚いたわい!
マラリアとかの予防接種で防げるゾンビウィルスって、今まで見てきた中では、一番脆弱だったと思います(笑)。


【ネイビーシールズ、最強!】


そして、事態が解決した後、様々な関係者が、「ネイビーシールズの勇敢な行動のおかげで、最悪の事態を防ぐことができました。ネイビーシールズ、万歳!」みたいなコメントを述べ、ネイビーシールズって、凄いなぁみたいな結びになっています。

中でも、この騒動の元凶であるCIAも、「ネイビーシールズの活躍のおかげです。今回の事態の原因は不明ですが、なにはどうあれ、同じ悲劇が繰り返されないことが大切なんです」と、他人事のようなコメントを述べていましたが、どう考えても、CIA、あんたの責任でしょ、と最後の最後で突っ込みを入れてしまったのでした。



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ゾンビ・吸血鬼 | 【2017-03-24(Fri) 00:00:00】
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【書籍:歴史】 死してなお踊れ 一遍上人伝
【評価】★★★☆☆

death_dance.jpg
著者:栗原康
出版:河出書房新社



【アナキストを惹きつけた人物】


政治学者でアナキスト(日本語だと「無政府主義者」になるが、本来の言葉と日本語訳ではニュアンスが違うと思います)である栗原康氏が書いた、一遍上人の伝記。

以前、栗原康氏の書いた、伊藤野枝の人物伝「村に火をつけ、白痴になれ」が非常に面白かったので、同じ著者の作品を手にしてみたのでした。

伊藤野枝は、明治・大正のアナキスト・大杉栄の妻で、権威とか因襲なんかをクソくらえという感じでぶっ飛んで生き、関東大震災の時に、政府の官憲の手によって殺されるという、なんとも凄まじい一生を送った女性ですが、著者の栗原康氏の思想・考え方と伊藤野枝の生き方がぴったりマッチしていて、「村に火をつけ、白痴になれ」は面白い作品に出来上がっていました。

今回の一遍上人は、鎌倉時代の僧侶で、後の時宗と呼ばれる宗派の祖となる人物で、伊藤野枝とはだいぶ異なる人物像ですが、一遍上人はこの人で、栗原康氏の思想に交差する何かを持っている人物のようです。


「嫌になって出家しちゃうは、定番?」


一遍上人とは、元々は武家の出でしたが、親族間の領地争いや、本妻・側室間の愛憎争いに嫌気が指し、財産も人間関係も全て捨てて、出家し、放浪の旅に出てしまったと言うお人。
今ある人間関係などに疲れ果てて、全て捨て去って出家してしまうっていうパターン、昔の人の話でよく聞くきがします。
最近は、引きこもるというパターンが多いようですが、昔は、放浪の旅に出るというのが定番なんですかね。

そういえば、中学生時代に熱中した、光栄のシミュレーションゲーム「三国志」でも、コマンドの一つに「放浪の旅に出る」なんてのがあったなぁ。


「無心が大切」


さて、一遍上人の思想というのは、「全ての執着を棄てよ」というもの。
権威や身分、富貴など、世俗で作られた様々なシガラミは捨て去り、一心に念仏だけを唱えることで救われるという考え方。

この権威などのシガラミを捨て去るという考え方が、著者の栗原康氏のアナキズムと共鳴したのだろうなぁと思われます。

一遍上人の考え方で面白いところが、自力本願ではなく他力本願という思想なので、「自分がこれをやったから、救いが得られる」というのは否で、「基本的に、全ての人が救われることになっているので、見返りとか何も考えずに、念仏を唱えなさい」ということなので、念仏を何回唱えたから救われるとか、そういった見返りや因果関係は否定し、更には、仏を信じる-信心のある・なしも救いには関係ないという点。

見返りとか利益とかに囚われず、一心不乱に無になりなさい、こんな思想のようです。


「念仏+踊りって(笑)」


そして、一遍上人は、上人を支持する人々と一緒に、念仏を唱えていたら、いつしか気持ちが昂揚して、みんなで狂ったように踊りだし、踊り念仏というものを、一大流行させるに至ったとのこと。
念仏だけでなく、体も本能のままに動かせば、心も頭も余計なことから解放され、「執着を棄てる」ことに繋がっていくということなのでしょう。

この踊り念仏、今でも日本各地で見ることができ、有名なところでは、沖縄のエイサー、北に行くと、福島県いわき市でも、「じゃんがら念仏踊り」なるものがあったりします。
それらと一遍上人との繋がりは知りませんが、念仏を唱えながら踊るって、不思議な感じがしますが、結構、相性の良い行為なのかもしれません。

一遍上人は、「執着を棄てよ」が信条であったため、一遍上人を支持する人々の中には、社会的に差別を受けている下層の人々や、当時は地位の低かった女性なども多かったそうです。


「女性は不浄?」


女性が社会や当時の仏教の中で、差別的な扱い(例えば、神聖な場所への女人禁制など)をされていた理由として、生理や出産で定期的に血を流すということが不浄であるとされていたからとのこと。

ちょうど、この本を読む前日、妻との会話で、妻が、「仏教では、女性は生まれながらにして地獄に落ちるらしいよ。なぜなら、生理で毎月血を流す女性は穢れているからなんだって。」みたいなことを言っていて、その時は、「へー。また、仏教の特定の一派の偏った思想を誤解して言ってるだけじゃないの?」と思ったのですが、まさか、翌日、本書を読んで、全く同じことが書かれていてびっくり。

仏教のことは、とんと知りませんが、女性に対する考え方って、こんな感じなんですね。
先日、東京のゴルフクラブが、今まで認めていなかった女性の正会員としての入会を認めることにした、なんていうニュースがありましたが、宗教でさえ、こんな考え方なんだから、男女平等は程遠いのかと思います。

女性への蔑視・差別だけでなく、ありとあらゆる差別がまだまだ存在していますが、それは、社会が生み出した執着が一つの原因なのかもしれません。
一遍上人の説くように、踊り狂って執着を捨て去るのも一つの手かも。

確かに、一心不乱にダンスをしている人って、何もかも忘れて無の境地という感じもしますね。


【『死してなお踊れ』より】
 
仏教の修行としては、これがいちばんむずかしい。世俗にまみれ、まもるべき妻子や兄弟をもち、そして財産をたくわえながらも、それに執着せずに、いつでもあの世にいってやる、ぜんぶ捨ててやるんだ、といえなくてはならないのだから。
 
(書き出し)
一二三九年、一遍は伊予国の道後でうまれた。
 
(結び)
いくぜ、極楽。虫けら上等。泣いて、泣いて、泣いて、虫けらになりてえ。チクショウ!!
 






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歴史 | 【2017-03-23(Thu) 00:00:00】
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【洋画:ダンス映画】 ストンプ!
【評価】★★★☆☆

how_she_move.jpg
2007年/カナダ
監督:イアン・イクバル・ラシード
主演:ルティナ・ウエスリー


ここ最近、「ストンプ・ザ・ヤード」、「ストンプ・ザ・ヤード2」とストンプ関係の映画を見つづけてきた流れを受けて、本作をレンタル。
ずばり、そのまんまのタイトル!

【ストーリー】
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黒人の女子高生レイヤは、家庭の破綻から、通っていた名門私立高校の学費が払えなくなり、実家のあるスラム街に戻ってくることになった。
なんとか、名門私立高校への復帰をしたいと考えるレイヤは、奨学金試験を受けるが、試験の出来はよくなく、奨学金試験を通過できるか、非常に不安なところ。
そこで、かつて得意としていたダンス「ストンプ」の大会に出場し、優勝賞金を獲得し、そのお金で私立高校の学費に充てようと考える。
幼馴染のビショップが率いるストンプチームに紅一点で参加することにし、大会に向け、熱心に練習をするレイヤ。
しかし、大会前の腕慣らしの地元の大会で、レイヤが独断専行で勝手なダンスをしたことにより、ビショップたちとの間に亀裂が走り、レイヤは、ビショップたちのライバルチームに移籍してしまう。
全国大会では、レイヤの所属チームとビショップのチーム両者とも決勝戦に勝ち進む。
レイヤは、ビショップたちに行った仕打ちを反省し、謝罪し、決勝では、ビショップのチームに加わり、決勝戦を戦う。
レイヤ、ビショップのチームは見事優勝を果たす。
また、奨学金試験の結果も同じタイミングで返ってくるが、予想外にも見事試験を通過し、奨学金を受けることができるのだった(完)。

======================

【原題は「How She Move」】


最近、「ストンプ・ザ・ヤード」などのストンプ関係の映画を見ていたので、その流れでこの映画もレンタルしました。
しかし、借りるまでに、結構、躊躇しました。

なぜかというと、DVDのジャケットが、超ダサいです(笑)。
そして、タイトルもひねりなく、「ストンプ!」だし。
ジャケットのダサさと、タイトルのイモッぽさに、ダサい感のコンボ成立(笑)。
もうちょっと、なんとかならなかったのかと言いたい。

ちなみに、原題は「How She Move」とのことで、直訳すると「彼女の動き方」とでもなるのでしょうか。ダンスと生き様を掛けたタイトルのような気がします。
まだしも、原題そのままの方が、ダサい感じは薄れたかもしれない。



【叛服常無き女、レイラ!】


さて、ストーリーはというと、優等生の女子高生レイヤが、ストンプ(集団ダンス)を通じて、仲間との絆を築き上げるというものです。
こう書くと、非常に王道ストーリーなのですが、映画では、主人公レイヤと仲間の間には、優等生で野心家のエリートと、スラム街でくすぶる下層住民たちみたいな階級格差が見え隠れする上に、レイヤが利に敏く、その利によってあっちに走ったり、こっちに走ったりと、「お前は呂布か!」と突っ込みを入れたくなるほど、叛服常無しの状況。

友情ストーリーを描くにしては、この裏切り体質はまずいだろう(苦笑)。

この裏切りストーリーを概略すると、
レイラ:「学資のために大金が必要」
女友達:「ストンプ大会に出場して、優勝賞金を稼いだら?うちらのチーム、欠員出てるから、メンバーに加わったら?」

そこで、レイラは考えました。
「そのアイディア、ナイス!だけど、女性チームじゃ勝ち目ないから、男性チームを見つけて、そこに混じろう!」

レイラの発想は、大会で優勝できるか(金が手に入るか)が基準なので、友情とか手助けとか、義理人情とか一切無視して、勝利につながる道をシビアに選んで行くわけです。

この後も、幼馴染の男性チームに加わるも、レイラの独断専行でチームの輪を乱した上に、チームを抜けて、あろうことか、ライバルチームに参加。
さらに、決勝戦では、そのライバルチームを抜けて、再び、幼馴染の男性チームに再加入と、その裏切りの繰り返しは、かなり壮絶。

黒人、ダンス、スラム街というキーワードが揃うと、テーマに裏切りが入らざる得ないのでしょうか。
主人公の叛服常無しの行動が、どうも、ダンス映画にあるはずの爽やかさを吹き飛ばしてしまっているような・・・。



【裏切りの末のハッピーエンド】


ストーリーは、裏切りの連続で、どうにも後味の悪い感じが残りますが、ダンスシーンは、なかなか見ごたえがあります。
90分の中で、たっぷり、スタンプシーンが描かれており、最後のスタンプ大会の模様もたっぷり中継。

決勝戦に残る3チームだけでなく、他のチームのスタンプも描かれていて、これは楽しめます。
ラストは、レイラが裏切りに次ぐ裏切りで(笑)、最後に落ち着いた幼馴染のチームのスタンプ。
車を使った派手な演出のスタンプで、最後は、レイラのステップの一撃で、車のフロントガラスがパーンとはじけ飛ぶなんていう演出も盛り上がります。

この派手な演出で、見事優勝。
そして、当初の目的であった、奨学金試験もレイラは見事通過したことが分かり、全てがハッピーエンドに終わりました。

ハッピーエンド、いいんだけどね・・・。
だけど、裏切りの末のハッピーエンドってのは、はたしてどうなのよ?と、ちょっとモヤモヤするところも無きにしも非ず。




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音楽・ダンス | 【2017-03-16(Thu) 00:00:00】
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【邦画:SF】 ストレイヤーズ・クロニクル
【評価】★★☆☆☆

strayers_chronicle.jpg
2015年/日本
監督:瀬々敬久
出演:岡田将生、染谷将太


DVD予告で、異能力者同士のバトルといった内容で紹介されており、ほほう、これは面白そうではないかとの判断で、レンタル。

【ストーリー】
====================

主人公スバルは、政府の人体実験の末に特殊能力を有して誕生した少年。
他にも数名、同じようにそれぞれに違った特殊能力を持った少年・少女がおり、彼らは皆、政府の高官・渡瀬の監督下にあった。
一方、同じように政府の人体実験によって特殊能力を有して誕生した他の少年・少女がいた。
彼らは、子供の頃、政府の監督下から逃げ出し、「チーム・アゲハ」を結成し、政府要人を暗殺するテロを繰り返していた。
渡瀬は、スバルたちに、「チーム・アゲハ」のメンバーを生け捕りにするよう命令。
「チーム・アゲハ」に接触、捕獲を試みるスバルたちだったが、自分たちと同じ境遇で、違った生き方をしてきた「チーム・アゲハ」とスバルたちの間に徐々に交流が生じ始める。
さらに、「チーム・アゲハ」のリーダー・学は、体内に致死率80%のウィルスを有しており、学の死と共に、ウィルスが解放され、人類の80%は死亡、生き残った20%は、新たな進化を遂げるであろうことを知る。
そして、政府要人の渡瀬は、学を使って、人類の80%を犠牲にしながら、新たな人類を生み出すことを目論んでいることをスバルは知り、渡瀬の目論見を阻止するため、「チーム・アゲハ」と協力する。
渡瀬を倒したスバルは、学から致死性ウィルスを放出させないため、学を生きながら燃やすという選択肢を取らざる得なくなり、苦悩しながらも、人類のため、学を生きながら焼却処分するのだった(完)。

====================

【異能力者バトル作品】


本作は、政府の実験によって生み出された様々な特殊能力を持つ少年少女(18歳前後)たちが、一方は、政府側につき、一方は復讐者としてテロ行為に走るという対立構造にある中、それぞれの立場に別れて戦うという、言わば、異能力者同士のチーム戦といった内容。

ただし、昨今は、単純に善悪に色分けされることはなく、善と思っていた自分の立場が歪んだ正義に利用されているに過ぎなかったり、単なる復讐目的のテロ行為かと思いきや、人類を救うレジスタンス的行動であったりと、二転三転、複雑な様相を呈することになります。

そう、世の中は、単純ではありません。



【意外と使えない異能力!?】


さて、見所の異能力者同士のバトルですが、それぞれの有している異能力は、異なっており、意外と使えない能力だなぁというものも多い印象。

まず、主人公スバル側の異能力者の能力は、主人公スバルが、数秒先の相手の行動を予測できる能力、他の仲間は、超高速移動ができる、聴覚が異常に発達している、超記憶力といったもの。

超記憶力は、普通に社会生活を送るには非常に便利な能力ですが、肉弾戦中心の異能力者バトルでは、ほぼ無意味。
映画の中では、過去の記憶から情報を呼び覚まし、事件の手がかりを提供するなんていう点で、ちょっとだけ役に立ちますが、見ていた大半の人が、「これだったら、インターネットと大して変わるまい」と思ったに違いない。
昨今では、インターネットはスマホで常に持ち歩けますし、超記憶力はインターネットと比べると、ちと、色あせるかなという印象。

聴覚異常発達に至っては、まわりの声・騒音がひっきりなしに耳に入ってきてしまい、油断するとノイローゼになってしまいそうです。
以前、統合失調症になった人の体験記を読んだ際、症状の一つとして、聴覚などが非常に鋭敏になり、雑多な情報がひっきりなしに入ってきて心が休まらなくなるということがありましたが、まさに、それに近い感じ。
便利な能力というよりは、病気に近い気がします・・・。

主人公の数秒先の相手の動きが予測できるという能力、予測できても、避けたりするだけの運動神経がないと役に立たないよなぁという感じがします。
「ドラゴンボール」でも、相手の動きを予測する能力を持つ敵が出てきたことがありますが、確かその時も、悟空が、予測できても避け切れないくらい超スピードで攻撃を繰り出すことで、相手を撃破なんていう展開でしたし、数秒先の動きが予測できる程度では、常人にはあまり役に立たなさそう。
数秒先では、競馬の予測にも足りないからなぁ(笑)。

唯一使えるなぁと思ったのが、超高速移動能力。
攻撃するにも逃げるにも、全てに使える能力と言えます。
あまりに使える能力のためか、敵の異能力者集団の中にも、この能力が使える少年が一人が配置されています。
さすがに、この能力者がどっちかにしかいないと、チートになり過ぎるとの判断だったのでしょう。



【敵の方が有能です】


一方、敵の能力はというと、こちらの方が、使いでのある能力を有している印象です。

敵リーダーは、死ぬと致死率80%というウィルスを拡散するという、非常にはた迷惑な能力。
「食べたら猛毒に当たるよ」というフグみたいな能力なわけですが、誰も、彼がこんな特殊能力を秘めているとは思いも至らないでしょうから、身を守るのにも役に立ちそうにありませんし、生きている間は非発動なので、少なくとも生存中は異能力者としては全く役に立たず。
死んで初めて役立つ(?)という、ある意味、気の毒な設定ではありますが、この特殊能力、当然ながら発動されたことはありませんので、その効果のほどは、どうやって知ったのだろうという疑問があります。

その他のメンバーは、レーダー能力、毒針飛ばし、幻惑&死の口づけ、全身を硬化する能力と、「幽々白書」にでも出てきそうな能力の数々。
主人公側が、単体の能力だけでは使い道に欠けるものが多かったのに対し、敵側は、戦闘に役立ちそうな能力が揃っています。

主人公が、映画の中で、「俺たちは落ちこぼれなんだ」とぼやいていた意味が、なんとなく分かる気がします。



【案外、戦わないんです】


映画のコンセプトは、主人公と敵側がそれぞれ異能力を駆使して戦うというもののはずでしたが、主人公の親分である政府高官が、実は、敵リーダーの異能力を使って、人類の80%を犠牲にして、新たな人類を生み出そうという、ぶっそうなことを考えていたことが判明。
これにより、主人公と敵チームがあまり戦うことなく、結束することになります。

結局、異能力者VS軍隊という構図になってしまったのは、正直、面白くなかったなぁ。
しかも、その戦いも、軍隊側の方が優勢で、ほとんどの異能力者が死亡&負傷という結果になった上、致死性ウィルス能力を持つ異能力者を政府高官側に奪われてしまうことに。

うーむ、異能力者映画なのだから、もうちょっと、その異能力を発揮して頑張って欲しいところだったぞ。


【最後は、後味が悪い】


政府高官に奪われた、致死性ウィルス能力者を最後に取り返すことになりますが、この能力者が他殺にしろ自然死にしろ、死んでしまうと、超強力ウィルスが地球上に蔓延し、人類の80%は死んでしまうということになるため、それをなんとか阻止しなければいけないわけです。

阻止するための唯一の方法は、この能力者を生きながらに焼却処分するというもの。

うっそー、最悪。
なんちゅう、設定なんじゃ。

映画では、この能力者が銃撃を受け重傷を負ってしまい、いずれにしろ死は免れないので、死ぬ前にとっとと焼却処分してくれと、本人の依願により生前焼却が実行されることになりますが、いずれにせよ、生きたまま燃やすとかって、どう考えても凶悪犯罪としか思えず、無茶苦茶、後味悪いことこの上なしでした。

どうせなら、実は、ドクターペッパーを飲むと体内のウィルスが死滅するんだよね、くらいの軽いノリが良かったかも(笑)。




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超能力系 | 【2017-03-15(Wed) 00:00:00】
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【洋画:サスペンス】 トライアングル -殺人ループ地獄
【評価】★★★☆☆

triangl.jpg
2009年/イギリス・オーストラリア
監督:クリストファー・スミス
主演:メリッサ・ジョージ


「あまり知られていない傑作タイムトラベル映画3本」という記事に紹介されていた1本。
面白そうなのでレンタルしてみました。

【ストーリー】
===================

主人公ジェスは、友人に誘われ、5人でヨットクルージングに出かける。
しかし、突然の嵐に遭遇、ヨットは転覆してしまう。
幸運にも近くを通りかかった大型客船に乗り込むことができたが、その客船には人が誰もいないのだった。
誰かいないかと船内をみんなで捜索していると、顔を覆った謎の人物が現れ、次々と友人を殺していく。ジェスも殺されそうになるが、反撃を試み、殺人鬼を船外に突き落とすことに成功。
殺人鬼は、「みんな、また戻ってくる。戻りたければ、全員殺せ」と謎の台詞を吐いて、海に転落して行く。
殺人鬼が海に転落してすぐに、大型客船に、ヨット遭難した自分たち5人が近づいてくるのが見えてくる。
乗り込んできた5人に、この異常事態を何とか説明しようと試みるが、またも、覆面をした殺人鬼が現れ、乗り込んできた5人を次々に殺し出すのを目にする。
そして、乗り込んできた自分自身と殺人鬼が戦う様子も目にし、先ほど、自分に起きた状況と全く同じ状況が再現されたのを目撃する。
そして、また、新たな5人が客船に近づき、乗り込んでくるのを目にする。
ようやく、全員が死ぬと、新たな自分たちがループして出現するということに気づき、自分たちが客船に乗り込む前に、乗船を阻止出来れば、このループを断ち切ることが出来るのではないかと気づく。
そこで、顔を覆面で覆い、乗り込んできた5人を殺害し、次に乗り込んでくるはずの5人の乗船を阻止しようと決断する。
5人を次々と殺すジェスだが、自分自身を殺そうとするも反撃に遭い、最初の展開と同様、今度は、自分が海に突き落とされてしまう。
しかし、海に転落したジェスは死なず、海岸に生きてたどり着くことができたのだった。
急いで、自分の家に戻ると、そこには、ヨットクルーズに出かけようとする自分がいることを発見。
悪夢のループを断ち切るため、自分自身を殺し、車のトランクに死体を入れ、死体を処理する場所を探しに出かけるが、途中で、トラックと衝突してしまう。
奇跡的に怪我を負わなかったジェスだが、そこで、これまでの記憶が喪失してしまい、再び、ヨットクルージングに出かけてしまうのだった(完)。

===================


【見事な数学の証明のようなストーリー】


主人公が、永遠のタイムループに閉じ込められてしまうという話です。
この手の話だと、ストーリーに破綻があったり、無理やりなところがあって、そういう点が気になるのですが、本作は、タイムループが破綻なく見事につながっていて、巧いとうなってしまう作品。

それこそ、DVDの最後が、DVDの冒頭にきちんとタイムループという仕掛けで見事につながっているので、視聴者も、話が途切れないと言う意味では、DVDを延々とリピートして見続けることができます(それが、面白いかどうかは別として(笑))。

映画の構成、例えると、すごく綺麗な数学の証明を見せてもらったような印象です。



【殺人鬼の正体はモロバレなのだ】


ストーリーは、ヨットクルージングに出かけた主人公ジェスを含む5名が遭難し、謎の大型客船に乗り込むといったところから、本格的に話が展開し始めます。
無人の大型客船の中に潜む、顔を覆面で隠した謎の殺人鬼。
その殺人鬼に次々と友人を殺される主人公ジェスですが、殺人鬼に対し反撃を行い、海に突き落とすことに成功します。

海に落とされる瞬間、殺人鬼は、「みんな、また戻ってくる。戻りたければ、全員殺しなさい。」という謎の言葉を残します。

本作としては、この謎の殺人鬼の正体は一体?というところが関心事項になる点ですが、本作がタイムループものであると予め分かっており(なにせ、タイトルの副題が「殺人ループ地獄」となっちゃってますから)、また、殺された友人たちが、死の間際、「ジェス、お前に殺られたんだ!」と言い残すため、視聴者の大半は、「殺人鬼は、無限ループで、前に生き残っていた主人公自身なんだろうな。」ということが分かってしまいます。

この点は、ミステリー要素が損なわれてしまうところであり、本作の関心事が、破綻なくタイムループが完成させられるのか・・・という点に集約してしまいます。
言ってみれば、「この数学の証明は、間違ってはいないか?」という視聴者が検証するような作品です。



【実は、3回で1セット】


殺人鬼を海に突き落とすと、すぐさま、次のループが開始。
大型客船に近づいてくる、自分自身を含めた新たな5人を目にすることになります。
当然、視聴者側は、主人公が、先ほどの殺人鬼と同じ行動を取ることになるのだろうと予想するわけですが、この作品の良さは、そうはならないところ。

先の殺人鬼が取ったであろう行動とは全く違う行動を主人公が取るので、「もしかしたら、主人公の予想外の行動で、ループが破られる、もしくは、別のループが起動するのだろうか?」と、視聴者には思わせることになります。

しかし、主人公の予想外の行動によっても、新たな5人は、またも出現した顔を覆面で覆った殺人鬼によって次々と殺され、その殺人鬼は、新しくやってきた主人公に海に突き落とされてしまいます。
そう、さっきと同じシチュエーションが繰り返されているわけです。

そして、3回目のループが始まり、ついに主人公は殺人鬼と同じ行動を取り始めます。
そうなんです、ループは、3回で1セットとなっている、なかなか凝った設定だったのでした。



【ミラクル三回転ループ、見事決まりました!】


うーむ、なかなか凝った設定だと唸らされます。
そして、各シーンが、見事、ピタッ、ピタッとはまっていき、まるでパズルのようでした。
多少、突っ込みを入れるとすれば、3回目のループの際に、殺人鬼と同じ行動を取れば、自分が結局はもう一人の自分に海に突き落とされるという結末が見えてしまうので、果たして、結末が予想できるのに、そんな行動を取るかなという点でしょうか。

と、ちょっと気になる点はあるものの、そこを除けば、綺麗なループが描けており(なんだか、フィギアスケートを審査しているような表現だ・・)、拍手喝采もの。

この後、予想通り、海に突き落とされるものの、死なずに海岸に漂着。
自宅に戻ると、ヨットクルージングに出向する前の時間に戻っており、実は、ここもループの一環になっているという見事な構成。

実は、本作の内容は、ラストシーンが、映画の冒頭シーンにつながることとなり、映画の内容も見事に無限ループになる構成となっているのでした。
非常に見事な名人芸を見ているような構成でした。



【ループものの難点は・・・】


ラストの展開は、お見事と唸らされましたが、ループものの難点は、原則として、同じ事象が繰り返されるという内容なので、どうしても先の展開が分かってしまうというところにあります。

隙のない見事なループは、拍手喝采であるものの、内容の面白さ(サスペンスやミステリー的な楽しさ)につながるかと言うと、それは、また別となります。

その点で、本作は、精工緻密な作品を見て、「すごい!」と感嘆する作品ではありましたが、作品自体に面白さがあるかというと、その点は普通かなぁという感じ。
それでも、この作品の構成・伏線の張り方のうまさは、一見の価値ありです。



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ミステリー | 【2017-03-12(Sun) 00:00:00】
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